歴史を映す世界遺産！ヴィシェグラードのソコルル・メフメト・パシャ橋

ボスニア・ヘルツェゴビナの東部にある街ヴィシェグラード。このヴィシェグラードには美しい街を象徴するような橋の世界遺産ソコルル・メフメト・パシャ橋があります。ボスニア・ヘルツェゴビナの3つの世界遺産のうちの1つであるこの橋には完成当初からヴィシェグラードの歴史を静かに見守ってきたのです。ボスニア・ヘルツェゴビナの世界遺産の中でも見るものを惹きつけて止まないヴィシェグラードのソコルル・メフメト・パシャ橋。その魅力をポイントと共にご紹介します。

ヴィシェグラードのソコルル・メフメト・パシャ橋とは

ヴィシェグラードをゆったりと流れるドリナ川にかかる、ソコルル・メフメト・パシャ橋。2007年に世界文化遺産として登録されました。全長180メートルある石造りの巨大な橋はとにかく壮観！ドリナ側に映り込む橋と川を挟んで広がるヴィシェグラードの街並みと自然がとても美しい世界遺産です。この橋は1577年に当時の宮廷建築家でオスマン帝国最高の建築家といわれるミマール・スィナンによって手がけられました。巨大ながらも11の均等に造られた白い石造りのアーチが繊細なこの橋。その美しさは当時のオスマン帝国の建築技術の高さを証明しています。

ヴィシェグラードのソコルル・メフメト・パシャ橋へのアクセス

セルビアやモンテネグロの国境近くに位置するヴィシェグラードは、ボスニア・ヘルツェゴビナの首都サラエボから約120キロの場所に位置します。サラエボを含めボスニア・ヘルツェゴビナの主要都市からはバスが出ています。もっと効率的に観光をしたい方にはソコルル・メフメト・パシャ橋を含んだツアーへの参加か、レンタカーを借りて訪れるのがおすすめ。サラエボからは車で約2時間ほどです。サラエボからのバスは1日に1本で、ヴィシェグラードから約14キロほど離れた街Strmicaまで約3時間ほどになります。

ソコルル・メフメト・パシャ橋のおすすめポイント①イヴォ・アンドリッチの家

ヴィシェグラードのソコルル・メフメト・パシャ橋は、この場所を舞台にした小説「ドリナの橋」でも有名な世界遺産です。ヴィシェグラード出身でノーベル文学賞受賞作家のイヴォ・アンドリッチの作品「ドリナの橋」は、1945年に出版された歴史小説。小説の内容は橋の名前の由来であるオスマン帝国の名宰相ソコルル・メフメト・パシャがドリナ川に橋の建設を命じるところから第二次世界大戦の初期に渡るまで、世界遺産ソコルル・メフメト・パシャ橋にまつわる史実に基づく様々な話が描かれた壮大な作品です。日本語にも翻訳をされているので、訪れる前にぜひ読んでみてください。小説を読んでから眺める世界遺産ソコルル・メフメト・パシャ橋は一味違って見えるはず。橋の近くにある、アンドリッチが幼少期を過ごした「イヴォ・アンドリッチの家」も見学が可能ですよ。

ソコルル・メフメト・パシャ橋のおすすめポイント②Andrictown

89年にカンヌ映画祭の監督賞を受賞した「ジプシーの時」、ユーゴスラビアの20世紀の激動を描いた「アンダーグラウンド」などで知られるボスニア・ヘルツェゴビナ出身の映画監督エミール・クストリッツァ。彼が現在手がけている新作映画のセットを見ることができるAndrictownは2014年にオープンしたばかりのヴィシェグラードの新名所です。新作映画は前述のイヴォ・アンドリッチの小説「ドリナの橋」をモデルにしたもの。このAndrictownの中には現代アートの美術館やタウンホール、映画館やカフェなどがあり、世界遺産ソコルル・メフメト・パシャ橋をより深く楽しむことができるヴィシェグラードで今一番おすすめの場所なのです。注目の映画の公開は未定ですが、ヴィシェグラードのソコルル・メフメト・パシャ橋と共に「ドリナの橋」の世界観を先取りしてみてはいかがでしょう？

ヴィシェグラードのソコルル・メフメト・パシャ橋の注意事項

ヴィシェグラードのソコルル・メフメト・パシャ橋をはじめヴィシェグラードは石畳が特徴的な街。美しい反面慣れないと少々歩きにくいため、履きなれた歩きやすい靴で訪れることをおすすめします。特に雨の日の石畳は滑りやすいので十分足元に注意をしながら観光してくださいね。

◎まとめ

ボスニアヘルツェゴビナの「ソコルル・メフメト・パシャ橋」は旧ユーゴスラビアの波乱万丈な歴史を象徴する世界遺産。ヴィシェグラードの街並みとともに眺めるだけでも美しい橋ですが、訪れる際にはその歴史も注目することでより深く世界遺産「ソコルル・メフメト・パシャ橋」を知ることができますよ。東欧旅行の際にぜひ足を運んでみてほしい世界遺産です。

歴史を映す世界遺産！ヴィシェグラードのソコルル・メフメト・パシャ橋