【世界遺産】ポルトヴェーネレ・チンクエ・テッレ及び小島群とは？｜まるで絵本の中

イタリア北西部のポルトヴェーネレからチンクエ・テッレの間のリグーリア海岸沿いは、入り組んだ地形にカラフルな家々が並ぶ街が点在し、独自の美しい景観を作り出しています。

海沿いの険しい崖に張り付くように佇む街と緑豊かな山と青く輝く海が作り出す景観は、まるで絵画の中に入り込んだような景色でイタリア国内でも有数の観光地に挙げられています。このポルトヴェーネレからチンクエ・テッレの間の地域はその絶景と文化的価値が評価され、1997年に世界遺産に登録されました。

ポルトヴェーネレ、チンクエ・テッレ及び小島群とは？

イタリアのポルトヴェーネレ、チンクエ・テッレ及び小島群は、イタリア北西部、イタリア半島の付け根部分に位置するリグリア州ラ・スペツィア県にあります。「絶景の街」と呼ばれるポルトヴェーネレから「リヴェリアの真珠」とも呼ばれるチンクエ・テッレの間のパルマリア島・ティーノ島・ティネット島を含む、海岸線一帯が1997年に世界遺産に登録されました。

小さな入り江にカラフルな家々がひしめき合うように並び、断崖に張り付くように建てられた景色は海の青さと山の緑とのコントラストが美しく、素晴らしい景観を作り出しています。こんな美しい風光明媚な街々も実は11世紀頃に要塞都市として誕生し、長い間船でしかアクセスすることのできない土地でした。平地の少ない土地であるため、人々は暮らしに工夫を凝らしながら独自の文化を発展させていったのです。

ポルトヴェーネレ、チンクエ・テッレ及び小島群へのアクセス

・ジェノヴァから列車でラヴェントまたはラ・スペッツィアで乗り換えで約1時間半。
・フィレンツェから列車でピサ、もしくはラ・スペッツィア乗り換えで約2時間半。

ラ・スペッツィアからは夏季期間（4月中旬から11月初旬ごろの予定ですが、その年によって運行期間は変更される可能性があります）はチンクエテッレエクスプレスという観光列車が運行しており、チンクエ・テッレの5つの村すべてに停まります。それ以外の季節は普通運行の列車での観光になりますが、時間帯によってはすべての村に停まらない列車もあるので注意が必要です。

また夏季期間はポルトヴェーネレからモンテロッソ間において定期船が運行されているので、海上からのアクセスも可能です。

ポルトヴェーネレ、チンクエ・テッレ及び小島群のおすすめポイント3選

①チンクエ・テッレの5つの村と貴重なワイン！

イタリア語でチンクエ・テッレは「5つの土地」を意味し、リーグリア海岸沿いのモンテロッソ・アル・マーレ、ヴェルナッツァ、コルニリア、マナローラ、リオ・マッジョーレの5つの村を指します。11世紀から12世紀にかけて要塞都市として誕生したのが始まりです。

約1000年もの間、陸路はなく船でしか入ることができなかったこの地は、要塞都市としては素晴らしい役目を果たしました。しかし平地が少なく土地も痩せているため村人はなんと数百年かけて葡萄畑をつくりあげたそうです。葡萄の生産量は少なく、地中海の潮風をたっぷり浴びた葡萄で作るワインはとても貴重で美味！チンクエ・テッレを訪れた際はぜひ地元のワインで乾杯してみたいですね。

②絶景を眺めながら、トレッキングを楽しもう！

チンクエ・テッレには数多くのトレッキングコースがあります。難易度が低いものから高いものまであるので、気軽に挑戦することができますよ！まるでおとぎ話に出てきそうな景色に何度もシャッターを切ってしまいます。青い海を見下ろし、チンクエ・テッレの海風を感じながら歩いてみましょう！歩きやすい靴を持参することをおすすめします。

③英国人詩人に愛されたポルトヴェーネレ

ポルトヴェーネレは「ヴィーナスの港」とも呼ばれる港町です。小さな港に面してカラフルな建物が並び、街の中には細い路地は歩くだけで絵画の中にいるような気分にさせてくれます。

このポルトヴェーネレの町の端っこにはサン・ピエトロ聖堂という小さな教会が海に突き出た崖の上に佇んでおり、海側から見るとまるで要塞のようで迫力満点！この教会付近の景色は多くの英国人詩人が好んで訪れたことから「詩人たちの入り江」とも呼ばれています。教会は屋根の一部に上ることも可能で、詩人たちの入り江を眼下にパノラマで望む景色はまさに絶景！美しいリビエラ海岸を一望できます。

年間を通して新鮮な魚介類も楽しむこともできるのでワインとともにぜひ味わってみたいですね。

◎まとめ

さて今回は世界遺産ポルトヴェーネレ、チンクエテッレをご紹介しました。青い海とカラフルな家々がとても印象的で、まるで絵本の中にいるかのような気分になれますよ。歴史のなかで作り上げた景色と文化をぜひその目で確かめてみてください！