【世界遺産】コルヴァイのカロリング朝ヴェストヴェルクとキウィタスとは?

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【世界遺産】コルヴァイのカロリング朝ヴェストヴェルクとキウィタスとは?

世界遺産、コルヴァイのカロリング朝ヴェストヴェルクとキウィタスは、ドイツのヘクスター市にある旧修道院です。コルヴァイ修道院は、フランク王国のカロリング朝時代、822年から855年に建てられました。カロリング朝で最も重要な修道院の一つでもあり、当時のドイツで一番価値のある図書館があります。

2014年にユネスコの世界文化遺産に登録されました。特にヴェストヴェルクは建築史の中でも重要な建物だと評価されています。

目次

【世界遺産】コルヴァイのカロリング朝ヴェストヴェルクとキウィタスとは?

コルヴァイのカロリング朝ヴェストヴェルクとキウィタスとは?

中世のドイツに建てられた建物で、最も重要な施設だと考えられている世界遺産コルヴァイのカロリング朝ヴェストヴェルクとキウィタス。世界遺産になる前から芸術史の宝石とも言われています。それはこのコルヴァイほど、建築や歴史、美術、文化が結びついている施設がないからです。

9世紀から10世紀にかけては、さらに信仰の対象、経済の中心になっていきます。836年に聖ヴィトゥスの聖遺物が持ち込まれたのをきっかけに、コルヴァイは巡礼地にもなりました。

ところが、カロリング朝に建てらてた大修道院は、ドイツ三十年戦争で建物のほとんどを壊されてしまいました。その後、1671年にバロック様式の宮殿として建て直されました。その中で、オリジナルのまま維持されて残っているのがカロリング朝ヴェストヴェルクです。

ヴェストヴェルクはドイツ語で西構えという意味で、修道院聖堂の西側にある建物です。コルヴァイ修道院のヴェストヴェルクは当時の姿を今での残している、たった一つの最古のもの。コルヴァイの世界遺産は、修道院の複合体と、その周辺の中世集落遺跡を合わせて、中世ドイツの政治や文化、経済を今に伝えています。

コルヴァイのカロリング朝ヴェストヴェルクとキウィタスへのアクセス

フランクフルトからは電車でおよそ4時間40分。ヘクスター市役所駅で下車。そこからは3キロメートル東に向かって行くと世界遺産コルヴァイのカロリング朝ヴェストヴェルクとキウィタスがあります。

歩くと30分はかかるので、辛い人はタクシーで行きましょう。

コルヴァイのカロリング朝ヴェストヴェルクとキウィタスのおすすめポイント①:建築とヴェストヴェルク

今あるコルヴァイ城は、1699年から1721年に建てられたバロック様式の旧ベネディクト会修道院です。この旧修道院と、西のヴェストヴェルクが世界遺産コルヴァイの見所でもあり、特徴でもあります。

旧修道院の他に、回廊、皇帝ホール、夏のホール、修道院長のギャラリー、領主のサロン、18世紀から19世紀の豪華な当時の部屋なども見応えたっぷりです。特に、旧修道院教会の祭壇の金細工や装飾は思わず息をのむ豪華さです。

世界遺産コルヴァイで一番古い建物がカロリング朝ヴェストヴェルク。9世紀に建てられた2つのファサード塔と中央に角塔がある建築物で、12世紀には2つの塔のファサードの改装がされました。

内部に入ると、厳かな空気が流れるホールがあります。注目するのはそれぞれの階に描かれた壁画。ギリシア神話が描かれた壁画は当時の信仰に結びつけて考えられています。上階へ行くと、3方にバルコニーがある中央ホールに出ます。このホールのフォルムとシンプルな装飾は、西洋の儀式空間で古典的スタンダードなものです。

その他、コルヴァイ内にはたくさんの美術品を展示した博物館や、当時の馬車小屋を改装したレストランなどもあります。

コルヴァイのカロリング朝ヴェストヴェルクとキウィタスのおすすめポイント②:図書館

出典: commons.wikimedia.org

コルヴァイのカロリング朝の時代、修道院に付属されていた図書館はこの時代で一番価値があると言われていました。ベネディクト会修道院は、付属の図書館と学校でドイツ中で有名で、まさに文化的にも中心地でした。

その図書館は3つの時代に渡ってできあがっています。最初、9世紀頃に聖書や手でコピーした歴史の教科書や芸術に関する本が保存されていました。しかし、新しい蔵書は少なくなる一方。1100年頃、マルクヴァルト修道院長による改革で図書館の蔵書を増やそうとしていきましたが、図書館は衰退していきます。16世紀には重要性が失くなっていました。

ドイツ三十年戦争後、マクシミリアン・フォン・ホルリヒが大幅に図書館を拡張して、蔵書を揃えていきます。また、バロック様式の新しい図書館も新設。本の数は1793年までには6000点を超えていました。残念ながら、世俗化後、1803年に閉鎖しました。

コルヴァイに来たら3つ目の図書館、侯爵図書館を見ることができます。修道院図書館と直接な関係はありませんが、およそ75,000冊の蔵書は見事です。本以外にも、漆喰の天井や、色々な木材で作られた書棚は見る価値ありです。

◎まとめ

コルヴァイのカロリング朝ヴェストヴェルクとキウィタスはいかがでしたか?世界遺産としてだけでなく、まるで美術館にいるようなコルヴァイは訪れる人を魅了する芸術と歴史が溢れています。

日本人が多い都市デュッセルドルフからも電車で行くことができます。ぜひ、文化、芸術、歴史、建築の宝庫を見にコルヴァイへ行ってみませんか?

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