ベルリンの壁崩壊のきっかけ!フェルテー湖/ノイジードラー湖の文化的景観

ベルリンの壁崩壊のきっかけ!フェルテー湖/ノイジードラー湖の文化的景観

ハンガリーとオーストリアの国境に存在する、世界遺産のある田舎町ショプロンがベルリンの壁崩壊のきっかけになったという事実をご存知ですか?

フェルテー湖/ノイジードラー湖の文化的景観とはハンガリーのショプロンという街とオーストリアの国境にまたがる世界遺産です。この世界遺産は雄大でとてもひっそりとした穏やかな湖なのですが、忘れられない悲惨な過去と平和への架け橋となった重大な歴史が隠されているのです。

水深は深い所でもわずか1.8mと浅く、面積は約315平方kmある湖です。そのほとんどがオーストリア側にあるのですが今回はフェルテー湖/ノイジードラー湖の文化的景観の中でもハンガリー側にあるショプロン周辺についてご紹介します。

目次

ベルリンの壁崩壊のきっかけ!フェルテー湖/ノイジードラー湖の文化的景観

フェルテー湖/ノイジードラー湖の文化的景観とは

フェルテー湖/ノイジードラー湖の文化的景観とはオーストリアとハンガリーの街ショプロンにまたがる世界遺産です。この湖はヨーロッパ最大の塩水湖で、オーストリア側はノイジードラー湖、ハンガリー側はフェルテー湖と呼ばれています。

フェルテーととは「沼地」や「湿地帯」という意味があるそう。1993年にオーストリアのノイジードラ湖が保護区として承認されて、2001年にはハンガリー側を含めた一帯のエリアが世界遺産となりました。

1989年8月、この湖にあるハンガリーの町ショプロンで「ヨーロッパピクニック計画」と称する計画が実行されました。バカンスを過ごすと見せかけて多くの東ドイツ市民がショプロンを越え、オーストリアに脱出したことがきっかけでベルリンの壁が崩壊したのです。

この広大な湖には渡り鳥など280種ものの鳥類が生息しています。コウノトリもたくさん繁殖している、生物学においても重要な役割を果たしています。それだけでなく、長い歴史を通じて様々な文化が生まれました。特にオーストラリア側では湖畔には村落の郷土の文化があふれる建築物や18世紀から19世紀における宮殿などを見ることができます。

フェルテー湖/ノイジードラー湖の文化的景観へのアクセス

この湖の大半はオーストリアにあるので、そちらから訪れる人が多いかと思います。
ウィーンからは南東に約70km、40分程ドライブするとルストもしくはメルビッシュの街に到着します。オーストリアの各都市からバスでのアクセスも可能で、ポストバス566番の利用が便利となっています。

フェルテー湖/ノイジードラー湖の文化的景観のおすすめポイント2

1.周辺の自然

この世界遺産の湖畔には葦が生い茂っています。あまりにもよく成長するために定期的に刈って処理をしなくてはいけないというほど。しかし、この葦があるためにこの世界遺産のあるショプロンの周辺ではさまざまな野生動物をみることができるのです。

特に鳥類は280種類も存在するというのですが、一番の目玉はコウノトリです。フェルテー湖/ノイジードラー湖では低い柱を設置して、コウノトリが卵を生みやすい様な環境をつくる工夫もされているのですよ。

しかしながらこの湖の自然には謎も多く残ります。この湖は紀元前18000年から100回以上干上がってしまったことがあり、近代で確認が取れている限りでは湖底も完全に乾ききってしまい、小麦などの農業が行われたこともあるのだとか。その後10年程かけてやはり自然に湖が戻ってきたそう。

2.オーストリアとの風景の違い

フェルテー湖/ノイジードラー湖の文化的景観の世界遺産を訪れた際はたっぷりと時間をとって巡ってみましょう。湖にはオーストリア側から歩くパターンが多いと思いますが、同じフェルテー湖/ノイジードラー湖でもオーストリアと国境を超えたハンガリーのショプロンではまったく景色が異なります。

オーストリア側は広大なぶどう畑が広がっていることが印象的です。この世界遺産の周辺はワインの有名な産地でもあるのです。オーストリアの方には中世の建物もそのまま残っています。

そのままフェルテー湖を南下し続けるとハンガリーとの国境、ショプロンの街に到着します。といってもパスポートの提示の必要もなく、ただ看板がそっけなく立っているのみです。

国境を超え、ショプロンに足を踏み入れると湖畔の雰囲気が一変します。辺り一面が牧草地に変わります。どこまでも続く緑はハンガリーの自然の豊かさを感じることができますよ。

◎まとめ

世界遺産、フェルテー湖/ノイジードラー湖の文化的景観をご紹介しましたがいかがでしたでしょうか。ノイジードラー湖はウィーンの海と言われ、ワインバー等があり夏場はビーチでくつろぐウィーンの人々が多く訪れます。

一方ハンガリー側ではひたすら緑が続いています。また、ゆっくりとウォーキングやサイクリングをしながら静かに自然を楽しみたいという方にはハンガリー側のフェルテー湖がオススメです。

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