荒涼とした砂漠にあるペルーの世界遺産!神聖都市カラル・スーペ

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荒涼とした砂漠にあるペルーの世界遺産!神聖都市カラル・スーペ

ペルーの世界遺産というとマチュ・ピチュの遺跡を思い浮かべる方も多いかもしれません。しかしペルーには、そのマチュ・ピチュより古い時代のアメリカ大陸最古と言われる都市遺跡が、荒涼とした砂漠で発見されました。それが世界遺産の神聖都市カラル・スーペです。

砂漠の中にある広大なカラル・スーペの遺跡は、メソポタミア文明やエジプト文明に続く古い時代に繁栄したもの。現在もまだ調査中で、全ては解明されていません。今も残る崩れかけた石組の6つの巨大なピラミッドや、円形劇場のような神殿、住居跡なども見つかっており、大勢の人々が暮らした都市だったことがわかります。今回はそんな世界遺産の神聖都市カラル・スーペをご紹介します。

目次

荒涼とした砂漠にあるペルーの世界遺産!神聖都市カラル・スーペ

神聖都市カラル・スーペとは?

出典: Christian Vinces/shutterstock

ペルーの首都リマの北、約200kmのところにあるリマ県バランカ群スーペ谷神聖都市カラル・スーペがあります。東京ドーム約13個分もの広大な敷地を持つこの遺跡は、別名をカラル文化、またはノルテ・チコ文化と呼ばれ、遺跡が発見されたのはごく最近。1948年にポール・コソックがカラル・スーペの一部の遺跡を発見したもののあまり重要視されませんでした。その後1994年にペルーの国立大学の教授が再度発掘を行った結果、神殿や円形劇場、住居群などを発見。それらの遺跡が2009年に世界遺産に認定されました。

またこの遺跡では、アンデス文明の発祥を示す貴重な発見がされています。カラル・スーペに人々が住んでいたのは、3000年以上も前と言われており、整備された都市構造に住居群や発掘された道具から高度な文明を持った人々だったと推測されています。ピラミッドの耐震性を高めるための工夫がされていたり、後世のインカ文明でも使用された簡易記録装置のような道具も見つかりました。研究が始まったばかりなので、これから新しい発見が期待できる世界遺産のカラル・スーペです。

神聖都市カラル・スーペへのアクセス

日本からペルーの首都リマまでの直行便がないので、アメリカやヨーロッパの都市を乗り継ぎます。リマからは200km程の所にあり、車ではおよそ3時間。アクセスがあまりよくないため、日本から申し込めるツアーでの参加をおすすめします。

神聖都市カラル・スーペのお薦めポイント2

ピラミッド

出典: mundosemfim

世界遺産カラル・スーペ遺跡を訪れると広大な砂漠の中にポツポツと見える岩山。遺跡の代表的な階段ピラミッドで、現在発見されているピラミッドは6つあり、最も大きなピラミッドの長辺はおよそ170mもあります。ピラミッドには耐震性を高めるため、石を編み込んだシクラという植物を基礎部分に使っているのも発見されました。

また同じように円形構造を持つ「Templo del Anfiteatro(円形劇場のある神殿)」からは、沢山の楽器などが見つかっています。この神殿は音楽を神に捧げる場所だったのかもしれません。この他にも「小ピラミッド」「回廊のあるピラミッド」「ワンカのピラミッド」などがあり、様々な貴重な工芸品や道具が見つかっています。

発掘された道具

出典: Marisa Estivill/shutterstock

近年に発掘が始まったカラル・スーペ遺跡ですが、ここでは世界遺産に相応しい興味深い様々な道具が発掘されています。特に研究者達が注目したのは最古の「キープ」ではないかと言われる、結び目のある縄。「キープ」とは後世のインカ文明で、人口や各地の農作物の収穫高を記録するために通常的に使用されていた情報記録システムです。

またこの他にもコンドルやペリカンの骨から作られた32本のフルートや、鹿やリャマの骨で作られた37個のコルネットなども見つかっています。おそらく神殿に奉納するために演奏されたと推測されていますが、これらの楽器の音が広大な砂漠に響き渡ったことでしょう。またこの他にも衣料や日常生活用品なども見つかっており、砂漠の中で人々がどのような暮らしを営んでいたかを知ることができる貴重な世界遺産です。

神聖都市カラル・スーペを訪れる際の注意点

世界遺産の神聖都市カラル・スーペは、個人で自由見学はできないため、現地ガイドとグループで周ります。また遺跡は砂漠の中にあり、日差しも強く日中は陽を遮るものがないので、日よけ対策や水などを忘れないで下さい。

◎まとめ

世界遺産の神聖カラル・スーペ遺跡をご紹介しました。アメリカ最古の文明と言われる遺跡では、武器や防具、また戦の傷がついた人骨などは見つかっていません。発掘や研究はまだまだ続くので、今後の新しい発見に期待したいですね。

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