名称:オリンピック国立公園
住所:3002 Mt Angeles Rd, Port Angeles, WA 98362
公式・関連サイトURL:https://www.nps.gov/olym/index.htm
アメリカ・ワシントン州のオリンピック半島にある世界遺産「オリンピック国立公園」は、セオドア・ルーズベルト前大統領が1909年に設立しました。広大な敷地内に太平洋の海岸線、オリンピック山脈、温帯雨林地域という三つの特徴を持つ地域がある、ユニークな国立公園です。シアトルからすぐ!年間300万人を超える観光客が訪れる人気のスポットです。
目次
世界遺産!神秘的な温帯雨林で人気のオリンピック国立公園を巡ろう!
オリンピック国立公園とは?
オリンピック国立公園は国立公園、ユネスコ生物圏保護区、ユネスコ世界遺産という三つの登録がされている三冠王です。特に世界遺産に登録される基準の一つ、「最上級の自然現象、又は、類まれな自然美・美的価値を有する地域を包含する」という自然遺産での最高評価を得ています。
オリンピック半島は19世紀後半から20世紀前半にかけて木材関連の産業が発展し、同時期に伐採に対する反対運動も起きました。1920年代になると自動車の利用が増え、オリンピック半島がより身近な場所になったことから、この美しい自然を守り森林地帯を保護しようという動きが高まったと言われています。
その声もあり、1938年にこの地域が国立公園に指定されました。その後も違法な伐採はありましたが、世界遺産に指定された現在は公園内の伐採は全面禁止になっています。見どころの多いオリンピック国立公園。家族連れでも楽しめる観光スポットをピックアップしました。
オリンピック国立公園へのアクセス
シアトルからオリンピック半島の北部、国立公園の玄関口・ポートエンジェルスまで約151kmです。シアトルのウォーターフロントからベインブリッジ・フェリー(約35分/45分間隔で運航)を使って2時間半。シアトルからバスの場合、Dungeness Lineで2時間半から3時間となります。
オリンピック国立公園おすすめポイント3
ハリケーン・リッジ
まずは半島を一望できる「ハリケーン・リッジ」に向かいましょう。オリンピック国立公園の玄関口・ポートエンジェルスから曲がりくねった道を約40分登ると、ハリケーン・リッジ・ビジターセンターに到着です。ここには公園内の資料や展示物があり、トイレやギフトショップもあります。
展望台からの眺めは素晴らしく、稜線上が氷河に覆われたオリンピック山脈の山々、最高峰のオリンポス山の眺めを堪能することが可能です。もっと自然を体感したい方はビジターセンターに車を停めて、往復5kmのハリケーン・トレイルを歩きましょう。トレイルと言っても高低差は210m程度、整備された道なので初心者でも気軽に歩けるでしょう。
道中にオリンピック半島の固有種・オリンピックマーモットやオグロジカに出会えるかもしれません。夏場はワイルドフラワーが咲き、山頂からはオリンピック山脈はもちろん、北側にはカナダまで見えます。
クレセント湖
ハリケーンリッジから車で約1時間走り続けると、「クレセント湖」が見えてきます。氷河から作られた氷河湖で透明度は抜群。その名の通り三日月型をしています。湖畔にはルーズベルト大統領も宿泊したという創業1916年の歴史あるレイク・クレセント・ロッジがあり、何もない静かで贅沢な時間を過ごしたい方にはおすすめです。
カヌーやカヤックを楽しんだり、マス釣りを満喫したり、往復1時間の林間トレイルを歩いてメリーミア滝を見に行くのもいいでしょう。また、クレセント湖から車で10分走ると、ソルダックホットスプリングスという温泉があります。大中小の温度の違う温水プールは水着着用ですが、大自然の中で楽しむ温泉も開放感あって気持ちいいですよ。
ホー・レインフォレスト
「ホー・レインフォレスト」は世界で唯一の針葉樹の温帯雨林です。太平洋から季節風に乗って運ばれてきた雨雲はオリンピック山脈にぶつかり、年間3500mから4000mもの雨が降ります。これはアメリカ本土では一番多く、つまりは最も湿った地帯ということになります。
この多雨によりオリンピック山脈の西側にはいくつかの温帯雨林地帯ができました。熱帯雨林にはシダ植物が生い茂りますが、温帯雨林ではトウヒやモミなど100mを超える針葉樹が、大量のコケで覆われるという珍しい光景が見られます。
ビジターセンターで休憩した後は、ショートトレイルに出かけましょう。コケの殿堂と呼ばれる1.2kmのショートトレイルから、10km以上の本格コースは様々。原生林の根元がシダ植物に覆われ、枝や幹にはコケが垂れ下がる。何とも不思議な光景が続く、オリンピック公園のハイライトとも言える観光スポットです。
◎まとめ
オリンピック半島の美しい海岸線も必見です。アクセスしやすいのはカラロックビーチ。国道近くの15km続く海岸線が美しくおすすめですよ。カラロックロッジに泊まって、太平洋に沈む夕日を眺めましょう。野鳥や野生のシカ、アザラシも訪れる海岸線は、まさに手つかずの自然を感じられる絶景ポイントです。