美しき世界遺産「シャーロットヴィルのモンティセロとヴァージニア大学」

美しき世界遺産「シャーロットヴィルのモンティセロとヴァージニア大学」

アメリカは世界中からビジネスマンや観光客の集まる先進国です。日本との関わりも深く、アメリカを訪れる日本人の数は毎年300万人を超えるとも言われています。そんなアメリカには、世界中の観光客を魅了する23の世界遺産が登録。その中から今回は「シャーロットヴィルのモンティセロとヴァージニア大学」について紹介します。美しい町に残された美しい建築物。どんな思いで誰が建てたのか、またどんな歴史が眠るのか。その魅力に迫ります!

目次

美しき世界遺産「シャーロットヴィルのモンティセロとヴァージニア大学」

シャーロットヴィルのモンティセロとヴァージニア大学とは?

「シャーロットヴィルのモンティセロとヴァージニア大学」は、第3代アメリカ合衆国大統領のトーマス・ジェファーソンによって残された建築物です。1743年にバージニア植民地の裕福な家庭に生まれたジェファーソン。大学卒業後は法廷弁護士となり、熱心に働きました。そして弁護士として勤務しながら議会議員となって、この時に独立宣言の起草となる草稿を書いたのです。

名声を得たジェファーソンは、ヴァージニア邦知事や駐フランス公使、国務長官を経て1801年3月4日に第3代アメリカ合衆国大統領に就任します。1809年まで大統領として努めた後は新しいタイプの教育機関の設立に関心を持ち、1819年にヴァージニア大学を創立してその夢を実現しました。

「ヴァージニア大学」は、建築家でもあったジェファーソン自らが設計しました。法廷弁護士として過ごしていた1769年に建てた邸宅「モンティセロ」もまた、彼の設計によるものです。彼の建てた新古典様式による建築物はその後のアメリカのビル建築に多大なる影響を与え、その歴史的例証を守るために1987年、「シャーロットヴィルのモンティセロとヴァージニア大学」として世界文化遺産に登録されました。

シャーロットヴィルのモンティセロとヴァージニア大学へのアクセス

「シャーロットヴィルのモンティセロとヴァージニア大学」を訪れる際は、まずヴァージニア州のリッチモンド国際空港からシャーロットヴィルを目指しましょう。空港からシャローットヴィルの市街地までは、ツアーなどを利用しない限り車で向かうことになります。ドライブ時間は1時間半から2時間ほど。自然を眺めながら「I-64」を走りましょう。街の中心地(シャーロットヴィル駅)からモンティセロへは車で15分ほど、ヴァージニア大学までは5分ほどでアクセスできます。

シャーロットヴィルのモンティセロとヴァージニア大学のおすすめポイント2

モンティセロ

出典: commons.wikimedia.org

子供時代より”シャドウェルの敷地内に美しい山頂のような家を建てたい”と考えていたジェファーソン。イタリアの建築家、アンドレーア・パッラーディオや古典様式を研究し、1769年に新古典様式の邸宅の建設をはじめました。この邸宅がモンティセロです。

モンティセロのデザインはパラディオ式建築の伝統的な様式に基づいていました。しかし、ヨーロッパ訪問中に目にした遺跡の特徴を取り入れることを決めて再工事が行われるなど、度重なる増築や再設計を経て、最終的にモンティセロが完成したのは1809年。建設開始から40年後のことでした。

広大なプランテーションに囲まれて立つモンティセロ。現在は博物館と教育機関として管理されていて、地下貯蔵庫と1階が一般公開されています。ジェファーソンの思い描いた美しい邸宅は必見です。

ヴァージニア大学

アメリカで最高の高等教育機関として有名な「ヴァージニア大学」。ジェファーソンが大統領職を辞した後に計画して設立された大学で、「新しい多くの分野で学生達が専門化できる大学」を目指し、「教師と学生が共同体として学びあう大学」を理想としたジェファーソンの思いが詰まっています。ジェファーソンはこの大学を誇りとしていて、自らの功績のひとつとして自分の墓に「ヴァージニア大学の父」と刻みました。

大学は大きな芝生のある中庭を中心に、各建物が調和するように建てられています。ローマのパンテオンをモデルに作られた3階建てのロタンダ、その両端に建てられたパビリオンなど、世界遺産に登録されるに相応しい素晴らしい建築物の数々です。アメリカが誇る世界遺産「シャーロットヴィルのモンティセロとヴァージニア大学」を構成する大学。ぜひ自分自身の目で確かめてください。

◎まとめ

政治家だけではなく建築家としての顔も持っていたジェファーソン。新古典様式を採用して自らが設計した自身の邸宅と大学は、のちのアメリカの建築物に大きな影響を与える歴史的に重要な建物となりました。世界中の観光客を魅了する世界遺産、一見の価値ありますよ!

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