有名映画のロケ地！レッドウッド国立・州立公園に癒しを求めよう

1980年、世界自然遺産に登録された「レッドウッド国立・州立公園」。アメリカ・カリフォルニア州北部にレッドウッドの巨木の森が広がる、航空写真で見ると緑一色の広大な公園です。実はこの世界遺産、映画「スター・ウォーズエピソード6/ジェダイの帰還」のロケ地として使用された場所でもあります。スターウォーズファンの間では有名かもしれません。それではレッドウッド国立・州立公園の魅力に迫ります！

レッドウッド国立および州立公園とは？

カリフォルニア州沿岸に広がるレッドウッド国立・州立公園は、世界のレッドウッドのほぼ半分を保護しています。レッドウッドはヒノキ科セコイアの一種で、その分厚い赤い樹皮から名付けられました。世界一高くなる木・レッドウッドの平均樹齢は500～700年とされ、公園内には樹齢2000年を超える驚愕の巨木も現存しているそうです。

かつてレッドウッドは北半球に広く自生していました。地球の長い歴史の中で排除され、現在はこの世界遺産含め、カリフォルニア州沿岸の霧に守られた巨木が自生するのみです。耐久性があり加工しやすい良質な材木として、19世紀半ばに大量伐採されたことも減少の一因のようですが、20世紀半ばから現在までかつての森の姿を取り戻すため、地道な植林をはじめ手厚い保護活動が続けられています。

レッドウッド国立・州立公園は広大な森林だけではなく、野生動物の宝庫でもあります。アメリカグマやルーズベルトエルク、マウンテンライオンやハクトウワシ、そしてクジラやアザラシなど、陸空海すべての環境にたくさんの動物が生息。特徴的な生態系であることも世界遺産に登録される際、高く評価されました。

レッドウッド国立および州立公園へのアクセス

レッドウッド国立および州立公園は、カリフォルニアとオレゴンの州境にあります。最寄りの国際空港はサンフランシスコ。空港からは車での移動になり、国道101号線を約5時間北上すると、公園の南端に近いユリーカに到着します。そしてユリーカから公園の南ゲートウェイとなる町オーリックまでは車で約45分。なかなかの行程ですが、レッドウッド国立・州立公園が聖地であるからこその道のりかもしれません。

レッドウッド国立および州立公園のおすすめポイント３

レディ・バード・ジョンソン・グローブ

「レディ・バード・ジョンソン・グローブ」は、パークレンジャーおすすめのトレイルです。ビジターセンターからも近くにあって、なおかつ約2.2kmのループ（所要時間約30分）で難易度低め。気軽に大自然を満喫できることから、人気のあるコースとなっています。

1968年国立公園に指定され、その式典が行われた場所がこのトレイルの終点でした。その式典に出席した当時の大統領リンドン・ジョンソンの夫人の愛称「レディ・バード・ジョンソン」から、この名前が付けられたそうです。レディ・バード・ジョンソン・グローブには、レッドウッドだけではなくたくさんの植物やシダも見どころ。特に5月～6月中旬のシャクナゲは森が華やかになりとてもきれいです！

トールツリー・グローブ

「トールツリー・グローブ」はとにかくスケールが大きく、実際にその巨木を前にしたら圧倒されるでしょう。グローブはレッドウッドクリーク沿いの湿った氾濫原にあって、ここの木々は全て巨木です。中でも112mのリビーツリーが世界一高い木と長年にわたり称されてきました。

ところが2006年、新たに116mの木が発見。ハイペリオンと名付けられましたが、保護のため場所は秘密になっています。この巨木の林からレッドウッドクリークの土手につながる脇道が数本出ていて、夏には読書などしながらのんびり過ごせる場所でもあるんです。

なお、「トールツリー・グローブ」は大切な世界遺産の木立を保護するため、一日の車の数制限があります。アクセスするにはビジターセンターで無料の立入許可証を取得して、トールツリー・トレイルまで車で45分かかりますが、時間をかけてでも訪れる価値以上の絶景がそこにありますよ。

ファーン・キャニオン

シダの壁に囲まれた美しい渓谷です。ホームクリークによって削られて出来た「ファーン・キャニオン」は隠れた楽園。小川が流れる渓谷にシダが生い茂り、木漏れ日が小川やシダの緑にキラキラ反射する景色はとても幻想的で、太古の時代にタイムトリップしたようです。

それもそのはず、ファーンキャニオンは映画「ジュラシックパーク2」を撮影した場所。実際に生い茂る7種類のシダのうち一部は、3億2500万年も前から続く種です。まさにファーンキャニオンは、地球規模の歴史を感じられる世界遺産でもあります。また、ビジターセンターに映画の撮影場所を記した地図があるので、訪れた際にはぜひチェックしてみましょう。

◎まとめ

レッドウッドは「永遠の命の木」とも呼ばれています。頑丈で腐りにくく、山火事にも強いです。例え火事にあっても、また新しい命を芽吹く力を持っているという意味が込められていますよ。また、年間を通じて雨の日が多く、夏でも平均気温は15度前後です。トレイルを歩く場合は防寒できる服装や雨具、丈夫で滑りにくい靴が必要になります。必ず飲料も持参してくださいね。