【世界遺産】古代遺跡群とディアーノ国立公園とは？｜イタリア南部の史跡をご紹介

イタリア南部のカンパーニャ州にある町パエストゥムからヴェーリアにかけて遺跡が多く点在しています。この遺跡群に加えて、パドゥーラの町やヴァッロ・ディ・ディアーノ国立公園が世界遺産に登録されています。イタリアは世界でも有数の世界遺産大国ですが、その中でも最大規模を誇るスポットです。

パエストゥムを始め広い範囲にわたる世界遺産は、時間をかけてじっくりと見学するのがおすすめ。一つ一つの場所にさまざまな魅力がある見どころたっぷりの世界遺産をご紹介します！

「古代遺跡群とディアーノ国立公園」とは？

今回ご紹介する「古代遺跡群とディアーノ国立公園」は略称で、「パエストゥムとヴェリアの古代遺跡群を含むチレントとディアーノ国立公園とパドゥーラのカルトゥジオ修道院」が正式名称です。ナポリからおよそ100km南東に位置します。ユネスコにはこの名称で登録されています。非常に広範囲を示しているので、ここでは簡単に説明します。

「パエストゥム」の町は紀元前5世紀ごろに反映し、現在でも古代ギリシャの神殿や遺跡が残っています。

また、ヴェリアもパエストゥムと並んで世界遺産となっている遺跡が残されています。この古代都市は、紀元前538年から535年頃にギリシャ人によって造られたもので、ゼノンなどの自然は哲学者たちの拠点でした。

「チレントとディアーノ国立公園」は紀元前5世紀や中世に、重要な役割を果たしていた地域だった時代の歴史を残すエリアとして、世界遺産に登録されました。

そして、渓谷に広がるパドゥーラの町には、14世紀に造られた南イタリアの中でも最大の規模を誇る、「サン・ロレンツォ・カルトゥジオ修道院」があり、この建物も世界遺産。圧倒的な大きさを誇る修道院が世界遺産に登録されています。

パエストゥムへのアクセス

日本からローマまで直行便でおよそ13時間。ローマからは鉄道に乗り換えて、およそ2時間でナポリに到着します。ナポリからレッジョ・カラブリア行きの列車に乗ってカパッチオ・パエストゥム駅で下車。所要時間は約1時間半です。駅から遺跡までは歩いておよそ15分ほどで行くことができます。

おすすめポイント①：チレントおよびヴァッロ・ディ・ディアーノ国立公園

イタリアの国立公園のひとつである、「チレントおよびヴァッロ・ディ・ディアーノ国立公園」は、1991年に設立された世界遺産の国立公園。北にあるセーレ平原から東と南に広がるバジリカータ州まで、西側はティレニア海までの範囲に広がる広大な公園です。1997年には、生物圏保護区にも指定されています。

園内にはたくさんの見どころがあります。チレンターナ海岸はもちろん、周辺にはいくつかの洞窟や美しい修道院など、自然と文化に触れることができます。博物館や遺跡もあるので、ぜひ立ち寄ってみてください。世界遺産の「チレントおよびヴァッロ・ディ・ディアーノ国立公園」は、魅力あふれるおすすめの場所ですよ。

一度にすべてを見て回るのは難しいので、興味のあるスポットを選んでおくと良いかもしれませんね。！

おすすめポイント②：パエストゥムとヴェリアの古代遺跡群

「パエストゥム」の世界遺産で有名なのは、ギリシャ神殿を思わせる遺跡。紀元前550年ごろに造られたヘラ神殿は、ゼウス神の伴侶ヘラのために造られたもの。古典的周柱式神殿のひとつで、歴史的にも非常に貴重な遺跡です。さらにその100年後に、ポセイドンのための神殿が建てられました。

また、同じく世界遺産の対象になっているヴェリアの町には、門や塔の痕跡がある、全長5kmにもおよぶ壁の遺跡が残されています。主には地元で採れる石灰岩が使われていますが、後の時代に造られた部分はレンガも使われていて、時代の流れを垣間見ることができる貴重な遺跡。ほかにも貯水槽の跡や建造物群の遺構なども残されていて、遠い時代の生活を想像しながら世界遺産を見て回るのも楽しいですよ！パエストゥムとヴェリアの遺跡群は合わせて訪れたい場所です。

また、ヴェリアはゼノンやパルメニデスといったエレア派の哲学者が拠点とした地です。多くの哲学者がこの地で思索を巡られせていたと思うとロマンを感じますよ！

おすすめポイント③：パドゥーラのカルトゥジオ修道院

パドゥーラの町のランドマークでもある世界遺産の建物、「カルトゥジオ修道院」。1306年に既にあった修道院の敷地に、新たに聖ラウレンティウスに捧げるために造られました。カルトゥジオ修道院は主にバロック様式で建てられていて、320以上もの部屋があります。世界最大の回廊があることでも知られていて、さすが世界遺産の建造物。白大理石でできた大きならせん階段は、一見の価値がある美しさ！

広い建物内には、静かな回廊や陶器製のタイル張りの図書館、大理石製の礼拝堂など、どれも見ごたえのあるものばかり。現在カルトゥジオ修道院は、ルカーニア考古学博物館として一般公開されています。イタリアでとても有名な修道院なので、一見の価値はありますよ！

＠まとめ

イタリア随一の規模を誇る世界遺産「パエストゥムとヴェリアの古代遺跡群を含むチレントとディアノ国立公園とパドゥーラのカルトゥジオ修道院」の要点を押さえてご紹介しました。長い名前の世界遺産だけあり、それぞれに違った魅力がありますね。

時間が許す限りじっくり見て回りたいですよね。イタリアには数多くの世界遺産がありますが、ぜひこちらの世界遺産にも足を運んでみてくださいね！