【世界遺産】ヴィルヘルムスヘーエ城公園とは？｜丘陵地を生かした景観地！

ドイツ中部に位置するヘッセン州にグリム兄弟ゆかりの地として有名なカッセルの街があります。メルヘン街道のちょうど中央に位置するカッセルは、「メルヘン街道の首都」と呼ばれ、グリム兄弟は生涯の大半をこの街で過ごしました。「グリム兄弟博物館」もあり、今ではたくさんの観光客が集まる観光名所となっています。

今回ここでご紹介するのは、丘陵公園といわれる美しいヴィルヘルムスヘーエ城公園です。ヴィルヘルムスヘーエ城やレーヴェンブルク城はもちろん、「水の芸術」と呼ばれる期間限定のイベントも絶対に見逃せません！見どころいっぱいのヴィルヘルムスヘーエ城公園の魅力を早速ご紹介していきましょう！

ヴィルヘルムスヘーエ城公園とは？

ヴィルヘルムスヘーエ城公園は、17世紀から18世紀にかけてヘッセン・カッセル伯ウィルヘルム9世によって造られた美しい公園です。総面積は240haで、丘陵地にある公園としてはヨーロッパ最大規模を誇ります。バロック庭園技術を盛り込んだヴィルヘルムスヘーエ城公園は、2013年にユネスコの世界文化遺産に登録されました。

ヴィルヘルムスヘーエ城公園を訪れたら、まずは公園の頂上にある高さ8mのヘラクレス像へ向かいましょう。ヴィルヘルムスヘーエ城公園のシンボルというべきこの巨大な銅像は、1717年にヴィルヘルムスヘーエ城公園の最頂点に据えられました。ここからはカッセルの街が一望できる絶好のスポットとなっています。まるでカッセルの街を見下ろすかのように立つヘラクレス像の下にはカスカーデン（人口の階段状の滝）があり、直線上に伸びたその先にはヴィルヘルムスヘーエ城とカッセルの街が続き、まさに圧巻というべき景観です！

また、期間限定で開催されているイベントでヘラクレス像の足元から水が流れ出し、カスカーデン（人口の階段状の滝）、シュタインホーファー滝、悪魔の橋、水道橋、大噴水の順に水が流れ下ります。巨大な大噴水は、1701年にイタリアの建築家ジョバンニ・フランチェスコ・グエルニエロによって造られました。75万リットル以上の水が、ヘラクレス像から大噴水池まで2.3kmを下り、丘の高低差による水圧を利用することによって高さ52mまで水を噴き上げる姿は「水の芸術」とも呼ばれています。

ヴィルヘルムスヘーエ城公園へのアクセス

電車の場合、フランクフルトからカッセル・ヴィルヘルムスヘーエ駅までICE（高速列車）で約1時間。マールブルクからカッセル・ヴィルヘルムスヘーエ駅までIC（特急列車）で約1時間。カッセル・ヴィルヘルムスヘーエ駅からは、目的地に合わせてトラムかバスを利用すると良いでしょう。

ヴィルヘルムスヘーエ城公園のおすすめポイント

水の芸術

「水の芸術」は、期間限定のイベントで、5月1日から10月3日までの毎週水曜日と日曜日、そしてヘッセン州の祝日（ドイツは州によって祝日が異なるので要注意！）に開催されます。また6月から9月の第一土曜日は、夜の「水の芸術」が開催され、ライトアップされた幻想的な世界とともに楽しめます。

「水の芸術」は、ヘラクレス像の足元からスタートします。ヘラクレス像のすぐ下には、350mも続くカスカーデン（人口の階段状の滝）があり、シュタインホーファー滝へと続きます。そして悪魔の橋、水道橋と続き、大噴水へとたどり着きます。このようにして水の流れと共に公園を下りながら楽しめます。ちなみに「水の芸術」がないときは、これらの場所には全く水が流れていません。2.3kmの道のりを下ってきた75万リットル以上の水は、ここで52mの高さの大噴水となり、フィナーレにふさわしいこの演出は、集まった観光客を喜ばせます。

ヴィルヘルムスヘーエ城

18世紀末にヘッセン・カッセル伯ウィルヘルム9世よって建てられたヴィルヘルムスヘーエ城は、第二次世界大戦中に大きな被害を受けましたが、1968 年から 1974 年までの大改修を経て、現在は美術館となっています。

17世紀を代表するオランダ人画家レンブラント・ファン・レインやフランス・ハルスなどの絵画やフランドルのバロックを代表する画家ピーテル・パウル・ルーベンス、古代ギリシャ・ローマの彫刻など、豊富なコレクションを所蔵しています。

3.レーヴェンブルク城

広大な敷地のヴィルヘルムスヘーエ城公園には、歴史を感じさせるような趣のレーヴェンブルク城があります。18世紀末に建てられたネオゴシック様式の城で、スコットランドの古城がモデルになりました。一部が廃墟化したような城に見えますが、実は意図的に造られているそうです！

◎まとめ

いかがでしたか？広大な敷地をもつヴィルヘルムスヘーエ城公園は、見どころが盛り沢山で、一日では回りきれません。あらかじめ見学したいところを絞っておくとよいでしょう。

イベントの時間や美術館の開閉時間に合わせて回ると効率的に見て歩けますよ。世界文化遺産というだけあって、スケールも建造物も圧巻です！

【世界遺産】ヴィルヘルムスヘーエ城公園とは？｜丘陵地を生かした景観地！