名称:シュコツィアン洞窟群(Škocjan Caves)
住所:Matavun 12, 6215 Divača, スロベニア
スロベニアは、旧ユーゴスラビア諸国のなかで、いち早くEU諸国の仲間入りを果たした中央ヨーロッパの国です。国土はイタリア・オーストリア・ハンガリー・クロアチアと接しており、古くから近隣諸国から多くの影響を受けてきました。
社会主義国家体制であったユーゴスラビアの一部としての苦難の歴史を乗り越えたスロベニアには、5つの世界遺産があります。貴重な歴史と自然を垣間見ることができる世界遺産を全てご紹介します。
目次
スロベニアの世界遺産全5か所をご紹介!小さな国の壮大な世界遺産を巡ろう
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1.シュコツィアン洞窟群
シュコツィアン洞窟群は、唯一スロベニアが自国で保有する世界遺産。首都リュブリャナから、約80km南西に位置しています。
シュコツィアン洞窟には、巨大なドリーネ(地下で空洞が発達し表層が崩落して生ずる陥没孔)や、深さ200m以上長さ約6kmの地下川、さらには滝まであります。
シュコツィアン洞窟群の概要をビジターセンターで情報収集し、自然がつくったダイナミックかつ幻想的な景観をお楽しみください。
2.水銀の遺産アルマデンとイドリヤ
スロベニアにあるイドリアという都市にある水銀鉱山や旧市街など産業遺産群を対象に、スペインにあるアルマデンという都市とともに「水銀の遺産アルマデンとイドリヤ」として世界遺産登録されています。
スロベニアのイドリアの見どころは「イドリア旧市街」です。昔ながらの街並みの中にお城や博物館がありますよ。博物館では当時の採掘物や採掘方法を見ることができます。製錬所に木材や道具を運ぶため、至るところに水門が作られている当時の木材運搬システムも興味深いですよ。当時の貴重な様子を垣間見ることができます。
名称:水銀の遺産アルマデンとイドリヤ (Heritage of Mercury. Almadén and Idrija)
住所:イドリヤ(スロベニア)、アルマデン(スペイン)
3.アルプス山脈周辺の先史時代の杭上住居群
「アルプス山脈周辺の先史時代の杭上住居群」は、6か国(スロベニア・オーストリア・フランス・ドイツ・イタリア・スイス)にわたる世界遺産。アルプス山脈周辺で建設された、杭上住居の遺跡群が対象になっています。
杭上住居群というのは、いわゆる「高床式倉庫」を水上につくって住居にしたようなもので、スロベニア国内では2件が世界遺産として登録されています。紀元前5000年~500年の間に使用されており、補修・再現された住居群からは太古のスロベニアの人々の暮らしぶりを感じることができます。
名称:アルプス山脈周辺の先史時代の杭上住居群 (Prehistoric pile dwellings around the Alps)
住所 :スロベニア・オーストリア・フランス・ドイツ・イタリア・スイス
4.カルパティア山脈とヨーロッパ各地の古代及び原生ブナ林
「カルパティア山脈とヨーロッパ各地の古代及び原生ブナ林」は、ヨーロッパの18か国にまたがる世界自然遺産です。最終氷期以降のヨーロッパブナの生息域の拡大、歴史と進化、それに伴う生態系の変遷と再定着が評価されています。
2007年当初は、スロバキアとウクライナの東カルパティア山脈が登録されました。2011年にドイツ15か所、2017年に9か国、2021年にはさらに6か国が加わり、現在は18か国のブナ林が登録されています。
樹齢・種類の多様さ・大きさ・範囲の広さなどで価値があるヨーロッパブナ林には、ユーラシアヒグマやヨーロッパバイソン等の大型哺乳類、イヌワシなど100種を超える鳥類などが生息。植物相も多彩で、地衣類やコケ類ほか、500種ほどの菌類、1000種以上の維管束植物が生育しています。
名称:カルパティア山脈とヨーロッパ各地の古代及び原生ブナ林
(Ancient and Primeval Beech Forests of the Carpathians and Other Regions of Europe)
公式・関連サイトURL:https://whc.unesco.org/en/list/1133/
5.リュブリャナのヨジェ・プレチニック作品群-人間中心の都市デザイン
スロベニアの首都リュブリャナは、旧市街の建造物と郊外を繋ぐように都市計画がデザインされ、近代都市へと発展しました。
旧市街と自然が調和するように都市を計画したのは、スロベニア出身の建築家ヨジェ・プレチニック氏です。公園や広場、図書館などの公共施設を建設し、並木道やリュブリャニツァ川の堤防・橋・遊歩道などをデザイン。住民が暮らしやすいスロベニアの首都を創造しました。
このリュブリャナの都市デザインは2021年に「リュブリャナのヨジェ・プレチニック作品群-人間中心の都市デザイン」という名称で、世界文化遺産に登録されています。世界遺産の都市デザインにふれながら、美しい街の散策観光をお楽しみくださいね!
名称:リュブリャナのヨジェ・プレチニック作品群-人間中心の都市デザイン
(The works of Jože Plečnik in Ljubljana – Human Centred Urban Design)
公式・関連サイトURL:https://whc.unesco.org/en/list/1643/
◎スロベニアの世界遺産まとめ
スロベニアの世界遺産をご紹介しました。数は決して多くありませんが、どれも非常に興味深い遺産であるといえます。特にシュコツィアン洞窟群は自然の景観の美しさと、スリリングなアトラクション的楽しみ方もできるのでオススメ。スロベニアに観光で訪れた際はぜひ足を運んでみてくださいね。