太古から生き続ける町、ピーターマリッツバーグのおすすめ観光スポット5選

太古から生き続ける町、ピーターマリッツバーグのおすすめ観光スポット5選

南アフリカのリゾート都市ダーバンから、内陸へ50kmほど入ったところに位置するピーターマリッツバーグ。いわゆるボーア人と呼ばれるオランダ系移民によって建設され、4年間だけ存在したナタール共和国の首都となっていました。そのため、ピーターマリッツバーグにはヨーロッパの田舎町を思わせるような街並みが残っています。

また、さらに西に向かうと、太古の息吹が感じられる世界遺産マロティ・ドラケンスバーグ公園があり、南アフリカ共和国東部の観光拠点としても便利。若き日のマハトマ・ガンディーが反人種差別運動に目覚めるきっかけとなった事件が起きた町でもあり、またピーターマリッツバーグ郊外のホヴィックではネルソン・マンデラが逮捕されるなど、現代史においても重要な場所といえます。

そんなピーターマリッツバーグのオススメ観光スポット8か所をご紹介します。

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太古から生き続ける町、ピーターマリッツバーグのおすすめ観光スポット5選

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1.ヴートレッカー博物館

出典: JMK (CC BY-SA 3.0)

ヴートレッカーとは、植民地時代初期に開拓地を求めて内陸部へと進出していったオランダ系移民のことで、ボーア人の一派です。ピーターマリッツバーグはヴートレッカーによって建設された町なので、ここはピーターマリッツバーグの歴史が凝縮された博物館といえます。

アンドリース・プレトリウスに率いられたボーア人は「ブラッド・リバーの戦い」で原住民ズールー族を破り、1838年にナタール共和国を建国しました。ヴートレッカー博物館は、この勝利を記念して1841年に建てられた「誓いの教会」を1912年に転用したもの。開拓者たちの多くの遺品の展示などを通じて、町の歴史を知ることができる観光スポットです。

ピーターマリッツバーグにはボーア人の末裔が今でも住んでいて、市民の多くは自分が開拓者の子孫である事を誇りに思っています。博物館を見学することで、現在のピーターマリッツバーグをより深く知ることができるでしょう。

2.市庁舎&タータム美術館

出典: Janek Szymanowski (CC BY-SA 3.0)

市庁舎は、ピーターマリッツバーグのシンボルともいえる赤れんが造りの堂々とした建築物です。1893年に建てられましたが1898年に焼失し、現在の建物はその後に再建されたものです。ロンドンのビッグ・ベンのような高さ47mの時計台が象徴的で、れんが造りの建築物としては南半球で最大とされる美しいドームとステンドグラスが魅力です。1900年以来開拓者の子孫の歴史を見守るこの歴史的建造物は、国の文化財にも指定されています。

市庁舎の向かい側には、1983年まで約80年にわたって最高裁判所として使われていた「タータム美術館」があります。どっしりとした佇まいのこの美術館には、現代アーティストの絵画やオブジェ、イギリスやフランスの近現代の絵画や陶磁器などが数多く展示されています。周辺には他にも歴史的建造物が点在しているので、ぶらぶらと散策してみるのもおすすめですよ。

3.クワズル・ナタール博物館

出典: Janek Szymanowski (CC BY-SA 3.0)

南アフリカに5つしかない国立博物館の1つが、ここピーターマリッツバーグにあります。1905年開設の100年近い歴史を持つ博物館で、国内最高レベルの展示を誇っています。1階には膨大な数の動物のはく製や昆虫の標本などが陳列されています。2階は民族学のフロアで、アフリカの部族や開拓者に関する展示物や、南アフリカにおけるインド人文化も紹介されています。

さらに見逃せないのが、ティラノサウルスのレプリカや化石に触れられる恐竜館!ほかにも国内最大級の貝殻のコレクションが陳列されている海洋館など、幅広い展示が魅力です。展示室には1850年代のビクトリア時代の街並みも忠実に再現されているので、古代から近代までのピーターマリッツバーグ周辺の歴史を一気に学ぶことができる観光スポットです。

4.マハトマ・ガンディーの像

出典: Jean & Nathalie /flickr(フリッカー) (CC BY 2.0)

インド独立の父として有名なガンディーの像が、ここピーターマリッツバーグにあります。「なぜ?」と思う人は多いことでしょう。ガンディーは24歳のとき、南アフリカで弁護士として開業しました。あるとき鉄道列車の一等席に乗っていたガンディーは、乗務員から白人乗客に席を譲って三等席へ移るよう強要され、拒否したところピーターマリッツバーグの駅で、荷物ごと列車から放り出されるという人種差別を受けました。この体験が、ガンディーに反人種差別運動の必要性を強く意識させたとされ、後の非暴力・非服従による植民地解放や人権運動へとつながっていったといわれています。

この出来事にちなんで、ピーターマリッツバーグの目抜き通りであるチャーチ・ストリートには、ガンディーの銅像が建てられています。また、事件の舞台となったピーターマリッツバーグ駅の構内にも、ガンディーのレリーフが掲げられています。

5.マロティ=ドラケンスバーグ公園

出典: Matthias Kestel /istockphoto(アイストック・フォト)

ピーターマリッツバーグから西へ60kmほどのところにあるマロティ=ドラケンスバーグ公園は、ユネスコの世界遺産に登録されている国立公園です。ドラケンスバーグとは「ドラゴンの山々」という意味で、地殻変動が作り出した絶壁が何重にも連なる景色は、まさしく龍のように見えて圧巻です。

また一帯には原住民サン族(ブッシュマン)の岩絵がたくさん残されていて、数千年前のものとは思えない保存状態の良さで観光客を驚かせます。当時の人々の生活や文化、風習などをはっきりと見て取ることができますよ。

公園内には、ハイキングコースやキャンプサイトが整備されているので、思う存分堪能できるでしょう。ぜひピーターマリッツバーグを起点に、世界遺産観光を楽しんで下さい。

◎まとめ:太古から現在までの繋がりを感じる場所

ピーターマリッツバーグの魅力に関してご紹介してきました。太古の神秘に近付きたい方から、戦いの歴史に迫りたい方、そしてガンジーの独立運動に多大な影響を与えたキッカケなど、ピーターマリッツバーグには観光の見どころがたくさんあります。

また一歩郊外に出れば、雄大な自然や人類の歴史を感じられる観光名所もあり、南アフリカでもとくにおすすめのエリアです。海辺のリゾートから山岳の人類史へ、いろいろな観光プランが考えられますね。

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