【世界遺産】ヴィチェンツァ市街とヴェネト地方のパッラーディオ様式の邸宅群とは?

【世界遺産】ヴィチェンツァ市街とヴェネト地方のパッラーディオ様式の邸宅群とは?

イタリア北東部、水の都ヴェネツィアを州都とするヴェネト州。ヴェネト州の中でも州都ヴェネツィアや中世の街並みが名高いヴェローナと肩を並べるのが、世界遺産の町、ヴィチェンツァです。イタリア国内でも屈指の美しさを誇るヴィチェンツァ市街には、16世紀イタリアの偉大な建築家、アンドレーア・パッラーディオによる荘厳な建築物が数多く残され、「パッラーディオの町」としてその名を知られています。

今回はイタリア北東部の美しい都市、ヴィチェンツァとヴェネト州内にパッラーディオが残した世界遺産「ヴィチェンツァ市街とヴェネト地方のパッラーディオ様式の邸宅群」をご紹介します!

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【世界遺産】ヴィチェンツァ市街とヴェネト地方のパッラーディオ様式の邸宅群とは?

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ヴィチェンツァ市街とヴェネト地方のパッラーディオ様式の邸宅群とは?

出典: www.istockphoto.com

イタリア北東部ヴェネト州の「ヴィチェンツァ市街とヴェネト地方のパッラーディオ様式の邸宅群」は1994年にUNESCOの世界遺産に登録され、1996年に24の建築物が追加されました。

15世紀からヴィチェンツァはヴェネツィア共和国の統治下におかれ、芸術活動が活発化。そして16世紀、ヴィチェンツァにおいて活躍したのが、古典主義建築の巨匠、アンドレーア・パッラーディオ。パッラーディオは古代ローマの建築美から影響を受けた独自の建築様式を確立させ、ヴィチェンツァの町を壮麗に彩ったのです。

このパッラーディオ様式はイギリス、ヨーロッパ本土、さらにはアメリカを席巻。そんな偉大な建築家、パッラーディオが手がけたバシリカやオリンピコ劇場といった23もの世界遺産がヴィチェンツァに残されています。また、ヴェネト州内には他にもパッラーディオの傑作とされるラ・ロトンダなど24の美しい邸宅が点在。これらあわせて世界遺産「ヴィチェンツァ市街とヴェネト地方のパッラーディオ様式の邸宅群」を構成します。

ヴィチェンツァと周辺に点在するの美しい建築物の数々・・・パッラーディオの意匠を心行くまで堪能できる世界遺産です。

ヴィチェンツァ市街とヴェネト地方のパッラーディオ様式の邸宅群へのアクセス

出典: www.istockphoto.com

ヴィチェンツァはアクセスの良さも魅力的です。ヴェネト州内の空港およびヴェネツィアやヴェローナからも電車でアクセスできます。
日本からの直行便が就航しているミラノからは、特急で1時間50分ほど。ヴェネツィアからは特急で約45分、ヴェローナからは約30分です。

ヴィチェンツァの駅からパッラーディオの建築物が立ち並ぶ旧市街へは徒歩で約10分。旧市街エリアは歩いて観光するのにほどよい広さです。

またヴィチェンツァから離れた邸宅群をめぐるのでしたらレンタカーか現地ツアーがおすすめ。ラ・ロトンダなどヴィチェンツァ近くにある邸宅へは、バスが利用できるので気軽に訪れることができます。

ヴィチェンツァ市街とヴェネト地方のパッラーディオ様式の邸宅群のおすすめポイント

素晴らしい建造物が建ち並びどれも心奪われますが、特に抑えておきたいポイントはここです!
厳選して3つおすすめします。

①バシリカ・パッラディアーナ

出典: Berkay0652 (CC BY-SA 4.0)

世界遺産「ヴィチェンツァ市街とヴェネト地方のパッラーディオ様式の邸宅群」の一角、バシリカ・パッラディアーナ。ヴィチェンツァ旧市街の中心、シニョーリ広場に立つ、白い大理石が美しい世界遺産の建物は、パッラーディオの出世作とされています。

もとは15世紀、ゴシック建築で建てられていた公共施設にパッラーディオが手を加え、華麗な姿に生まれ変わりました。「パッラディアーナ」と呼ばれるパッラーディオ独自の2重のロッジア(開廊)がとても印象的。その堂々とした美しさには圧倒されるばかりです。

中に入る機会があれば、是非最上階まで上ってみてくださいね。3つの美しい広場、そしてパッラーディオ設計のローズピンクの見事な建築物、ロッジャ・デル・カピタニアートの姿が良く見えます。

ヴィチェンツァの世界遺産であり旧市街のシンボル、バシリカ・パッラディアーナ、必見です!

②オリンピコ劇場

世界遺産「ヴィチェンツァ市街とヴェネト地方のパッラーディオ様式の邸宅群」、次なるおすすめポイントはヴィチェンツァ旧市街地にあるパッラーディオの残した世界初、そして現存する最古の屋内劇場、オリンピコ劇場です。

1580年、パッラーディオが72歳の時に建築が始まったオリンピコ劇場、古代ローマの野外劇場にインスピレーションを受けた設計で半楕円型の観客席、漆喰装飾が美しい内装、遠近法を巧みに用いた演出には目を見張るものがあります。世界遺産であるこのオリンピコ劇場は、パッラーディオの遺作でもあり、彼の死後は息子と当時の建築家スカモッツィにより1585年に完成されました。

また、私たち日本人にとって驚きなのが、このオリンピコ劇場に天正遣欧少年使節団の姿が描かれたフレスコ画があること。オリンピコ劇場の完成当時の1585年に使節団が訪れているのです!日本人にもゆかりのあるヴィチェンツァの世界遺産、是非訪れてみてくださいね!

③ラ・ロトンダ

出典: www.istockphoto.com

世界遺産「ヴィチェンツァ市街とヴェネト地方のパッラーディオ様式の邸宅群」、ヴィチェンツァ郊外のおすすめポイント、ラ・ロトンダの名で知られるヴィラ・アルメリコ・カプラをご紹介します。

ラ・ロトンダはパッラーディオの傑作ともいわれる白亜の邸宅、丘の上に立つ美しく優雅な世界遺産です。ドイツの文豪、ゲーテにも絶賛された気品漂う邸宅は1567年に着工、1591年には貴族カプラ家により所有され完成を迎えました。美しい庭と四方同じつくりの外観、周囲の景色との調和を見事にはかって作られたこの邸宅は世界遺産に登録されている邸宅群の中でも随一の美しさを誇ります。

ヴィチェンツァ駅から8番バスに乗れば気軽に訪れることができるので是非足を延ばしてみてくださいね!

◎まとめ

以上、世界遺産「ヴィチェンツァ市街とヴェネト地方のパッラーディオ様式の邸宅群」のご紹介でした。いかがでしたか?

ルネサンス期イタリアの偉大な建築家、パッラーディオの作品が数々残るヴィチェンツァとヴェネト州。類まれな美しさと存在感を誇るパッラーディオの遺産は今でも人々をひきつけてやみません。今回詳しくご紹介しきれなかった世界遺産建築物の数々、是非ご自身の目で確かめてみてくださいね。

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