ボニンブルーが美しい世界遺産・小笠原諸島で大自然を感じよう!

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ボニンブルーが美しい世界遺産・小笠原諸島で大自然を感じよう!

青い海と大自然が広がる「小笠原諸島」。都心部から船で丸一日もかかる距離にあることで、この大自然が守られてきたのかもしれません。そんな小笠原諸島は2011年6月、日本における4件目の世界自然遺産としてユネスコに登録されました。小笠原諸島の豊かな大自然は、ここでしか見られない固有種が多く、進化の過程を示す重要な資料となっていますよ。今回は東京の大自然・小笠原諸島の魅力について紹介します!

目次

ボニンブルーが美しい世界遺産・小笠原諸島で大自然を感じよう!

小笠原諸島とは?

小笠原諸島は都心部から南に約1000km離れた海に浮かぶ島々です。小笠原群島(聟島列島、父島列島、母島列島)、硫黄列島(北硫黄島、南硫黄島)、孤立島(西之島)など約30の島々から成っています。かつて無人島だった小笠原諸島は「ぶにんじま」と呼ばれていました。それを聞いた外国人が「ボニンアイランズ」として海外に紹介。そこから小笠原の美しい海は「ボニンブルー」と呼ばれるようになりました。

小笠原諸島は大陸と繋がったことがないので、島に住む生物は独自の進化を遂げています。その特異な生態系が世界自然遺産登録のポイントとなりました。小笠原諸島の大半は小笠原国立公園に指定されているので、これからもこの大自然は大切に守られていくことでしょう。

小笠原諸島へのアクセス

小笠原諸島へのアクセス手段は船のみです。飛行場がないため飛行機で行くことはできません。定期船の「おがさわら丸」は東京竹芝より週1回運行予定。所要時間は24時間です。船は父島に着くので、母島へ行きたい場合は「ははじま丸」に乗り換え約2時間追加されます。また、観光シーズンには「にっぽん丸」などの豪華客船もあって、旅行代理店などで手配してもらうことが可能です。

小笠原諸島のおすすめポイント3

◆ここでしか見られない固有種と世界的な希少種の楽園

小笠原諸島でしか見られない固有種と生態系が、世界自然遺産への登録に大きく貢献しました。特にカタツムリの仲間「陸産貝類」の固有種率は94%。小笠原諸島に生息する106種のうち100種が固有種なため、小笠原諸島でカタツムリを見かけた場合、そのほとんどが固有種です。植物もオガサワラビロウやシマホルトノキ、タコノキなどの固有種が生息していますよ。

固有種以外にも国際自然保護連合(IUCN)の希少種リストに載っているオガサワラオオコオモリやシマアカネ、カタマイマイなど57種の希少種が小笠原諸島に住んでいます。アホウドリ類やカツオドリ類など、12種の亜熱帯性の海鳥も生活していて、小笠原諸島はまさに自然の楽園と言えるでしょう。

◆生き物の繁殖地、南島

父島列島の南島はアオウミガメの産卵をはじめ、オナガミズナキドリやカツオドリの繁殖など生物の繁殖地として有名な無人島。石灰岩で出来たゴツゴツとした島ですが、白い砂浜がとてもきれいです。タイミングが良けいと、アオウミガメの足跡が見られるかもしれません。

なお、南島への上陸にはかなりの制限があります。必ず東京都認定ガイドの同行が必要で、1回に上陸できる人数は15人以内。時間は2時間以内です。さらに1日の上陸可能人数は100人までなので、ピーク時には上陸できない可能性があります。上陸できる場合も「何も持ち込まず、何も持ち帰らない」を原則とし、靴の裏までしっかりと洗うなど必ず現地ガイドの指示に従いましょう。

また、ノヤギが植物を食べてしまい大きなダメージを受けたことから、植物を元に戻すために入島禁止期間があります。これも小笠原諸島の大自然を守るためなので、観光の際は規則を必ず守ってくださいね。

◆活発な地球の息吹を感じる

太平洋プレートがフィリピン海プレートに沈み込むことによって、形成された小笠原諸島。聟島列島と父島列島が誕生したのは今から約4800万年前と言われています。その後、今から約4400万年前に母島列島が出来ました。地球のダイナミックな活動を感じられる硫黄列島は、火山列島とも呼ばれ現在も活動中です。

海底火山の噴火で元々あった島を飲み込み、あっという間に大きくなった西之島は皆さんの記憶にも新しいでしょう。弧のように連なった島々を島弧(とうこ)と言いますが、なんと小笠原諸島の一部の島では、海洋性島弧の成長を示す地層が見えたそうです。地学ファンにはたまらない、活発な地球の息吹を感られるスポットになっています。

◎まとめ

小笠原諸島の豊かな自然や独自の生態系は、外来種が持ち込まれることで壊れています。第二次世界大戦の戦場にもなっていた小笠原諸島。戦争の傷跡がいたるところに残っているので見ることもできます。人間の手によって壊されてしまった自然を、人間の手で戻すことができたらいいのにと考えさせられるでしょう。小笠原諸島の自然を守るため、ルールが設けられている場所があります。必ず現地ガイドに従って行動してください。

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