多くの文化や時代の交わるウズベキスタンの首都タシケント観光10選！

中央アジアの国ウズベキスタンの首都タシケント。ウズベキスタン観光と聞くとまず初めに、「青の都」と称される古都サマルカンドを思い浮かべる人が多いのではないでしょうか。

しかし首都タシケントにも、サマルカンドとは一味違った魅力がいっぱいなんです。タシケントには、シルクロード時代のイスラム教建築物の他、中央アジア色が強く漂う異国情緒たっぷりの場所やソ連時代に作られた建物、冷戦後の近代的な建造物など、様々な時代や様々な文化の魅力たっぷな観光スポットがたくさんあるんですよ。

ここでは、タシケント観光おすすめスポット10選をご紹介します。チェックして、今後の旅行の参考にしてくださいね。

1.ナヴォイ劇場

中央アジア内で随一の舞台芸術（バレエ・オペラなど）レベルを誇る、ナヴォイ劇場。第二次世界大戦中に建てられ、ソ連時代には政府から“Grand（グランド）”の称号を与えらえた、由緒正しき劇場なんです。

ナヴォイ劇場は、実は日本とも繋がりの深い建物。この美しい劇場を建てたのはなんと、第二次世界大戦後にタシケントに連行された日本人捕虜の人たちなんですよ。1966年の大地震でタシケントの街は壊滅的な被害を受けましたが、ナヴォイ劇場だけはびくともしなかったそうで、住民の避難所などとして使われたのだそうです。

この出来事は、日本とウズベキスタンの友好関係が深まる大きなきっかけとなりました。ナヴォイ劇場の外には、日本兵がナヴォイ劇場の建設に携わったことを記すプレートが飾られています。中央アジアのタシケントで日本を感じられるナヴォイ劇場は必見ですよ。

2.タシケント地下鉄

なぜ地下鉄が観光スポット？と思われる方、タシケントの地下鉄を侮るなかれ！2011年にカザフスタンのアルマトイの地下鉄が開通するまで、タシケントは、中央アジアで地下鉄を有する唯一の都市でした。そして、各駅はとてもアーティスティックで豪華なつくりとなっています。壁や床は大理石や花崗岩で作られていたり、陶器のオブジェや石像が飾られていたり、シャンデリアのようなライトが吊るされていたり。ここは本当に地下鉄駅なのかと疑いたくなるほどです。

豪華絢爛な駅の風景ですが、地下鉄駅は戦略的に重要な場所とされているため、残念ながら写真撮影は禁止されています。また、駅に入る際は警察官の荷物チェックを受ける可能性がありますので、ご注意ください。

3.独立広場

タシケントの街の中央に位置する、独立広場。政府や議会などの施設も多く建つこの広場は、タシケント市民の憩いの場として親しまれています。

ソ連時代にはレーニン広場と呼ばれ、大きなレーニン像が置かれていたそうです。現在では独立を記念した母子像と、ウズベキスタンのみが描かれた地球儀のモニュメントが置かれています。12ヘクタールもある広々としたこの広場は緑がいっぱい！歩き疲れた際に休憩するにはちょうど良い場所ですよ。

9月1日の独立記念日や1月1日などの祝日には、独立広場で記念式典が行われます。音楽の演奏や大道芸、ダンスなどの路上パフォーマンスが多く見られます。祝日にタシケントの市内観光をする際には、ぜひ訪れてみて下さいね。

4.チョルスー・バザール

ドーム型の屋根が特徴的なチョルスー・バザール。新鮮な野菜、フルーツ、加工食品や肉、ソーセージにパンにスイーツに日用品など何でも売られていて、市民の台所として親しまれているマーケットです。

2階建てで屋外まで続いている大きなチョルスー・バザールには、中央アジアの雰囲気が漂い、もの凄い活気に満ち溢れています！ひとたびバザールの中に入れば、売り子さんたちが熱心に話しかけてくれるため、ついつい立ち止まってしまうことでしょう。値切りやまとめ買いの交渉でコミュニケーションしてみるのも、楽しいかもしれませんね。

チョルスー・バザールの隣には、ローカルフードを食べられるレストランや工芸品のお店もあるので、休憩やお土産選びにもピッタリですよ。

5.アミール・ティムール博物館

青いドーム型の屋根に真っ白な壁が印象的な、アミール・ティムール博物館。2006年に建てられた比較的新しい博物館で、ティムール王朝歴史博物館とも呼ばれています。館内には、14世紀から16世紀にかけて栄えたティムール朝に関する資料が数多く展示されています。昔の様子が描かれた絵や歴史的資料、昔の武器やお金など、展示物は3000点以上にのぼり、太古からのウズベキスタンの歴史を深く学ぶことができますよ。

ティムール朝を興した英雄ティムールは、ウズベキスタン人から人気ナンバー1の歴史的人物なだけに、タシケントを観光するならぜひ押さえておきたいスポットです。

6.ハズラティ・イマーム広場

タシケント旧市街の北縁に位置するハズラティ・イマーム広場。敷地内にはいくつかの壮大なイスラム建築が集合していて、古き良き都の時代にタイムスリップしたかのような雰囲気が漂っています。

広場のメイン施設であるハズラティ・イマーム・モスクは、8世紀に活躍したタシケント出身のイマーム（モハメドの後継者）の名のついた、たいへん神聖なモスクです。外側の青い屋根やモザイク画とは対照的に、モスクの内部は茶色のレンガや木でできた柱などで造られていて、涼しげな印象となっています。

ハズラティ・イマーム広場でもう1つ注目するべき観光施設が、コーラン博物館です。ここには、７世紀に伝わったといわれる世界最古のコーランが保管されているんですよ。とても大きなものなので、普通の聖典と思ってみているとびっくりすることでしょう。

7.タシケント・タワー

テレビ塔・ラジオ塔・携帯電話の電波基地として大活躍の、高さ375mのタシケント・タワー。なんと、中央アジアで最も高い建築物なんです！1981年に完成したこのタシケント・タワーは、タシケントを襲った大地震を教訓にし、マグニチュード9の地震にも耐えられるように設計されているそうですよ。

展望デッキは高さ95m地点にあります。近代的な街並みと古いイスラム建築の混在するタシケントの姿は、とても印象的ですよ。

タシケント・タワー内には、ローカルフードの食べられるレストランや、バーの併設されているお店があり、休憩や夕食にもピッタリな観光地になっています。

8.ジュマ・モスク

金曜モスクとも呼ばれているジュマ・モスク。819年に建設され、タシケント内にある157のモスクの中で最も古く、そしてウズベキスタン内で3番目に大きいモスクです。タシケント・タワーが建設される前は、このモスクがタシケントで最も高い建物で、街全体を見渡せる唯一の場所だったそうですよ。

ウズベキスタンにあるモスクは青屋根が多い印象ですが、壁から屋根まで真っ白なジュマ・モスクは、とても新鮮に感じられるかもしれません。夜になるとライトアップされ、いっそう幻想的な雰囲気になりますよ！

9.ミノル・モスク

2014年10月に完成したばかりで、タシケントで最も新しく、そして最大級の規模を誇るミノル・モスク。白を基調とした建物に青･金・緑のモザイク模様が描かれた、芸術性が高く美しいモスクで、タシケントの観光名所としてジワジワ人気を集めています。そびえ立つ2本のミナレット（塔）も、壮大で見ごたえバツグンです。そして、伝統的なモザイク画や金の装飾、コーランやハディスの一節の彫られた内装も大変きらびやかですよ。

伝統的な外観とインテリアに反して、ミノル・モスク内の設備は近代的です。モスクを多く見た後でミノル・モスクを訪れると、ちょっともの珍しく感じるかもしれません。

10.ウズベキスタン国立歴史博物館

1876年に設立されたウズベキスタン国立歴史博物館は、中央アジアで最も古い博物館です。もちろん展示物も豊富で、その数は25万点以上にのぼるとか。石器時代の出土品から現代の資料までバラエティ豊かに揃えられた展示物は、有史以前からのウズベキスタンの歴史を物語っています。

ウズベキスタン国立歴史博物館には、歴史的に貴重な収蔵品も多く存在します。そのうちの一つが、ウズベキスタン南部の街テルメズから見つかった三尊仏。紀元前のものと考えられており、この時代にはすでにウズベキスタンに仏教が伝わっていた事を示す大変重要なものなんですよ！ほかにも、様々な時代に作られた世界各地のお金のコレクションも大きな見どころです。

◎まとめ

イスラム建築や史跡の見学がメインになりがちなサマルカンドと比べると、タシケントの観光スポットは歴史や文化がそれぞれ異なっている事が分かります。

ウズベキスタンって、ちょっと遠いんじゃない？と思った方、そんな事はありませんよ！成田空港からタシケントまでは、ウズベキスタン航空で乗り継ぎもなく、週2便運航されています。

豊かな歴史や文化がぎっしり詰まった、異国情緒たっぷりのタシケントを、ぜひ観光で訪れてみて下さいね。

多くの文化や時代の交わるウズベキスタンの首都タシケント観光10選！