ドイツ - ドレスデンについて

ドレスデンはドイツ東部に位置する街で、日本とほぼ同じように夏は暑く、冬は寒い気候となっています。平均的に気温変動としては、最も暑い時期の平均気温は21度前後、最も寒い時期の気温は8度前後となっていて、日本ほど大きな気温の変化は見られません。ただし冬場は曇りの日が多く、あまり晴れ間は見られないのが特徴です。ドレスデンは第二次世界大戦時に集中的な空襲を浴び、町はほぼ壊滅状態に陥ってしまいましたが現在では歴史的な遺産の再建が進んだため、たくさんの美しい建造物があり、町のランドマーク的存在となっています。そんな中でもドレスデンの新たなランドマークとなっているのが通称「聖母教会」ことフラウエン教会です。フラウエン教会も他の建物と同様に空襲によって破壊されたのですが、遺された石などを使って復元するという気の遠くなるような作業の結果、2005年に再建が完了し、現在ではドレスデンを代表する建物の1つになっています。そしてドレスデンにはフラウエン教会だけではなく、歴史を感じることができるような美しい建造物が町のいたるところに存在しているので、観光スポットがとてもたくさんです。ドレスデン旧市街特には「ドレスデン城」があります。この城にはドレスデン美術館の併設されているので、美術館とお城を一緒に観光することができる場所となっています。バロック建築と呼ばれる中世ヨーロッパを代表する建築方式によって建てられたこの城を見ていると、まるで自分が中世にタイムスリップしたような感覚になるのではないでしょうか。ちなみにお城の中の見学は事前に予約が必要なので、見学をする予定であれば旅行に行く前にあらかじめ予約をしておいたほうが良いでしょう。そしてもう1つ、ドレスデン城に行ったのであれば訪れてほしいスポットがあります。それが「君主の行列」と呼ばれている壁画です。この壁画は城の外壁100メートルにもわたって描かれた絵画なのですが、実に2万枚以上ものマイセン陶磁器のタイルを使用して歴代の国王や選帝侯が行進する姿が描かれています。陶磁器作品の中でも世界最大級と言われているこの作品が無料で見学できてしまうのは、歴史的建造物が豊富にあるドレスデンならではといえるでしょう。ドレスデン城には美術館が併設されていますが、そのほかにも美術作品を見学できる建造物がいくつかあります。そしてそのどれもが建物自体も歴史的価値があり、とても美しいので思わず写真に収めてみたくなるほどです。ドレスデン中央駅から徒歩20分行ったところには「アルテ・マイスター美術館」があります。この美術館はツヴィンガー宮殿内にあり、世界でも有数の絵画館となっています。中の絵画作品の展示数の多さももちろん凄いのですが、この美術館があるツヴィンガー宮殿自体がこの地域を代表するような観光スポットになっており、宮殿内にあるアルテ・マイスター美術館そのものもとても見事な造りです。2階が展示室となっていて、館内にはザクセン王家が収納したルネッサンス期以降の近世時代の絵画が何と7560点以上展示されています。その中にはラファエロの「システィーナの聖母」やマンテーニャの「聖家族」などの名画があって、美術に詳しくない人が行ってもその作品の迫力に圧倒されるのではないでしょうか。そしてツヴィンガー宮殿にはアルテ・マイスター美術館だけではなく、「武器博物館」や「陶磁器コレクション」「数学物理サロン」といった一風変わった博物館や美術館があります。芸術関係が好きな人にとってはこのスポットだけでまるまる一日過ごせてしまうかもしれません。芸術を視覚だけではなく、リアルに体感したいという人におすすめなのが「ザクセン州立歌劇場」です。堂々とした重厚感を感じる建物の外観ももちろん見ごたえ十分なのですが、赤いじゅうたんが敷き詰められて天井には豪華なシャンデリアが吊るされ、さらに大理石の柱には無数の絵画が飾られている豪華な内装は見事としか言いようがありません。そして歌劇場となっているこの建物ではオペラが開催されているので、誰でもこの素晴らしい建物の中でオペラを鑑賞することができます。しかしオペラ鑑賞のチケットは観光に訪れた人だけではなく、もちろん地元の人にも大人気となっているので訪れる際には事前に空席があるか確認しておき、空席があるならばすぐにでも確保しておくことをお勧めします。