ニュージーランド - ロトルアについて

ロトルアはニュージーランド北島のベイ・オブ・プレンティ地区、ロトルア湖南岸にある都市です。人口は65,900人ほどで温泉地として名高く、観光の歴史が深いことで知られています。
『ロトルア』という言葉は、マオリ語のTe Rotorua-nui-a-Kahumatamomoeという言葉が起源です。Rotoruaには2番目の湖という意味があり、Kahumatamomoeはマオリ族の先祖の探検者でもあった酋長イヘンガのおじを指しています。イヘンガは、自分が発見した2番目に大きな湖をおじに贈り、それがロトルアの語源になりました。
地熱活動が盛んで、間欠泉が多く存在します。ニュージーランドで最初の観光地であるロトルアと間欠泉には、歴史的に切っても切り離せない関係があります。1800年になるとイギリスから多くの移民が流れ込み、1830年ごろになると宣教師や商人も訪れるようになりました。そんな中ロトマハナ湖麓にあったピンクテラスとホワイトテラスが移住者の注目を集め、それを目当てにした観光客が急増し、観光都市として成長を果たしました。しかし、残念ながら1886年に起きたタラウェア山の大噴火によって、2つのテラスは破壊されてしまいました。タウポ近郊にあるワイラケイ・テラスは壊れてしまったピンクテラスとホワイトテラスを人工的に再現したものですが、今現在は自然の力によって美しく成長しています。
地熱活動による観光名所としては、ロトルアカルデラ由来の熱泥池や温泉、火山の噴火によって埋まってしまった村などが有名です。その地熱活動によって硫黄の町（サルファー・シティ）とも呼ばれています。鼻にツンとくるような匂いが独特で、観光客はその美しい景色もさることながら匂いを忘れられなくなるでしょう。
ロトルアには17もの湖があり、水辺での活動やスポーツが盛んです。2007年に行われた世界水上スキー選手権大会は大いに盛り上りました。その他の水辺のスポーツとしては釣りや水泳なども活発に行われています。
魅力はマウンテンバイクにもあり、ワカレワレワの森は『マウンテンバイクのディズニーランド』といわれるほどで、コースとして最適なアップダウンを楽しめます。世界自転車選手権マウンテンバイクも開催されて大いに盛り上がりました。
マオリ族の文化に触れあえることでも知られていて、多くのホテルではマオリ族のコンサートを開催しています。夜の街を歩けば、どこかからマオリ民謡が聞こえてきて異国情緒を楽しめるでしょう。また、マオリ族の暮らしを再現したミタイマオリビレッジやタマキマオリビレッジなどでは、伝統的な儀式だけでなくダンスや歌、暮らしに至るまでを鑑賞できます。
ロトルアは観光業に長い伝統があり、数多くの見どころが存在します。地熱地帯特有のもの、そしてマオリ族の文化を展示してあるものなどさまざまです。
・ポフツ間欠泉
国内最大規模の間欠泉でワカレワレワ・サーマルバレーにあります。1日に15～20回噴き出し、上空25m以上吹き上がることも。豪快に吹き上がることで有名で、運が良ければ虹を見られるでしょう。
・テ・プイア（文化センター）
マオリの伝統文化を体験できる文化センターで、独特で繊細な彫刻がほどこされた建造物が並びます。見るだけでなく食文化にも触れられ、地熱を利用して食材を蒸す伝統食『ハンギ』を味わえるでしょう。
・ガバメントガーデン
英国風につくられた美しい庭園がガバメントガーデンです。ロトルア中心部からも徒歩で行けるためアクセスが良く、気軽に行ける美しいスポットです。ガーデン内部にはさまざまな観光スポットが存在します。
・ロトルア博物館
ガバメントガーデン内に建つ、オレンジ色で三角の屋根が目立つ美しい建造物です。観光地としてのロトルアの古い歴史に始まり、特殊な地熱地帯特有の災害など、文化や伝説の資料を観られるでしょう。
・ポリネシアン・スパ
こちらもガバメントガーデン内に建つ観光スポットで、世界各国からの観光客でにぎわう温泉複合施設です。水着の着用が義務づけられ、男女混浴で温泉を堪能できます。異国情緒あふれるスパを楽しみつつ、ロトルア湖の絶景を眺められるのが最大の特徴。
ロトルアに宿泊する際には、フェントンストリート周辺がおすすめです。7,000円～11,000円程度で宿泊できるホテルが数多く存在していて、外国人観光客も多くなっています。周辺の治安が良く、宿泊もしやすく安心です。