ドイツ - エアフルトについて

エアフルト（エルフルト）はドイツのほぼ中央に位置する都市であり、川と丘陵に囲まれた自然豊かな場所です。交通の要衝にあるため中世から栄えていた都市でもあり、数多くの歴史的な建造物が残されています。雪国というイメージがあまりないドイツですが、国全体が冷涼で南部のミュンヘンですら日本の北海道より緯度が高いのです。そのためエアフルトを訪れる際には、暖かい服装を用意しておきましょう。真夏には猛暑になることもありますが、雨が降ればかなり気温が下がるので上着が必需品です。ミュンヘンやベルリンなどと比べ、日本でエアフルトの知名度は高くありません。しかし、ヨーロッパでは宗教の町としてよく知られており、素敵な教会や礼拝堂、それに修道院が数多く存在しています。特に町の小高い丘の上にある大聖堂は、ドイツゴシック建築の傑作であり、見逃せないスポットです。グロリオーサという世界一大きな鐘があるほか、内部にはステンドグラスが15点も存在し、歴史だけではなく装飾の美しさでも圧倒的な存在感を放っています。入場料は無料ですので、近くに寄った際には内部にある木彫りの祭壇など、貴重な装飾も鑑賞しましょう。大聖堂のすぐ脇にあるセヴェリ教会も、エアフルトのシンボルと言って良い存在です。三本の尖塔が目を引く特徴的なデザインであり、大聖堂と共に写真のフレームに収めることができます。この他にもエアフルトの街には高い塔のある建物が多いため、マルティン・ルターが「塔多きエアフルト」とたたえたほどです。日本にはない異国情緒たっぷりの街並みを楽しむことができます。そのマルティン・ルターが5年間修道士として働いていたのが、アウグスティノ会修道院です。13世紀に建設されたとても歴史のある建物で、派手ではありませんが落ち着いた雰囲気はゆったりと建築物を鑑賞したい人におすすめのスポットとなっています。キリスト教の寺院だけではなく、シナゴーグ、つまりユダヤ教の会堂もエアフルトには数多く存在しており、多くのヨーロッパからの観光客を集める人気スポットです。ユダヤ人の歴史を知ることができる博物館が内部にあるため、歴史好きにとっては見逃せない場所と言えるでしょう。宗教施設以外にも、エアフルトには歴史のある建物が多くありますが、その一つが市庁舎です。ネオゴシック様式で建築された優美な姿と、その内部に描かれている町の歴史の壁画などは一見の価値があります。アクセスもしやすいため、エアフルトの観光では欠かせない存在だと言ってよい建物です。街並みを眺めたいなら、大聖堂の裏手の丘の上にあるペータースベルク要塞が最も適した場所となっています。重厚な造りの要塞は、教会の軍隊が街を監視するために17世紀に建てられたもので、後にナポレオンに拠点として利用されました。ここからのエアフルト市外の眺めは絵画のように美しいと評判であり、撮影に絶好の場所です。アートに興味のある方なら、是非フィッシュマルクト広場を訪れてみましょう。この広場は名前の通り昔は魚市場として使われていた場所で、その当時の色とりどりの建物が今も残っており、とても美しい風景が広がっています。その中の一つがエアフルト美術館として利用されており、地元の芸術家をはじめ様々な作品が展示されているスポットです。ドイツは自然豊かな国としても知られていますが、エアフルトにもその緑を実感できる場所があります。それがエガパークという庭園であり、1930年代から利用されている歴史ある公園です。地元の方はもちろんのこと、観光客にとってもゆったりと散歩のできるスポットとして人気となっています。非常に寒さの厳しいエアフルトですが、春や夏には多くの花が咲き誇っており、特に450種類もあると言われるバラ園がとても有名です。ドイツの国内でも最も美しい庭園の一つであり、エアフルト訪れた際には必ず訪れるべき場所だと言えるでしょう。園内には日本庭園もあるため、日本人にとっては懐かしさを感じることもできるエリアです。長年観光地として発展してきたエアフルトには、数多くの宿泊施設が存在しているため、ホテル選びには苦労しません。ドイツ全体に言えることですが、ヨーロッパの中でも治安が良いところなので安心して滞在することができます。エアフルトには様々な宗教施設や建物があり、街中の観光がメインになるため、お目当てのスポットへのアクセスを考慮して宿を選ぶと良いでしょう。春や夏など穏やかな季節にはヨーロッパからの観光客も増えるため、早めの予約が必要となります。