チリ - サンティアゴについて

サンティアゴ（サンチャゴ）は、南アメリカ南部に位置する共和制国家・チリの首都です。国内の中央部の盆地にあり、首都機能を有するだけでなく国の最大都市であると同時に南アメリカ大陸においても有数の世界的な都市でもあります。市の設立は古く、1541年にスペイン人の征服者ペドロ・デ・バルディビアによって創設されました。8年間かけて行われたチリ独立戦争の末に1818年にチリが解放され、同年にサンティアゴは正式にチリ共和国の首都として機能し始めることとなります。なお首都機能こそ有しているものの、国会議事堂は約120km離れた都市・バルパライソに設置されています。現在サンティアゴは32区のエリアに区分されており、それぞれのエリアに4年ごとの選挙で選出される区長が存在するという構造です。サンティアゴは地中海性気候で、比較的暖かくおおむね乾燥しています。日本とは季節が正反対であり、10月から3月までが暖かく乾燥している夏にあたり、6月から8月までが湿度が高く気温が低めで冬にあたります。夏は最高気温が35度近くまで上がる日があり、冬場は最高気温が15度程度で最低気温は0度近い日もあります。年間降水量は約360mmで、日本全国の各都市における総量が最低でも1,000mm前後、最高の地域で3,000mm以上あることから総雨量が少ないことがわかるでしょう。湿度が高く降雨量が多い冬期に降水が集中しているため、市内で雪が降ることもあります。周辺の山々は豊富な降水量により積雪量が多いため、南半球でも最大規模のスキーリゾートとなっています。夏場は平均的に18度から27度の間を推移していて、雨量も少なく屋外活動が快適であるため、特に11月下旬から3月の中旬あたりまでが観光シーズンです。スキーリゾートに訪れるのであれば、冬期の6月から8月までが適期です。5月上旬から9月上旬にかけて年間で最も降水量が多く、特に6月下旬頃は降水量すなわち積雪のピークを迎えます。首都圏においては、歴史的および考古学的な建造物が多数存在しています。市民の憩いの場であるアルマス広場に面して建立されているサンティアゴ大聖堂は、有名な観光スポットです。16世紀半ばに建てられたカトリック教会であり、荘厳な天井や吊るされたランプなど、美しい建築の内部も観光することができます。大聖堂と同様にエルプローモ教会やサンフランシスコの修道院も、ユネスコ世界遺産候補として提案されている歴史的な遺物です。19世紀に建築されたラ・モネダ宮殿のインカの聖域は、現在チリの大統領官邸として使われ、世界的な映画の舞台としても知られています。また市内から約30km～50kmほどの距離にあるアンデス山脈の中には、バジェ・ネバドやパルバといった中南米最大級のスキーリゾートがあります。滑走コースは標高3000mから5000m地点のためスリル満点で、これらのスキーリゾートでは国際大会が開催されているほどです。サンティアゴの空の玄関口となるのが、アルトゥーロ・メリノ・ベニテス国際空港です。南米の中では設備が整っており、有数の空港として知られています。日本からの直行便は出ておらず、フランスのパリやアメリカのロサンゼルスを経由して10時間以上のフライト時間でアクセス可能です。鉄道は中央駅（アラメダ駅）をターミナルとして、チリ国鉄により近郊列車と長距離列車の大きく分けて2種の路線が走行しています。以前はチリ北部の各地や、アンデス山脈の向こう側のアルゼンチン・メンドーサへと向かう長距離列車やバルパライソなどに向かう中距離列車も走行していましたが、現在は中南部や南部へと向かう近郊列車が中心です。サンティアゴのおすすめの宿泊エリアは、市内を横切るメインストリートの1つ、プロビデンシア通り沿いです。このあたりは中心市街地であるため、観光スポットやショッピングセンターが多く観光の拠点にしやすい地域ですが、大手ホテルチェーンや高級ホテルが多いため、価格とアクセスを見合わせながら選ぶと良いでしょう。市内を流れるマポチョ川と平行するように走るサンタマリア通りの周囲も、宿泊施設が多いエリアとなっています。中央駅から各地へと走る地下鉄や近郊列車によって、市街地の各所へのアクセスが良いうえに治安も郊外と比べて安全なため、比較的安心して利用できるエリアです。日本人スタッフが多い宿泊施設は費用が高く、予約も取りにくいことを念頭に置いたうえで上手に宿を探しましょう。