アメリカ - サンアントニオについて

サンアントニオは「アメリカのベニス」と呼ばれており、町中には水路が作られています。通称リバー・ウォークと呼ばれるこの水路沿いは、サンアントニオの観光スポットとして人気の一つです。また、NBAの「サンアントニオ・スパーズ」があるサンアントニオは、彼らが優勝したときは、この水路を使って船でパレードすることでも有名です。サンアントニオはテキサス州の西部に位置し、もともとはメキシコの統治下に置かれていました。そのためヒスパニック系の人口はサンアントニオでもっとも多く約58％もいます。街を歩けば、スペイン語が表示されている場所も多く、人々もスペイン語を話す人の割合が多いです。四季は一応あるものの、1年の大半が夏の時期になります。日中は40℃超えることもしばしばで暑いことで知られています。代わりに他の季節はとても短いですが、比較的暖かいため、ベストシーズンです。のどかな雰囲気を感じるサンアントニオですが、じつは空軍基地も併設しているため、アメリカでは軍事都市としても知られています。地名の由来は、スペインから来たキリスト教宣教師にちなんで付けられました。日本では熊本市と姉妹都市を結んでいます。サンアントニオには世界遺産もあり、観光にもおすすめのスポットです。・アラモ伝道所サンアントニオには、数々の伝道所があります。そのなかでもっとも有名なのがアラモ伝道所で、正式名称は「サンアントニオ・デ・バレロ伝道所」です。この伝道所とは、キリスト教を広めるために作られた施設の教会を指します。先住民をキリスト教へ改宗させる目的で作られた伝道所のなかで、アラモ伝道所は最初の伝道所として作られました。別名「アラモ砦」とも呼ばれており、アラモ伝道所は教会の役割と要塞とを兼ね備えた複合施設です。メキシコの植民地とされていたサンアントニオにより、長い間アラモ伝道所はメキシコ軍の拠点として占領されていた暗い過去を持っています。その後、一時は廃墟となったアラモ伝道所ですが、のちにアメリカ軍の補給基地として利用されていました。・サンアントニオ・ミッションズ国立歴史公園2015年に世界遺産に登録されたサンアントニオ・ミッションズ国立歴史公園で、4つの伝道所がこの公園にあります。テキサス州に残る伝道所のなかでもっとも保存状態がいいのがコンセプシオン伝道所。そして1768年に建築された聖堂が現在も残っているサン・ホセ伝道所は忘れてはいけない建造物です。ほかにもエスパーダ伝道所、サン・フアン・カピストラノ伝道所もあります。世界遺産の建造物にも指定されているエスパーダ水道橋、アメリカの文化財にも指定されているエセル・ウィルソン・ハリス邸など、見どころ満載のスポットです。また4つの伝道所は、現在も教区として現役で機能しています。・サンフェルナンド大聖堂ダウンタウンにあるカトリック教会で、毎年4月には盛大なイベント「フィエスタ・サンアントニオ」が開催され、多くの人で賑わいます。このサンフェルナンド大聖堂には、スペインのカルロス3世から贈答されたといわれる洗礼盤が保管されています。洗礼盤とは、聖水を入れる儀式で使われる器です。洗礼盤は、サンフェルナンド大聖堂にある礼拝堂具では、いちばん古いものとなります。・ リバー・ウォーク洪水がもとで整備されて作られたのがリバー・ウォークです。1929年に着工したリバー・ウォークは、今ではサンアントニオの観光ではなくてはならない存在になりました。水路の両端には遊歩道が作られ、公園の一部ともなっています。水路沿いは、ショッピングやグルメ・カフェなどが楽しめるお店が多数あり、宿泊施設も集中しているエリアなため、観光客がもっとも多いのが特徴です。この水路は遊覧船ツアーが開催されており、周辺の史跡や建築をのんびり楽しむことができます。公園の役目も兼ね備えているので、散歩コースにもピッタリです。おすすめの宿泊エリアは、やはりリバー・ウォーク沿いがいちばんです。2.5㎞にもわたるリバー・ウォークは、観光の中心ともいえるエリアなため、多くの宿泊施設が建ち並んでいます。また高級ホテルがあるのもこのエリアです。人気エリアなため、宿泊料はほかのエリアよりも根が張りますが、泊まる価値はあります。ほかにはダウンタウンも、宿泊するにはおすすめです。リバー・ウォークにもほど近く、あらゆる観光のアクセスにも便利な場所となっています。