アメリカ - ロチェスター(ニューヨーク州)について

ロチェスター(ニューヨーク州)はアメリカ合衆国ニューヨーク州北西部、オンタリオ湖の近くに位置する都市で、ニューヨーク州モンロー郡の郡庁所在地です。ニューヨークやバッファローに次ぐ、州第3の都市として知られています。ロチェスターはかつて、小麦粉を生産する都市の中では最大だったことから小麦粉の街と呼ばれており、現在では花の街とも呼ばれるようになりました。ボシュロムやイースト・コダックが本社を置いている都市としても知られており、ゼロックス創業の地としても有名です。また、ロチェスターは学術都市としても知られており、全米大学ランキングで常に上位に入るロチェスター大学や、ジュリアード音楽院、カーティス音楽学校と並ぶ高水準な音楽学校のイーストマン音楽学校、工学系の私立大学であるロチェスター工科大学が高い評価を受けています。他にも、14の大学によってロチェスターやその近郊にキャンパスが置かれています。ロチェスターの成り立ちは1803年11月8日、ネイサニエル・ロチェスター大佐やチャールズ・キャロル少佐、ウィリアム・フィッチュー大佐の3人が協力して、ジェネシー川沿いの約40ヘクタールの土地を購入したことが始まりです。ジェネシー川には3本の小滝がかかっており、この地は水力発電に適しているとされ、1811年初めにロチェスターは人口15人の村からスタートし、1817年にはブラウン兄弟や地元の地主による土地の提供で、ロチェスタービルの村が創設されました。1821年にモンロー郡の郡庁所在地に指定され、1823年には村域は4地域に拡大されました。人口が2500人に増え、この頃からロチェスターという名で周辺地域に知られていきます。同年にはジェネシー川にエリー運河の水道橋が架けられ、ジェネシー川の東にあるハドソン川へと通じます。1830年にはロチェスターの人口が9200人にまで増え続け、1834年には正式な自治体に指定されました。ロチェスター(ニューヨーク州)の気候は亜寒帯湿潤気候で、四季が明確ではあるものの、涼しい夏と寒冷で雪が多い冬が特徴です。最も寒い月が1月で、平均気温は氷点下4度にまで下がり、夜になると氷点下15度以下にまで一気に低くなります。オンタリオ湖の向こうのカナダから北風が吹き、南岸のロチェスターに大雪を降らせます。12月から2月までの降雪量は月間50センチを超えるほどで、年間降雪量は230センチにまで達するほどです。一方で、夏はオンタリオ湖が冷却水の役割になっているため涼しくなり、とても過ごしやすい気候と言えます。7月でも平均気温は22度と涼しく、日中でも28度程度にしかなりません。ロチェスター(ニューヨーク州)の食文化で有名なのが「ホワイト・ホット」です。ホワイト・ホットは、塩分が少なく燻製していないソーセージを用いたホットドッグです。また、ホワイト・ホットのソーセージやポテトなどを皿の上に乗せて、ホットソースやケチャップなどをかけるガベージ・プレートという料理もロチェスターの名物となっています。ロチェスター(ニューヨーク州)のランドマークはジョージ・イーストマンの家です。ジョージ・イーストマンはイーストマン・コダックの創業者で、近代写真の父と言われており、写真界で世界をリードした実業家です。ジョージ・イーストマンの家は1905年に建てられたジョージア様式の家で、イーストマンが逝去した後にロチェスター大学に寄贈されました。1947年にはジョージ・イーストマン・ハウス写真博物館として一般公開されており、見学することが可能です。そして、この家は1966年に歴史的なランドマークとして、国の史跡として指定されました。ロチェスター(ニューヨーク州)で観光するなら、エリー運河とその周辺の地域がおすすめです。エリー運河はニューヨーク州にあり、高落差のあるエリー湖とハドソン川をつないで五大湖と大西洋の間の運搬を可能にしました。この地域の開拓で重要な役割を果たしており、今でも人々に数多くの恩恵と便利な生活を与えています。エリー運河は人気のある観光スポットで、トレッキングや自転車のトレイル等のアクティビティを楽しめます。また、ニューヨークの歴史を学べるツアーなどのイベントや、定期観光船でエリー運河を行き来する体験などのイベントが行われています。近くにはモーテルやキャンプ場などの施設もあり、モーテルを観光の拠点にすると観光をスムーズにすることが可能になるのでおすすめです。