アメリカ - ピアについて

ピアはアメリカ合衆国の中西部にあるサウスダコタ州の都市です。州の中でも中央部に位置するヒューズ郡内の都市で、サウスダコタ州の州都です。都市のある正確な位置は北緯44度、西経100度の地点にあります。市内の面積はおよそ33平方キロメートルで、その大部分が陸地です。市内の人口は2000年の調査ではおよそ1万3千人でした。中部標準時を採用していて、郵便番号は605です。この場所に都市が築かれたのは1880年のことで、近辺を流れているミズーリ川の近くに築かれた砦の対岸の場所に都市が建設されました。ピアがサウスダコタ州の州都になったのは、それから9年後の1889年のことで、サウスダコタ州がアメリカ合衆国40番目の州になったときに、州の州都として正式に定められました。それ以降、100年以上にわたって、ピアはずっとサウスダコタ州の州都です。ピアには都市を代表するようなランドマークがいくつかありますが、その中でも特に有名なのが、サウスダコタ州会議事堂です。この建物が建設されているのは、市内でもダウンタウンの地域で、市の近辺を流れているミズーリ川からも近い場所にあります。サウスダコタ州会議事堂は市内にある建物の中でも特に歴史が古いものの一つで、建設されたのは1905年のことです。大理石を使用しているこの建物は、外観も非常に魅力的で、全体的に白が多く使用されているのが特徴です。この建物内にはサウスダコタ州議会の施設の多くが設置されています。上院と下院の議場の他にも、州知事室などもこの建物内にあるために、サウスダコタ州の政治の中心となっている場所です。庁舎の設計にはミネアポリス州の建設会社が携わっていて、建設と設計の両方の費用を合わせ、100万ドル以上の予算が費やされた豪華な建物です。州会議事堂は1977年から改修が始まり、サウスダコタ州が誕生してから100周年にあたる1989年まで、10年以上の時間をかけて修復されました。議事堂の建設に関連して有名なエピソードが、建物内の各階の床にはめ込まれいる人造の大理石です。この大理石は66人のイタリア人の芸術家によって埋めこまれたものだと言われています。建物内に署名をさせる代わりに、床に埋められた青い大理石が使用されているというのが、現在まで伝えられている理由です。ところがこの青い大理石のうち、実際に発見されているのは55枚だけで、残りの11枚の大理石のゆくえがわからなくなっています。残りの大理石は絨毯や壁の奥に隠されているものと推測されています。建物の内部に入ると一階から二階に上る大理石造りの広い階段があります。階段のある場所の手前に飾られているのが、ファースト・レディ・ガウン・コレクションという展示物です。これは歴代の州知事の夫人が着用していたガウンがコレクションされているもので、ガウンが人形に着せられて飾られています。人形のそばには州知事の家族の写真も飾られているので、サウスダコタ州の知事の歴史が家族ぐるみでわかるようになっています。階段を上がった二階は、天井がドーム型になっているスペースがあります。床から天井まではおよそ29メートルの高さがあり、非常にスケールの大きな建物です。ドームにはリングが掘り込まれた部分もあり、これはサウスダコタ州政府が末永く続くことを祈願したものです。ドームの内部には16枚の絵画が丸く並べられて飾られていますが、これらの絵画に共通しているのはどれも生命の木を描いていることです。ドーム内にはその他にも、州の花であるセイヨウオキナグサがアカンサスの葉に囲まれている風景が描かれている場所もありますが、これはアカンサスの葉が知恵を象徴していることに由来しています。建物内にはその他にも4ヶ所に記念物が展示されていますが、州の出身者などを記念した展示物が飾られています。ピアは観光客にも人気がある都市ですが、都市を訪れた旅行客におすすめの観光スポットがオアへ湖です。オアへ湖はダムを建設するために造られた人造の湖で、ミズーリ川の水の流れを一部せき止めることで造られました。372平方キロメートルの広さがあり、南北の方向にのびている形です。ピアの中心部からミズーリ川の上流に向かって10キロほど離れた場所にオアへ湖はあります。オアへ湖の一部は近隣のノースダコタ州にも含まれていて、この地域では特に規模の大きい湖の一つです。観光客は湖の近辺の風景を楽しむことができるだけでなく、釣りを楽しむこともできます。湖の周辺は釣りのスポットとしても有名なので、釣りを目的にして湖を訪れている観光客も大勢います。