アメリカ - ノームについて

ノームはアメリカのアラスカ州の西部に位置する街なので、冬の期間がとても長いのが特徴的です。また、冬の気温はマイナス18度まで下がるために、極寒です。風が強い上に降雪量も非常に多く、外出する際は防寒着が絶対に欠かせません。さらに、夏の時期は全く暑さを感じることがなく涼しいです。年間を通じてほぼ曇りの日で、晴れることはほとんどありません。アメリカのノームはベーリング海に面しているスワード半島南海岸にあります。都会から離れた場所にあるので、アクセスするためには小型飛行機か船を利用しなければ行けません。周囲は高層ビルなどは一切なく、自然が豊富にあるのが特徴的です。そんなノームのランドマークを挙げると、コバック・バレー国立公園があります。こちらは、アラスカ北西部のベアード山脈とワーリング山脈によって囲まれたコバック川中流部の広大な渓谷に広がっている公園のことです。1980年にできたアラスカ国家利益土地保護法によって、アメリカの国立公園に指定されています。7千平方キロメートルという面積を誇る公園内には、アラスカの奇観のひとつとして有名なコバック大砂丘があります。コバック大砂丘は、氷河の破砕作用で大量の砂となり風によって形成されました。およそ1万年前の最終氷河期に、人類は砂丘を通って北米大陸に進出したと考えられています。砂丘の高さは30メートルと大きく、まるで別世界の美しい自然を観光することができます。特に夕方の夕日がゆっくりと沈んでいく際の光景が美しく、筆舌に尽くし難いです。コバック・バレー国立公園は針葉樹林が豊富にあり、敷地内に全く決められた道路がないのが特徴的です。園内にコバック川が流れているのですが、その流域では野生動物が多く生息しています。したがって、野生動物の撮影のために訪れるカメラマンも少なくありません。その他にも、バックパッキングをはじめハイキング、トレッキング、フィッシングなどのアクティビティが楽しめるのも非常に魅力的です。大自然の中でリラックスした時間を過ごしたい方にぴったりの観光名所といえるでしょう。ノームのもう一つのランドマークといえば、キャリーマクレーン記念館が挙げられます。こちらは、ノートンサウンド海岸から数メートル離れた場所に建っている歴史資料館のことです。もともと1967年にロシアからアメリカ領になって100年が経過したことをお祝いするために、アラスカ州はノームミュージアムを建設しました。しかし、ノームにやってきた鉱山探索者の娘であるキャリー・マクレーンが、町の歴史家として名を馳せるようになったのです。キャリー・マクレーンの多大なる功績をたたえるために、ノームミュージアムはキャリー・マクレーン記念館と名前を変更したというわけです。記念館の中には、ノームで有名な金鉱探索者の生活の様子、ベーリング海峡のエスキモーの生活様式などが展示されています。さらに、ノームで発見された珍しい遺物や写真、ノームの歴史に関する貴重な記録なども観賞できます。したがって、アラスカの歴史に興味がある方は訪れてみると良いでしょう。ノーム観光でおすすめのエリアといえば、ダウンタウンが挙げられるでしょう。こちらでは、アラスカ特有のアイディタロッドそり犬レースを楽しむことができるのが魅力です。ハスキー犬と言われるそり犬たちの本格的なレースが開催されるのです。アイディタロッドそり犬レースは、アラスカ州の最大の都市であるアンカレジの郊外から始まります。スタートをした後、雪が深く積もっている道や凍った湖、ツンドラ地帯の大平原などの長い距離を駆け抜けていくのです。そりを引く12頭の犬たちと「マッシャー」と呼ばれる操り手が目の前で疾走していく様子は、興奮に値します。ゴール地点であるアラスカ北西部のベーリング海に面したノームの町へは、全長1600キロもあります。そり犬で全工程を完走するには、およそ9日間もかかるということです。そもそもそり犬レースが開催されるようになったきっかけは、1925年頃にノームの町にジフテリアが大流行したことによります。当時、患者の為に早急に血清を運ばなければいけない状況に陥り、そり犬が使われたのです。アラスカ州では3月の第一土曜日に、最初のアイディタロッドそり犬レースが始まります。興味があれば、この時期に観光の日程を合わせて立ち寄ってみると良いでしょう。