アメリカ - ニューポートニューズについて

ニューポートニューズはアメリカ合衆国バージニア州の独立市です。独立市とは通常の市が属している上級自治体と同一の権限が与えられている市を指します。大西洋に面したバージニア半島の南東端に位置しており、ワシントンＤＣから南南東に220キロメートル離れてた場所にあります。人口は約18万人でバージニア州の中で5番目に大きな都市です。1607年、イギリスからジェームズタウンに渡ってきた開拓者たちによって作られました。

地名の由来で最も有力な説は、1600年代のジェームズタウンの飢饉の後クリストファー・ニューポート船長の船でアメリカから英国に戻ろうとした移民が、途中で補給船に会うといういいニュースがあって植民地に戻ったという故事からつけられたという説です。

気候は湿度の高い亜熱帯気候で、一年を通して東京と同じか少し高い気温の推移をします。年間平均最高気温 21.4℃で年間平均最低気温 10.3℃です。雨量は概ね東京より少ないのですが、年間を通して極端に変わらず安定して降っている感じです。

日本の寝屋川市、中国の泰州市、ドイツのグライフスヴァルトと姉妹都市を結んでいます。その中の一つ、寝屋川市とは昭和56年8月、アメリカやカナダの各都市を清掃やごみ処理施設などの視察のために訪れたことが都市提携のきっかけとなり、1982年(昭和57年)7月1日に姉妹都市提携を結びました。

隣接する湾は、不凍湾でありハンプトン・ローズと呼ばれる世界でも有数の天然湾です。地域経済の多様化と安定に大きく寄与してきました。そんなニューポートニューズの名所についていくつかご紹介します。
・ニューポートニューズ造船所
1886年に創業した企業です。アメリカ合衆国で最も有名で最大の民間造船所で、世界で最初に量産された原子力空母であるニミッツ級航空母艦を建造できる唯一の造船所でもあります。
1891年、最初の船となるタグボードドロシーを建造してから現在に至るまで歴史に名を残すような船を建造し続けています。種類として戦艦や航空母艦が多いのが印象的で、すべては第一次世界大戦前にアメリカ海軍のために軍艦を建造したところから始まっています。世界初の原子力空母や原子力潜水艦を建造するなど、功績の多い造船所です。
・ザ・マリナーズ・ミュージアム
アメリカの国立海洋博物館であり、北米最大の海洋博物館の1つです。西半球で最大の海洋史コレクションがあり、3000年にわたる船舶や航海の資料を展示しています。館内には様々な船の精巧な模型が展示されていて船の歴史を学べたり、子供が遊べるスペースがあったりと大人から子供まで楽しめる内容になっています。また、5,600mと広い敷地内には珍しい地図や航海用計器が展示されています。
・ニューポートニューズ公園
アメリカ東部で最大規模の公園で面積が34平方キロメートルあります。ウォーキングやピクニックができる周辺住民の憩いの場です。ゴルフ場やハイキングコース、サイクリングコースや乗馬コース、キャンプ場やパドルボート、カヌーレンタル、子供用遊び場など充実しており一日中滞在しても飽きないでしょう。
・バージニアリビングミュージアム
野外博物館と言って建築物の集合体があったり展示物が屋外にあり、見たり触ったり体験して学ぶことに主眼を置いた博物館です。ここでは屋内と屋外に生きた動物が展示されており、より自然な感じの動物を観察できます。また、恐竜の化石も展示されています。併設されているカフェやミュージアムストアを楽しむのも良いでしょう。
・総督公邸
アメリカ独立戦争前のイギリス領時代に築かれた豪華な建物です。コロニアル リバイバル様式という建築様式で、当時の衣装をまとったガイドが案内してくれます。室内には当時の調度品や総督ノーボーン バークレイの家財目録を忠実に再現したもの、500点を超える武器が展示されています。建物を出るとイギリス様式の美しい庭園があります。その中には低木で作られた迷路があり、楽しい仕掛けや思いもよらない近道があったりと面白い工夫が施されています。年間を通して様々なイベントが開催されるのもこの施設の魅力と言えるでしょう。
・バージニア戦争博物館
1776年にアメリカが独立してから現在に至るまでの陸軍に関する軍服、武器、乗り物、写真など約6万点が展示されています。特に大砲や戦車の展示は迫力満点です。日本で生活していると見ることのない銃が歴史と共に展示されているのも興味深いでしょう。

ニューポートニューズはイギリスから入植者たちがきて発展した歴史ある都市です。そのため歴史的建造物や博物館、美術館が多く存在しています。また、アメリカ最大の造船所が存在するなど、重要な要所と言えるでしょう。