アメリカ - モービルについて

モービルは、アメリカ合衆国アラバマ州に存在する港湾都市です。他のアメリカの都市と大きく異なるのは、メキシコ湾沿いに面している都市であるという点です。南米に近い環境であるため、気候も暖かい傾向があり、夏場には30度を超える気候になります。特に、海風の影響で気温や気候が変化しやすいので、季節ごとの変化には気を付けなくてはいけません。実際に、港湾都市であるため周囲に大都市のような高層ビルが立ち並んでいるわけではなく、日を直接的に浴びる環境も多いです。また、石油化学工業がとても盛んで、工業地帯としても経済的に発展している傾向があります。観光業にも力を入れていて、この地域が世界的にも有名な映画の題材になったことから観光としても認知度を上げていきました。日本とも馴染みのある都市であり、千葉県の市原市は姉妹都市としてこの地域と提携を行っています。モービル歴史博物館は、この地域の歴史を知るためのランドマークとして人気です。外観は一般的な博物館ですが、内装は非常に鮮やかで天井には壁画が多く描かれています。観光客に人気なのも、こういった内装の美しい風景を眺めることができるからです。モービル歴史博物館では、歴史的な背景を前提にした展示物を確認できます。代表的なのは、奴隷貿易における時代背景です。モービルは、元々アフリカから連れて来られた奴隷を貿易する場所でもあったため、そういった暗い歴史を展示するコーナーもきちんとおいているのです。モービルの歴史的な象徴としては、戦艦アラバマも挙げられます。第二次世界大戦当時に利用されていた戦艦であり、モービル湾に停泊しています。当時は、世界最強の戦艦として恐れられていたものであるため、これを見にわざわざやってくるファンの人も非常に多いです。戦艦そのものは一般公開されていますので、誰であっても観覧できます。しかも、自由に散策できるようになっていますので、当時の最新鋭の戦艦がどういった内装だったのかも見て回れます。操縦室やボイラー室といった、船にとって非常に重要な場所も見て回れますので、モービルに来た多くの観光客が訪れるスポットです。地元の人達も大切にしている場所には、カテドラル・オブ・ザ・イマキュレート・コンセプションがあります。theImmaculateConceptionというのは、無原罪の御宿りという意味で、古くから存在するカトリック教会の教義であると考えられているものです。このランドマークも、キリスト教の色を濃く残した教会に違いありませんが、歴史のある教会とあって内装は幻想的な形をしています。例えば、左右に存在するステンドグラスは外部から日をさすようになっていて、内部の様相をより綺麗に見せるようにしています。地元の人達は、この美しい場所に好んでやってきますので日ごろから礼拝している人も多いです。観光客にも開放されていますので、誰でも気軽に礼拝できます。観光名所として非常に人気なのが、コンデ砦です。モービル湾は、奴隷貿易が行われていたこともあるように元々はヨーロッパから多くの人達が移住してきた地域です。そのため、アメリカのアラバマ州になる以前はヨーロッパの各国の植民地として機能していたという背景があります。紛争も多く、各国から攻撃を受けることも多かったため、フランスが統治していた時代にこの要塞が造られました。外装は、レンガや土が使われているため歴史が古い建造物であるというのが一目でわかります。元々は、地域のほとんどを覆うくらいの大きさでしたが、役割を果たした後は史跡として多くの人に愛されているのです。実際に、コンデ砦によって守られたモービルは、この場所を中心に文化が発展していったという背景もあります。モービルにはここだけを紹介する観光案内もあるくらいなので、とても人気のあるランドマークです。基本的に、観光の際はモービル湾周辺でホテルをとっておけば問題ありません。ただ、ダウンタウン方面に行くと治安は少し悪くなるため注意が必要です。そもそも、アラバマ州全体が住宅侵入や窃盗事件の件数が多いので、中心街から外れるとそういった被害にあう可能性が高くなります。住居侵入や窃盗の数については、アメリカの中でも上位に入る地域です。モビールは港湾都市で観光客も多いので比較的安心ですが、観光スポットから離れすぎるとそういったリスクがあるため、観光客が多いモービル湾周辺で宿をとれば問題ありません。