アメリカ - ミネアポリスについて

ミネアポリスはアメリカ合衆国の北部にあるミネソタ州にある都市です。ミネソタ州の中でも東側の地域に位置していて、同州のヘネピン郡の郡庁が置かれている都市でもあります。数十万人単位の人口が生活している大都市であり、ミネソタ州でも最大の規模を持つ都市です。州内を流れるミネソタ川がミシシッピ川と合流している場所の北側の沿岸に都市が広がっています。ミネアポリスは東側にあるミネソタ州の州都であるセントポールと合わせて「ツイン・シティ」という名前で呼ばれることもあり、これを日本語に訳せば「双子の都市」という意味で、この二つの都市は地理的な関係からさまざまな面で密接に関係しています。この二つの都市を含んだ都市圏には数百万人単位の住民が生活しており、ミネソタ州の政治や経済の中心地です。ミネアポリスという名称はネイティブ・アメリカンの民族であるダコタ族の言葉で水という意味を表す言葉とギリシア語で都市という意味を表すポリスという言葉が結び付けられて作られた造語です。ミネアポリスの周辺には多くの湖があり、その数は20か所にものぼります。さらに周囲にはミシシッピ川をはじめとして多くの河川も流れていて、滝となって流れ落ちている場所もあります。ミネアポリスの気候はアメリカ北部の典型的なもので夏と冬の温度差が大きいのが特徴です。冬は平均気温が氷点下を下回る月もありますが、夏は20度を超える日が多く続きます。しかし、夏場でも30度を超える日は多くなく、日本の夏とは違って過ごしやすいのが特徴です。雨量も季節によって大きな変化があり、一年のうちで最も多く雨が降るのは夏季でしょう。6月から8月にかけては平均して100ミリ前後の雨が降り、夏季は温度とともに湿度も高くなります。その反対に冬場は乾燥した気候が続き、冬場の降水量は一月あたり20ミリから30ミリ前後です。昼と夜の気温差が大きいのも特徴で、気温が下がる冬場には夜間の気温がマイナス20度以下になることもあります。年間の平均気温も高くなく、アメリカ全土に位置する主要な都市と比較しても、一年を通して気温が低い都市といえるでしょう。また、観光客も多いミネアポリスのランドマークとして知られるのがミネアポリス国際空港です。市の中心部から南東の位置にあるこの空港はアメリカ国内のさまざまな地域と直行便で結ばれており、ハブ空港としても使用されている非常に規模の大きな国際空港です。ここではヨーロッパの都市への直行便も運行されていて、世界の各地域への移動の拠点としても利用されています。年間の利用客も数千万人にのぼるアメリカ国内でも有数の国際空港として特に知られています。またミネアポリスは観光地としても人気が高いですが、旅行客におすすめのエリアはダウンタウンでしょう。この地域にはミネアポリスの名物として知られるスカイウェイと呼ばれる屋内通路が多く存在するのが特徴です。スカイウェイは二つのビルの高層階を結んでいる通路ですが、一般道路の上空に作られていて、その下を歩行者や車が通過しています。スカイウェイはアメリカの各都市にあるビルでも見ることができますが、ミネアポリスのスカイウェイはその数が非常に多いという点が他の地域とは大きく異なっています。ダウンタウンにはスカイウェイの設置されている建物が多くのブロックにつらなっていて、何気なく道を歩いていても頭の上にスカイウェイが作られているところも多いです。また、ミネアポリスは冬季の気温が低くなる都市ですが、スカイウェイが多く設置されていることで快適に町の中を移動できるようになっています。なおスカイウェイを通行できるのは平日に限られているので、観光の目的で訪れる場合には平日を選んで足を運ぶ必要があります。またダウンタウンの近辺にはウォーカー・アート・センターという美術館もあり、ゆっくりと美術鑑賞もできるでしょう。特にウォーカー・アート・センターは1927年に開館した美術館で近代美術と現代美術の作品を中心に展示しています。こちらは美術品の展示だけでなく、館内ではさまざまな芸術的な催しが開催されています。さらにダンスや演劇などが行われることもあり、音楽会なども開催されることから、ミネアポリスの文化の拠点としての役割も果たしている美術館です。館内に展示されている美術品の一部はもともと地元の実業家が個人的なコレクションとして収集したもので、アメリカ国内でも非常に人気が高い美術館の一つとして知られています。