アメリカ - メドフォードについて

メドフォードという町はアメリカでは、オレゴン州とマサチューセッツ州の2つにあります。そしてオレゴン州のメドフォードはジャクソン郡に位置する郡都です。2010年度の国勢調査では74,907人を記録しました。周辺都市の中では、格段の規模を持ちメドフォードを中心とするメドフォード都市圏全体の人口は、2010年で207,010人に至っています。これはオレゴン州内の都市圏では第4位に当たるのです。町の名前の由来は、マサチューセッツメドフォードから来ており、オレゴン州の町と関わりのある土木技師デイビッド・ローリングの故郷がマサチューセッツのメドフォードだった為にそれにちなんで命名されたと言われています。ただ、ベアクリークの中間にあるという事で、「中間地点の浅瀬」のミドルクルークが少し変わってメドフォードになったと考える人も居るので、実際は諸説入り混じっていると考えた方が齟齬がありません。メドフォードの気候はカスケード山脈とシスケード山脈の中間であるローグバレーという雨陰に立地しているという事もありますが、乾燥して日照が多い特徴があります。太平洋岸北西部のオレゴン州に降る雨はほとんどメドフォードには届きません。気候区分の上では、夏も冬も大体温かい地中海性気候です。6月から8月までの夏季は32度超えの日が90日近くなる事も珍しくなく、最盛期の7月から8月に至っては、38度超えする事もあります。1981年には4日連続の43度を記録しており、その内の2日に至っては46度になっていますので、その事からも暑さの度合が察せられます。その点を考慮するならば、長期滞在の予定があり、暑さに弱い傾向がある様な人は出発前にある程度対策を採っておく事がお勧めです。メドフォードの歴史は古く、始まりは1883年になります。この頃、S・L・ドルソンとデイビッド・ローリングの鉄道測量士隊が現在のゴールドヒルに近いロックポイントを訪れます。隊の目的はオレゴン・アンド・カリフォルニア鉄道敷設の為の、ローグ・バレーを抜ける最善のルートを見出す事であり、周辺のジャクソンビルの住人達は、ジャクソンビルとハンリー・ビュートの付近に鉄道が出来る事に大きい期待を持っていました。ただ、最終決定はドルソンによりベア・クリーク付近となり、その事がジャクソンビルの住人達に複雑な感情を抱かせた事が記録に残っています。その後、1883年11月までに新しく出来る鉄道とそれに付随する町の基礎設計がされていき、ニューハンプシャー州のジェイムズ・サリバン・ハワードが1884年1月に町で最初の建物を建設した事を発表します。これがメドフォードの町の第1歩となりました。実は12月の時点で、中央駅が完成していたり、その場所には町のアイラデル・ジャドソン・フィップスとチャールズ・ウェズレー・ブロバックの農園があったので、厳密には1月の発表が最初の建物ではないという説もありますが、ハッキリ確認出来る物としては、1月の物が最初の1軒目に当たります。このハワードの家は後に町で最初の郵便局になり、ハワードは初代局長に就任して、1919年の11月13日に死去する日まで職責を全うしました。その後、20世紀初頭のベアクリークの新しい橋の建設や、メドフォード・カーネギー図書館の完成、1967年の州間高速道路5号線と1990年代の大規模再開発等の幾つかの出来事を経て、町は現在に至っているのです。メドフォードのランドマークについては、まずアルバパークがあがります。町最古の公園で中心街のホリー通りとメイン通りの交差点に立地しています。毎年開催される「なしの花ラン祭り」は人気のイベントでこれを目当てに町に出かけるのも1つです。これ以外にも、ベアクリークパークもランドマークと呼ぶのに相応しいポイントと言えます。広さが100エーカーにも及び、緑道やテニスコート、スケートパーク等、アウトドア派が楽しめる設備がしっかり整備されています。そして最大のランドマークは3000年前の休火山のロクシー・アン峰とその頂上付近のプレスコットパークです。町最大のランドマークの呼び声も高く、訪問した際には雄大な自然を楽しみに必ず押さえておきたいベストスポットになります。町全体の治安は良く、ホテルの宿泊については最低限の海外旅行安全意識を持ち合わせている分には特に問題はありません。その上で観光を考える場合は最大スポットのロクシー・アン峰を前提にするなら、アクセスが便利な近場にホテルを取る事をお勧めします。全体を満遍なく回りたい場合は、市内中心部に取れば設備が良い施設が多いです。