アメリカ - ロングビーチについて

ロングビーチはカリフォルニア南部の太平洋に面し、多くの日本人にとってアメリカの玄関口とも言えるロサンゼルスからわずか30キロほど南に位置しています。西海岸の大都市ロサンゼルスの郊外のような感覚で車で30分も走れば到着するほどの近さです。ロングビーチは一年を通して温暖な気候が続き、夏は40度近い暑さに達することもありますが、日本のような高い湿度ではないことからとても過ごしやすく、また冬も氷点下となることはないのでアメリカ全体の寒さと比較すれば格段に温暖と言えるでしょう。特にアメリカ人は高温体質であるせいか、春一番や秋の終わりでも見るからに着こんでいるような人は少なく、Tシャツ姿の人もあちこちで見かけるほどです。また、ロングビーチはアメリカ国内でも大規模とされるほどのコンテナターミナルを有する港湾都市で特に太平洋岸地域では最大を誇り、運輸や貨物などをはじめとする産業も発達してきました。鉄道や道路など陸路のアクセスも良いことから産業都市としての一面もありますが、海岸沿いの街らしく、早くからコンベンション施設やリゾートホテルの建設が始まり、テーマパークのような雰囲気も持ち合わせています。また、ロングビーチのランドマークといえば、まずカリフォルニアきっての水族館「アクエリアム・オブ・ザ・パシフィック」がよく知られています。こちらでは海域によって展示されている海洋生物に加え、アシカやペンギンなど人気の動物もいて家族やカップルが訪れるには最適です。さらに子供向け体験プログラムなども多く、連休や長期休暇中には大勢の家族連れで賑わっています。また、水族館の前に広がるウォーターフロントは景色を見ながら散歩するだけでも楽しむことができるでしょう。この周辺にはシーフードやカジュアルなレストランが多く、食事をするにも便利な場所です。加えてこちらはクルーズボートの発着ポイントでもあり、気が向けば海側からもロングビーチの眺めを楽しむことができます。水族館やレストランを含むウォーターフロントエリアには大きな観覧車が構え、ここを囲むようにショッピングモールや映画館などの商業施設が立ち並んでいて一日中いても飽きることはないでしょう。また、ロングビーチのもう一つのシンボルは観光名所でもある豪華客船、クイーンメリーでしょう。世界の海をクルーズした後、今では引退した巨大客船を目の当たりにするだけでもワクワクするに違いありません。なおクイーンメリーは大航海からは退役しましたが、今でも博物館と宿泊施設としてオープンしています。当時の装飾も多く残されており、長い航海の歴史や数えきれないストーリーを知るだけでも興味深い場所ですが、ここでは宿泊や食事などもできるため、まるで映画の世界に入り込んだかのような雰囲気に浸ることもできる貴重な場所です。またカタリナ島へは高速船で移動します。約1時間程度で渡ることができるので船の旅も味わえます。この島もまたロングビーチと合わせて観光したいおしゃれなリゾートアイランドで多くのクルーズボートが停泊していて見ているだけでも楽しめるでしょう。ゴルフカートでのドライブや山間をケーブルに引っ張られるようにして滑り降りるジップラインなど自然を満喫できるアクティビティーがたくさんあります。また毎年春に開催されるロングビーチ・グランプリも楽しみのひとつになるでしょう。カーレースで有名なフォーミュラ1グランプリにも負けず劣らずのスリルと熱気が感じられるインディーカーレースもこの街のシンボルに挙げられます。なお、インディカーレースは公道がレーストラックとなり、日本人レーサーも活躍する本格的スポーツです。観光で訪れるロングビーチでそう長らく滞在することはないかもしれません。どちらかというとロサンゼルスに拠点を置く方が効率よく観光できますし、ロングビーチよりロサンゼルスからの方が他地域への足がかりもよいからです。観光に便利なところはやはりウォーターフロントに近いエリアでしょう。宿泊するならすぐ先のコンベンションセンター付近にインターナショナル系ホテルが点在していますし、周辺にはスーパーマーケットもあります。ここからウォーターフロントへは徒歩数分ですから、朝一番のジョギングや夕暮れ時のウォーキングにも最適です。日中のクルーズやショッピングも全てこのあたりでできます。コンパクトにまとまったウォーターフロントを中心にすれば、数日でたっぷりロングビーチ観光を楽しことができるでしょう。