アメリカ - インターナショナルフォールズについて

インターナショナルフォールズはアメリカのミネソタ州北部にある町です。カナダとの国境沿いにあるこの町は、寒さの厳しい町として知られています。気温が氷点下まで下がる日が平均で年間109日もあることから、国の「アイスボックス」と呼ばれることも。アメリカで一番寒い町、インターナショナルフォールズについての情報をお伝えします。 ミネソタ州最北部、カナダとの国境を流れるレイニー・リバー。インターナショナルフォールズはこの川の南岸に位置しています。川を挟んで向こう側、レイニー・リバーの対岸はカナダ、オンタリオ州のフォート・フランセス。二つの町を結ぶインターナショナル・ブリッジはアメリカとカナダの国境をまたぐ主要なルートの一つです。橋のインターナショナルフォールズ側にはアメリカの通関と入国管理局があります。インターナショナルフォールズは極寒の土地にある町です。年間最低気温は平均でマイナス38.2℃、記録されている最低気温はマイナス48℃に達することからアメリカのアイスボックスと呼ばれています。国が開拓される以前から人々が住み着いていた土地で、現在でも人口の2.5%に該当するネイティブアメリカンが住んでいます。 レイニー・リバーはカナダ国境を東へ流れ、インターナショナルフォールズの北東でレイニー湖という大きな湖になります。この湖からさらに東にはミネソタ州とカナダの国境に沿って複雑な湖岸線の湖がいくつも並んでいる広大な湿地帯。カベトガマ湖、ナマカン湖、サンドポイント湖と続く150㎞にわたる美しい地形はヴォエジャー国立公園に指定されています。インターナショナルフォールズはこの国立公園へ入るための西の玄関に位置しているのです。国立公園へのアクセスは水上がメイン、レイニー湖を巡るクルーズがインターナショナルフォールズの船着場から発着しています。カヌーやカヤックで湖に浮かぶナチュラリストも多く、周辺の施設でも道具はレンタルできます。川、湖でのフィッシングが盛んで、夏の終わりにはバスフィッシングの国際トーナメントが開かれています。ヴォエジャー国立公園は非常に自然の豊かな国立公園で、巨大なヘラジカや愛らしいビーバーの他、野生のハイイロオオカミが生息していることでも知られている貴重なエリアです。多くの動植物が住むこの土地は、澄んだ水と空気が保全されていることから、夜空の美しさでも知られています。夏の流星群、冬にはオーロラを見るために多くの人たちが訪れます。インターナショナルフォールズからレイニー・リバー沿いに西へ向かう全長250㎞のハイウェイでは、美しい風景と開拓時代以前のアメリカの史跡が多く見られます。冬季にはオーロラが見られることから付けられた名前は、「踊る空の水辺（ウォーターズ・オブ・ザ・ダンシング・スカイ）」。周辺には野草や野鳥の楽園が広がり、無数のネイチャートレイルが整備されています。市内には町の歴史を展示したクーチチング歴史博物館があり、ネイティブアメリカンの時代から約１万年に及ぶこの土地の歴史が語られています。クーチチングはもともとはネイティブアメリカンがこの地につけた名前で、「入り江の町」という意味。現在はインターナショナルフォールズを含むカウンティの名称として残っています。博物館が立っているスモーキー・ベア・パークは町の中央にある公園。中央広場の大きな熊の像はインターナショナルフォールズの顔として親しまれています。インターナショナルフォールズに宿泊するのであれば、ヴォエジャー国立公園の周辺が良いでしょう。国立公園内にもホテルがありますが、ショッピングや移動の便利さを考えて周辺の町に泊まる人が多いようです。通常のホテルの他、美しい自然環境の中に建てられたロッジや長期滞在型のバケーションホームも多く用意されています。国立公園にはキャンプ場も用意されています。インターナショナルフォールズは湖の南西側に位置していますが、川を越えたフォート・フランシスはレイニー湖のすぐ西になります。フォート・フランシスのレイニー湖岸からは東に広がる国立公園の巨大な水面と森林を望むことができます。国立公園から昇る太陽を正面に見たい方はカナダ側にわたって湖岸のホテルを利用してください。 カナダとの国境にあるアメリカで一番寒い町、インターナショナルフォールズは自然に包まれた豊かな町です。ヴォエジャー国立公園とレイニー・リバー周辺には息をのむような手つかずの美しい風景が広がっています。ヨーロッパからの人々が渡ってくる以前の姿に触れることができる町、インターナショナルフォールズ。冬季に訪れるときは十分な準備をしてください。