アメリカ - フォートマイヤースについて

フォートマイヤースはアメリカ合衆国のフロリダ州リー郡にある人口6万2千人ほどの都市です。リー郡の郡庁所在地にもなっています。周辺地域を含めた都市圏の人口は約62万人です。リー郡はフロリダ半島南部にあります。フォートマイヤースが郡庁所在地ですが、最大の都市は15万4千人ほどの人口を抱えるケープコーラル市です。この2つの都市が大都市圏を形成しています。フォートマイヤース・ケープコーラル大都市圏はアメリカ合衆国行政管理予算局によって定義されました。同国の国勢調査局などが統計目的に利用しています。国勢調査局の報告によると市域の面積は全体で約104.7平方kmです。陸地は約82.4平方kmで水域は約22.2平方kmとなっています。アメリカ海洋大気局はフォートマイヤースを亜熱帯地域に区分しました。ケッペンの気候区分では熱帯サバナ気候に区分されています。冬の気温は10度以下になることもありますが、南部で氷点下まで下がるケースは稀です。夏は30度以上になることがあります。ただし35度を超えるケースは稀です。フォートマイヤースは1886年に市制がしかれました。現在ではフロリダ南西地域における人気の観光地です。フロリダ州中部の中心的都市であるタンパからは南に190kmほどの距離にあります。街があるのはメキシコ湾にカルーサハッチー川が注ぐ地点です。フォートマイヤースは発明家のトーマス・エジソンと、アメリカを代表する自動車メーカーのフォード・モーター創設者であるヘンリー・フォードの冬の別荘があることでも知られています。エジソンとフォードは非常に仲がよく、隣り合わせに別荘を所有していました。彼らの別荘はフォートマイヤースの有名な観光地の1つとなっており、街のランドマークです。エジソンとフォードの当時の生活を偲ぶことができるだけでなく、メキシコ湾を一望することもできます。またフォートマイヤースは、メジャーリーグのボストン・レッドソックスとミネソタ・ツインズが春季キャンプを行う場所です。そのため多くの野球ファンも街を訪れています。この街は1850年にセミノール族インディアンから開拓者たちを守るための砦が築かれた場所でした。フロリダ半島に7年間駐屯した砦の設立者だった指揮官の義理の息子の名前が、現在の市名の由来です。インディアンと開拓者の戦闘は1858年に終焉を迎えます。酋長と戦士たちが降伏して西に移動した後は砦が放棄されました。ボーリベイジ・コンドミニアムズとアトラマーの間を流れカルーサハッチー川に注ぐビリーズ・クリークの名前は、当時の酋長と戦士たちが西に向かう船を待つために宿営したことに由来します。放棄された砦は南北戦争中の1863年に北軍の小部隊によって占拠されました。戦後は再び砦が放棄され、1866年には最初の開拓者が到着します。本格的に開拓が行われるようになったのは1882年になってからです。市制が施行された1885年までに街は大きく成長を遂げました。フロリダ州西海岸のシーダーキーより南では、タンパに次いで2番目の規模となっています。1898年にロイヤルパーム・ホテルが建設されると、この地域は冬のリゾート地としてアメリカ全土で知られるようになりました。さらに1924年になるとカルーサハッチー川にタミアミ・トレイル橋が建設されます。この橋の建設をきっかけに不動産投資ブームが起こり、街はさらなる発展を遂げました。フォートマイヤースには様々な観光名所が存在します。例えばセンテニアル公園は歴史的なダウンタウンの河岸にあり、地元の人々や観光客の憩いの場です。公園内にはピクニック用のシェルターやプレイグラウンドが整えられています。散歩やピクニックなどに最適です。さらにこの公園では毎週木曜日にファーマーズマーケットが開かれており新鮮な野菜や果物、雑貨などを購入できます。このマーケットは観光客にも人気です。イマジナリウム科学センターは特に子供連れの観光客に人気があります。施設内では様々なテーマの展示が行われている他に、アメリカアリゲーターやプレーリードッグなどの動物も飼育されています。フロリダ州で実際に発掘された化石なども見学することが可能です。フォートマイヤースには野生のマナティーに出会うことができるマナティーパークがあります。1996年に地域公園として開設され、現在では毎年20万人を超える観光客が訪れる施設です。この施設の周辺にはトレイルやピクニックエリアもあります。野生のマナティーは水温20度以下の海を好むため、12月の終わりから2月頃までに訪れるとよいでしょう。