アメリカ - ユージンについて

ユージンは、アメリカ合衆国オレゴン州レーン郡の郡庁所在地として知られており、同州では3番目に大きい都市です。なお、ウィラメット川とマッケンジー川の合流地点でもあり、ユージン市とスプリングフィールド市を繋いでいます。都市にはいくつかの大学が存在しておりオレゴン大学・ノースウェストクリスチャン大学・レーンコミュニティカレッジがあり多くの学生や学校関係者が暮らす街です。さらに、自転車・ジョギング・ランニング・ラフティング・カヤックなどのレクリエーションと芸術に焦点を合わせており、ユージーンの公式スローガンは「芸術とアウトドアの素晴らしい街」であり、「エメラルドシティ」「アメリカのトラックタウン」とも呼ばれています。
ユージンに最初に定住するようになったのはカラプヤン人で、カラプヤン人の祖先は10,000年もの間、この地域に住んでいたという考古学的証拠も存在しています。1800年代、カラプヤン人の生活様式はフランスの毛皮商人やアメリカ人の開拓者によって大きく変化していきました。木材産業などで発展を遂げてきた街ですが、1989年代にはそれらも低迷し多くの失業者を生み出しました。しかし、1985年までには多くのハイテク産業に手を付け始めることで業界は回復し、現在は「エメラルドの州（Emerald Shire）」と呼ばれています。
さらに、スポーツも盛んでアメリカンフットボールの人気が高い街としても知られており、オレゴン州立大学・ワシントンハスキー大学の激しい試合には毎回注目が集まります。なお、市内にあるオーツェンスタジアムはダックサッカーの本拠地であり、収容数は54,000人ですが、スタンディングエリアだけで60,000万人を超えるほどの人気ぶりです。
一方、都市の気候ですが1月の平均気温が8.4度、8月28.2度で、夏はさほど暑くならないため過ごしやすい地域です。ただし、冬は寒くなりますので防寒対策が必要になります。
「スキナービュート」と呼ばれる丘は、ユージーンのランドマークとして知られており、市立公園であるスキナービュートパークの場所としても知られています。なお、名前は都市の創設者であるユージンスキナーにちなんで名付けられました。スキナービュートは標高208mで周囲の都市からは約60mほど高い位置にあり、頂上までの道は曲がりくねっていますが、美しいダウンタウンの景色を眺めることができます。なお、オレゴン大学のエンブレムである巨大な「O」の字が見える場所としても有名です。スキナービュートだけでなく、街には数々の名所がありますので、いくつかご紹介します。
・ジョーダン・シュニッツァー美術館
オレゴン大学に付属する美術館で、元の建物はエリス・F・ローレンスによって現在のメモリアル・クアドラングルとして知られるメイン・ユニバーシティー・クアドラングルの一部として設計されました。なお、この美術館はアメリカ博物館協会の認定を受けていることでも知られています。1933年に開館し、もともとは20世紀を代表するアートコレクターであるガートルードベースワーナーが大学に贈った3,700点の芸術作品を収容するために建てられました。美術館には歴史的び及現代美術の様々なコレクションが展示されており、アメリカだけでなく中国・日本・韓国のアートも所蔵されています。なお、2002年からは博物館の拡張が行われ、拡張の援助を主に行ったシュニッツァーに因んで現在の名前になっています。
・オレゴン航空宇宙博物館
この博物館は1991年にオープンし、オレゴンの歴史に重点に置いた航空機や宇宙船を展示しています。民間航空機として知られるグローブスウィフト、戦闘機としてつくられたニューポール17 C.1など数々の航空機を見ることができます。
・ハルトパフォーミングアーツセンター
都市再生プロジェクトの一環として1982年に完成し、2448席を持つシルバコンサートホール、495席のソ連劇場、定員200名のスタジオ、ジェイコブスコミュニティールームによって構成されています。このセンターではバレエ団や合唱団、オペラ、オーケストラなどの公演が積極的に行われています。
ユージンはアウトドアと芸術の街で、たくさんのアクティビティを楽しめるだけでなく、世界各国の芸術を鑑賞できる場所がいくつもあります。小さい街ですので治安も良いエリアですが、夜に一人で歩くなどの危険行為は控えるようにしましょう。