アメリカ - ダルースについて

ダルースはアメリカ合衆国ミネソタ州北東部にある都市です。人口は8万6千人程度でミネアポリスやセントポール、ロチェスターに次ぐ州第4の都市となっています。ダルースは、アメリカ五大湖の一つであるスペリオル湖の最も西側にある港湾都市で、その港は世界有数の鉄山であるメサビ鉄山から運ばれてきた鉄鉱石やタコナイトを積出する港です。したがって五大湖やセントローレンス海路の中でも最も重要な港湾の一つです。その一方で、ダルースの夏は涼しいという特性を活かして、観光にも力を入れています。ダルースの気候は、長くて寒さが厳しい冬と涼しくて短い夏という特徴があります。1年を通して暑さを感じない気候です。そのことから、1年中エアコンが効いた都市ともいわれています。なお、冬になると、月の平均気温が－10度を下回り、何週間にもわたって気温が0度を上回りません。ダルースの南側や東側を通過することが多い冬嵐は、東寄り、もしくは北東寄りの強い風を発生させることがあります。11月から3月の冬季には、月間10～25cmほどの降雪が見られ、10月や5月にも雪が降ることがあり、年間降雪量は約100cmにも及びます。一方、夏になるとスペリオル湖から東風が吹くので、月間の平均気温が20度程までしか上がりません。市内の中心地であるダウンタウンでも日中は20～25度までしか上がりません。湖岸では6月であっても10度を下回ることもあり、地元の天気予報では、東寄りの風が吹く夏の日は「湖の影響で涼しく」という言葉がよく聞かれます。同じ市内であっても温度に差があります。湖岸と丘の上との標高差が激しいからです。ダルースの年間降水量は約660mmで、夏は冬よりも5～6倍の降水量となっています。ダルースの有名なランドマークは、エアリアル橋です。エアリアル橋は昇開橋で、ダルース港の入り口に架かっていて橋の支間長は120mです。ダルース港に出入港する船舶が多い繁盛期は1日に25～30回ほど橋桁が上がりますが、橋が完全に上がるのに55秒ほどかかり、大変見応えがあります。外観は橋が二重に架かっているような不思議な形をしており、高さのある大型船が通る時の上がり方が下の橋全体が上がる構造になっているため、その珍しい光景を多くの観光客が見学しています。橋の下を悠々と進む大型船の姿も、なんとも絵になる光景です。また、夜になるとライトアップされ、昼間とは違った光景を楽しむことができます。昼と夜の二度楽しめるランドマークです。他に、ダルースのおすすめの観光スポットは、キャナルパークが挙げられます。キャナルパークとはダルース港とスペリオル湖を結んでいる整備された遊歩道です。その長さは5kmにも及びます。その遊歩道から勢いよく水が流れるスペリオル湖やその湖上を行き来する大きな商船、灯台などを眺めることができます。スペリオル湖周辺でゆっくりと過ごしたいのであればここがおすすめのスポットです。どこまでも続く広大なスペリオル湖を満喫できる、ダルース観光の中心地であると言えます。移動に便利なレンタサイクルも借りることができます。キャナルパークの広大な敷地内には、宿泊施設やレストラン、ショッピングを楽しめる店などがあり、1日たっぷり楽しむことが可能です。エアリアル橋の周辺にはグレート・レイクス水族館という観光スポットがあります。アメリカ合衆国で唯一の淡水の水槽のみがある水族館です。この水族館ではスペリオル湖とその周辺に生息している魚や水生生物が展示してあります。淡水魚の他にも手で直接触ることができるチョウザメのコーナーもあり、子ども達に人気が高い水族館です。また、グレート・レイクス水族館はダルース港に面しており、景色も見所の一つとなっています。バルコニーから眺めるスペリオル湖は雄大で、タイミングが合えばエアリアル橋が上がる様子も見ることができるでしょう。さらに、ダルースの定番観光地として知られているのがエンガー・パーク＆タワーで、町の西側に位置し、5階建てのエンガー・タワーから絶景を楽しむことが出来ます。タワーからのパノラマビューはとても素晴らしく、ダルースの街並みだけでなくダルース港やエアリアル橋を一望することが可能です。さらに秋に訪れるときれいな紅葉をタワーの上から眺めることが出来ます。自然豊かな場所であるので、地元の人達はピクニックなどで利用することが多い場所です。