アメリカ - ディリングハムについて

ディリングハム（Dillingham）は、アメリカのアラスカ州北部に位置する都市です。アラスカ州と言えば寒いイメージが強い地域ですが、年中寒気に満ちているわけではありません。冬季に寒さ・夏季に暑さを感じられる日本でも馴染みの気候であり、ずっと寒いといったことはまずないと言えます。夏場の暑い日には30度を超えることもしばしばで、冬場は10度台が多い傾向にあります。特にアラスカ州の中でも中南部沿岸や西南部は比較的に温暖な時期が多く、吹雪に飲まれるようなイメージとはかけ離れた状況も多く存在します。

しかし、それとは逆にマイナス40度以下になる極寒地帯も存在しているので油断は禁物です。ディリングハムはアラスカ州の北部に位置するため比較的に温暖な時が多い地域よりも寒い日が多いと思われがちですが、1年を通してみる基本的な気候および温度には大きな差がありません。平均として夏場は20度半ば～30度前半、冬場は10度台です。気象的には典型的な亜寒帯気候で、アラスカ基準では比較的に平均的だと言われています。

アメリカ国アラスカ州ディリングハム市にはランドマークとして広く認められているものがないようですが、ヌシャガク港・ウッドチックチック州立公園・トギアック国立野生生物保護区はディリングハム領域の中でよく知られている場所です。州立公園や野生生物保護区には観光として訪れる方も多く、公園に関しては地元の方々が使用する場所でもあります。

ウッドチックチック州立公園（Woodtikchik）は1978年に設立され、同じアメリカのデラウェア州とほぼ同じ広さを持ちます。この場所にはヨーロッパ人と接触する前までユピク人（ユーピックまたはユピックとも言う）が何世紀にわたり住んでいたとされ、時代の流れと共に州立公園が設立されました。アクセスは水上飛行機が基本で、地上経由でたどり着くことはできません。

また、ウッドチックチック州立公園には予約制のリモートロッジがあり、キャンプも行えます。しかし適切な許可が必要で、火を使える場所も限定されているので事前によく調べましょう。多くの動物や魚類が生息している場所でもあり、古来の自然を害さない観念から跡を残さないキャンプの仕方も強く主張されていますので誤った仕方をしないよう気を付けてください。キャンプの他スポーツや大規模なゲームにも使えますが、同様に適切な許可を得ることが絶対条件です。

トギアック国立野生生物保護区は、数多くの野生動物が人の驚異のない自然界で暮らせるよう設けられた場所です。ディリングハムは、この国立野生生物保護区の本部となっています。トギアック国立野生生物保護区において、特に多く生息しているのは哺乳類です。陸上の哺乳類だけでなく、アシカなどの海に生息する哺乳類も複数の種類が生息しています。

ディリングハムの本拠地と言われるヌシャガク湾（Nushagak）では日々豊富な海産物が獲れますが、その中でも特にサーモンの漁獲が盛んです。この地域の経済を支えるほどの漁獲量となってますが、養殖業との兼ね合いで経済・商業に関する議論がかわされています。ランドマークでも観光地でもありませんので基本的には地元民の場所ではありますが、ディリングハムの本拠地なのでその地に行くにあたっては知っておいて損はないでしょう。

観光としてディリングハムに訪れるなら、広大な自然を感じられるトギアック国立野生生物保護区がおすすめです。世界的に最大級の野生生物保護区に数えられる場所は数か所存在しますが、その1つにトギアック国立野生生物保護区も含まれています。保護区内に存在する哺乳類の数は約50種類、そのうち15以上が海洋哺乳類です。陸上ではホッキョクギツネやアカキツネ、トナカイなど寒い地域らしい動物を見ることができます。水辺の方では、アシカやクジラといった海洋哺乳類が暮らしています。

広大な土地を持つ野生生物保護区のため、広範囲に見学したい場合には1日で終えることはできません。あまり日数をとることができない場合は、見学したいと考える場所や動物を特定しましょう。範囲を限定すれば限られた時間でも十分に満足のできる見学が行えますので、状況に合わせて計画立てをすると良いです。また、季節や気候により行ける場所・見れる可能性のある動物が変化することもあるため、その辺りも含めた事前のチェックが大切です。