アメリカ - ディケーターについて

ディケーターはアメリカ合衆国イリノイ州メイコン郡の都市であり郡庁所在地です。市の標語は「ディケーター、我々はここが好きだ」ですが、非公式の「世界の大豆首都」というあだ名が有名で親しまれています。1823年に設立された街の名前は、海軍の英雄であったスティーブン・ディケーター・ジュニアに因んで名付けられました。
エイブラハム・リンカーンのイリノイ州での最初の住処としても有名な街で、彼は1830年に家族と共にこの街に入りました。当時は、「サンガモン川航行の重要性」に関しての演説を行いこれが政治的な演説としては初めてとなり、イリノイ州の政治指導者達の注意を引くことになりました。リンカーンは、弁護士としてメインストリートの交差点にあった裁判所で5件の事件を扱い、当時の裁判所は現在、メイコン郡歴史博物館に置かれています。なお、街で人気のあるレストラン「リンカーン・スクエア・ラウンジ」は、リンカーンが大統領の選挙中に、演説された場所に建てられています。
さらに、この街には世界でもで著名な建築家フランク・ロイド・ライトが1911年に設計したエドワード・P・アービングの家があることでも有名です。そのほか、街の特徴としては毎年15万人以上の観客が訪れるディケーター祭が有名でイリノイ州の中でも最大のストリートフェスティバルとして知られており、バンドがライブを行ったり数々の屋台を楽しむことができます。
市内には学生数2,400人のミリキン大学や学生数3,500人のリッチランド・コミュニティカレッジなどの学校が存在していますが、リッチランド・コミュニティカレッジに関しては、全国農業振興ショーの開催地となっています。
一方、公園施設が豊富でディケーター湖・ロックスプリングス自然保護地域・フレンズクリーク地域公園などがあり、一人当たりの公園の面積が他の都市と比べると多いため、以前は「アメリカ合衆国の公園都市」とも呼ばれていました。
主な商業としては、広大な生産設備を含む産業と農業加工・生産力を誇る地域で、農業加工とエタノールのトップクラスの生産者として知られるアーチャー・ダニエルズ・ミッドランド社の世界本社が市内に存在しています。
スポーツも盛んで19191920年までシカゴ・ベアーズの最初の本拠地となった他、1900年1974年には野球のマイナーリーグチーム「ディケーター・コモドアーズ」の本拠地となりました。
街にはディケーター空港があり、ミズーリ州にあるランバート・セントルイス国際空港を３往復しています。
一方、気温・天候に関しては1月の平均最高気温が1.2度、8月の平均最高気温が29.8度となっており、年間の平均日照日は200日でアメリカの平均日照日203日とほぼ同じ数字です。
街のランドマークは「トランスファーハウス」です。現在はリンカーン・スクエアと呼ばれる、かつて大量の輸送線が交わる中心部にあった20世紀初期のビクトリア様式の建築物でシカゴの建築家であるウィリアム・W・ボイントンが設計したことで知られています。このトランスファーハウスの他にも、街には名所がいくつかありますのでご紹介します。
・ディケーター公共図書館
この図書館は、アンドリュー・カーネギーからの助成金により1902年に建設され1903年に公開されました。図書館は、中心街であるノース通りに新しい建物に移転される1970年まで機能し続け、1999年に現在の場所・フランクリン通りに移転しています。なお、元の図書館はその後、破壊されてその場所には銀行が建設されています。
・アブラハム・リンカーンの像
アブラハム・リンカーンの像は市内に5つ存在しています。それぞれ、リンカーンが選挙中に演説した場所に建てられており、1つはリンカーン・スクエアに、もう一つは現在の郡裁判所の前にあります。そのほか、メイコン郡歴史博物館には2つ、最後の1つはミリキン大学に存在しています。
スパーリングのベストプレーシーズによるとアメリカの全国の平均値は10段階で「3」です。
ディケーター市は窃盗犯罪7、暴力犯罪は6と全国平均を大きく上回っています。しかし、都市圏全体でいうと暴力犯罪率2・窃盗犯罪率3と低くなっています。過度に怖がる必要はありませんが、犯罪に巻き込まれないよう細心の注意を払っておくことが大切です。最低限、夜中に一人では出歩かない、危険な地域には立ち入らないなどのルールは守るように心がけましょう。