アメリカ - シンシナティについて

シンシナティはアメリカ合衆国のオハイオ州の南側にある都市です。シンシナティはアメリカ合衆国全体で考えると南北の真ん中あたりで東側に位置します。シンシナティはハイオ川が形成した盆地の谷間に広がる平地にあります。シンシナティはさほど高いところはないが丘陵地が多く、高台まで住宅地が広がっているのが特徴です。また、ケンタッキー州との州境にはオハイオ川が流れていて、西側に約35km移動するとインディアナ州との州境があります。シンシナティは緯度的にアメリカの中部に位置する地域にしては温暖な気候で夏は湿気が多く暑くなり、冬は厳しい寒さになります。冬季は平均気温が氷点下で最低気温がマイナス5度ぐらいです。雨はまとまった雨季があるわけではなく平均的に降水があります。シンシナティのランドマークタワーといえば、グレート・アメリカン・タワー・アット・クイーン・シティ・スクエアです。市の愛称であるクイーン・シティを名前に持つこのビルはダイアナ妃がつけていたティアラに影響を受けてデザインされています。こちらの41階建て（203m）の屋上には鋼鉄製のティアラが付けられています。ティアラは高さ40mもあり、遠くからでも見ることができます。また、シンシナティのオーバー・ザ・ライン地区は全体が国家歴史登録財に登録された地区です。こちらは歴史的建造物が1,100棟もあり、見ていて飽きません。特にギリシアリバイバルやイタリアネイト、クイーン・アンは建築様式に特徴があります。さらにシンシナティ・ユニオン・ターミナルはアールデコ様式で建てられた駅舎が印象的です。こちらはアメリカの歴史登録財に選ばれていることで知られています。一時は鉄道の衰退によって閉鎖されましたが、今では再生されてかつてほどではないまでも交通機関としての役目を果たすまでに復活しました。駅舎内はシンシナティ・ミュージアム・センターになっていて、歴史博物館や自然史博物館、デューク・エナジー子供博物館、オムニマックス劇場が併設されています。また、ダウンタウンから35km北東へ移動したところにあるメイソンにはキングス・アイランドと呼ばれるシンシナティ都市圏きっての遊園地があり、15種類のローラーコースターを含む100種以上のアトラクションを楽しむことができる施設です。かなりの広さですが一日いても飽きません。夏になると33エーカーと言う広大な敷地で水上公園も運営されます。また、応急種として認定されているシノノメサカタザメの飼育や繁殖が行われているのはニューポート水族館でオハイオ川の対岸に位置しています。シノノメサカタザメは名前にサメと付くのですが、実際にはエイの仲間で矢印のような形状がとても印象的です。また、アメリカ合衆国の最古のオーケストラと言われているのが、シンシナティ交響楽団です。そこから独立したシンシナティ・ポップス・オーケストラは同じ楽団が夏のオフシーズンだけ、名前を変えて活動しています。さらにシンシナティ・オペラも2番目に歴史がある団体になります。これらの本拠地となるのがダウンタウンの北側に位置するオーバー・ザ・ライン地区にあるシンシナティ音楽堂です。こちらでは毎年五月には音楽祭が開催されます。また、シンシナティはアメリカの4大プロリーグのうちMLBとNFLの2つに所属するチームが本拠地としています。特にMLBはレッズで、アメリカで野球史上始めてプロの球団となったシンシナティ・レッドストッキングスを起源としていることは有名です。本拠地としているグレート・アメリカン・ボール・パークはダウンタウンのオハイオ河岸にあり、アメリカンフットボールのリーグ、NFLにはベンガルズが所属しています。ベンガルズはスーパーボールに2度出場しているのですが、残念なことにまだ優勝経験はありません。また、本拠地のポール・ブラウン・スタジアムは2000年に開場していて、初代コーチだったブラウンの名を冠しています。さらにタフト美術館は地元出身の大統領であるウィリアム・タフトの異母兄の邸宅を改築して運営されており、建物自体が国家歴史登録財になっていて、19世紀の絵画や時計、ヨーロッパの古絵画や中国の陶磁器など文化財を見ることができます。また、ファウンテン・スクエアは噴水が中央にある広場です。こちらはシンシナティのダウンタウンは中心となっている地域で2005年に大改築されてできた広場です。噴水の中央には両腕を広げた女神の銅像が設置されています。さらに緑色の御影石造で作られた池にはシンシナティ市民へと彫られていて町の中心であることが印象的です。特に冬季にはスケートリンクが開設されて多くの人で賑わう人気のスポットとして知られています。