アメリカ - シャイアンについて

シャイアンはアメリカのワイオミング州南東部の都市で、ワイオミング州の州都です。ワイオミング州は全米で最も人口が少ない州でもあり、シャイアンも州都ではありますが2000年の国勢調査で53,011人という結果になっています。ですが、人口が少ない代わりに西部開拓の歴史的建造物や当時の雰囲気が色濃く残っており、全米屈指の観光地として人気がある都市でもあります。経済と交通の面では、シャイアンの南約180K地点にあるデンバーと結びつきが強く、シャイアンにはワイオミング州屈指の教育機関であるワイオミング大学の本部キャンパスがあり、教育関係もあらゆる意味で盛んな町です。町の歴史は古く、1867年の7月4日にグリーンビル・ドッジ大将がダコタ準州に来たのが発端でした。このころ周辺地域ではユニオン・パシフィック鉄道の建設の最中であり、4か月後に鉄道が開通すると人口が一気に4,000人にまで膨れ上がる事になります。その成長が魔法じみているという事で、魔法都市等と言う呼び声が出るほどでしたが、ドッジ大将は周辺にインディアンのシャイアン族が多かった事もあって、彼らの部族名にちなんで、町の名をシャイアンとしました。その後、1868年の7月25日にワイオミング準州として、ダコタやアイダホ、モンタナ各準州から分離しシャイアンはその時に州都に設定される事となります。1890年7月10日、準州から州に昇格した後もそれは引き継がれました。鉄道の開通で人口が急激に増えた事等、鉄道と縁が深い町である事もあって、シャイアンには8台しか残っていないユニオン・パシフィック・ビッグ・ボーイ機関車の1台4004型が現存しており、100の貨車をつけ、時速50マイルでロッキー山脈を越えたこの機関車をランドマークと見なす声も少なくありません。他のランドマークには、シャイアンのメインストリートで多くのお店やカフェが立ち並ぶ16thストリートや、ステンドグラスや金箔が他に類を見ない程に美しいワイオミング州会議事堂、全米第3位の馬車の保有率を誇るオールド・ウェスト博物館もあげられます。観光馬車も走っていますので、人によっては馬車をランドマークと見なす声もあり、他にも、西部開拓時代好きでしたら、ロデオ大会やカントリーミュージックが10日に渡って続くシャイアン・フロンティア・デイズだったり、6月~7月にかけて行われる西部開拓時代の決闘を模した撃ち合い大会のシャイアン・ガンスリンガーがランドマークであると考える人も多いです。シャイアンの代表ワイオミング州全体として見た場合には、イエローストーン国立公園やビッグホーンキャニオン国立レクリエーション地域等もランドマークにあげられますが、州全体が山岳部にある事もあり、自然が豊かである事もシャイアンの重要なポイントと言えます。ワイオミング州全体としてインディアンとの繋がりが深く、その文化やバッファローにまつわる事を学びたい場合には色々な要所がある事も町へ行く前にチェックしておきたい所です。ワイオミング州全体の気候は、亜乾燥気候と大陸性気候にあり、シャイアンもその例外ではありません。冬場は他の州に比べて乾燥し、夏場は29℃から35℃の間を行ったり来たりします。ただし標高が高い地域では状況が全く変わり、特に9,000フィートを超える辺りになると、夏場で平均が21℃程になります。特に夏場の夜の急激な冷えはかなりの物があり、最も暑い地域でも気温が10℃から16℃まで一気に下がる事も珍しくありません。シャイアン滞在を含め、ワイオミング州に長期滞在する様な場合には、そういった地域や季節ごとの気候対策を万全にしておく事をお勧めします。シャイアンに宿泊する場合は、観光都市である事も大きいですが、基本的に行きたい所に近いか否かで判断するという事で問題ありません。16thストリート近くにホテルを取って市街観光に出るのも1つです。街中が丁寧に整備されていますので、多少の下調べをしておき、同行ガイドにアドバイスをしてもらえば、十分に楽しい旅行が出来ます。勿論、海外旅行中ですので、日本に居る時ほどに気軽でいるのは問題があります。ただ、パスポートやお財布の管理、不用意に人気のない場所に行かない等の基本的な防犯意識を持っておくくらいで、特別な対策をしなければいけない様な事は無いので心配要りません。