アメリカ - バッファローについて

バッファローはアメリカ東部のカナダとの国境近くにある都市で、ニューヨーク州エリー郡に所属しています。同じ名前の都市がアメリカ国内にいくつもあるため混同しがちですが、その中で最大の人口を持っているうえ一番有名なのがこの街です。ニューヨーク州では2番目に大きな都市であり、工業地域としても知られています。アメリカの五大湖の一つ、エリー湖に接しており、有名なナイアガラの滝やハドソン川との間を結ぶ運河の始点でもあるため、水上交通の拠点としても重要な都市です。ナイアガラの滝の水力発電を利用した工業、特に鉄鋼業が盛んであり、産業の中心をなしています。近年の市街地の再開発によってさらに経済的にも豊かになり、治安の良いところとして観光客に人気のエリアです。アメリカ国内でも最北端に位置し、ほとんどカナダと接しているため緯度が高く、ほぼ日本の帯広や釧路と同じ程度となっています。そのため非常に寒冷であり、特に冬には全米で有数の豪雪地帯で、地域によっては雪に閉ざされてしまうため注意が必要です。交通アクセスも整備されており、市の玄関口のバッファロー国際空港や鉄道駅、それに市内を走るライトレールやバスなどがあるため、移動には困りません。バッファローで最も有名なランドマークといえば、やはり世界三大瀑布の一つであるナイアガラの滝でしょう。ナイアガラの滝というとカナダのものだという固定観念がありますが、アメリカとの国境にあるためアメリカ側からもしっかりと見ることができます。カナダ側からは船でかなり近くまで寄ることができますが、このバッファローにおいてはわずか数メートルの距離まで歩いて行くことができるのです。バッファローを訪れたのならば、是非立ち寄っておくべき場所だと言えるでしょう。ナイアガラの滝以外にも、もう一つ重要な水に関するエリアがバッファローには存在しています。それがエリー湖とハドソン川をつなぐエリー運河であり、起点がこの町にあるのです。非常に重要な運河であり、水上交通の要衝として200年前に作られたエリー運河は、バッファローの発展をこれまで支えてきました。エリー湖とハドソン川はそれぞれ水位が違うため、その高さを合わせる必要があります。そのため、水をせき止めたり放出したりして水位を調整する水門がエリー運河にはいくつも存在するのです。船に乗ってここを通過すると、何度も水位の変化を味わうことができます。川や滝だけではなく、バッファローの見どころとして有名なのがバッファロー動物園です。アメリカで3番目に長い歴史を持つ動物園で、非常に規模が大きく、数千頭の哺乳類や爬虫類が飼育されています。季節によって様々なイベントが行われているため、バッファローに滞在する際には是非イベントスケジュールを確認して向かうのがおすすめです。日本では滅多にお目にかかれない光景を鑑賞できるのが、エリー郡バッファロー海軍公園で、ここでは実際に戦時中に活躍していた兵器の数々が見られます。海軍という名前からもわかるように、戦艦や巡洋艦、それに駆逐艦や戦闘ヘリ、戦車など大迫力の展示物で訪れる人を楽しませているのです。特に戦艦や潜水艦は内部に入って見学することができるので、ミリタリー好きはもちろんのこと、家族連れでも大いに楽しめるでしょう。ただし非常に寒い地域ですので、展示物の維持のため12月から3月の中旬までは毎年閉館しています。バッファローの市街地で最も目を引くのが、バッファローシティホールです。1990年に歴史登録財に認定された重要建築物であり、高さ115mを超えるシティホールとなっています。無料でこの建物を回れるツアーもありますし、何より最上階からのエリー湖の眺めは絶景であるため、近くに寄った際には訪れてみましょう。バッファローと言えばアメリカで大人気のスポーツフットボールのプロチーム、バッファロー・ビルズの本拠地としても知られています。その本拠地、ニューエラドームはレギュラーシーズンであればいつも満員になるほどファンと観光客の熱気にあふれており、フットボールにあまり興味のない人であっても興奮すること間違いありません。レギュラーシーズンは9月から12月ですので、その間にバッファローを訪れる方は覗いてみるのがおすすめです。バッファローは観光地でもあり、同時に工業都市でもあるため、観光客向けのホテルとビジネスマン向けのホテルが混在しています。もしあまり英語が堪能でないのであれば、やはり観光客向けのホテルを探して宿泊するのがおすすめです。先述したようにバッファローは全米でもトップクラスの治安の良い街ですので、安心して宿泊することができます。