アメリカ - オーガスタについて

オーガスタは、アメリカ南部のジョージア州にある都市です。ジョージア州の東部に位置し、州都のアトランタからは240kmほど離れています。人口は約20万人。主要な産業は、ジョージア医科大学と、アメリカエネルギー省所轄の核施設とアメリカ陸軍の通信センターなど。州都アトランタに次ぐ、ジョージア州で第2の規模を誇る都市です。人口の割合は白人とアフリカ系アメリカ人が半々ぐらいですが、ややアフリカ系アメリカ人の比率が高くなっています。気候は冬の寒さは短く、夏は蒸し暑いということが特徴です。特に7月8月は、気温は30度いかないくらいなのですが、湿度が90％近くもある日が続くので、夏にオーガスタを訪れる際には、蒸し暑さ対策をして行ったほうがいいでしょう。この都市の誕生の歴史は、イギリス植民地時代の1730年代に遡ります。ジョージア植民地の主要都市としてアメリカ独立戦争では激戦地となり、その後の南北戦争ではオーガスタ運河を中心に、物資流通の地として栄えました。オーガスタの雰囲気はとても南部的。穏やかで気さくで、親切な人が多い街として知られています。名物としてまず挙げられるのが、毎年4月に行われるプロゴルフ界最大のイベント、マスターズ・トーナメントでしょう。マスターズは1934年から開催されている大会で、いわゆるゴルフ4大メジャー大会のひとつ。その中でも特に人気が高く、招待されて出場することだけでも名誉な大会と言われています。そのため毎年4月になると、世界中からゴルフファンがオーガスタにやって来ます。4月のオーガスタを華やかに彩るマスターズ・トーナメントは、オーガスタ・ナショナル・ゴルフクラブで行われます。東端、サウスカロライナ州との境を流れるサバンナ川も、この都市を代表する景勝地のひとつです。オーガスタの発展を支えてきたサバンナ川は穏やかで美しく、周辺を散策したり、サイクリングで巡ったりして観光を楽しむのに最適です。川ではカヤックや釣りも楽しめますし、ボートツアーやサンセットクルーズもお勧めです。近隣の都市公園であるリバーウォークには、レストランや円形劇場もあり、飲食やライブなどのイベントも楽しむこともできます。オーガスタという都市のなりたちや歴史を詳しく知りたい人には、オーガスタ歴史博物館がおすすめです。建設されたのが1937年なので、博物館自体も歴史ある建物という点も魅力的。20世紀初頭に使用されていた迫力のある蒸気機関車や、オーガスタ出身のR&Bのスーパースター、ジェームス・ブラウンにまつわる品々などが展示されています。オーガスタには歴史的に重要な建造物が、まだ他にもあります。第一次世界大戦時の1913年から1921年に在位した、第28代ウッドロウ・ウィルソン大統領の生家が、ダウンタウンの7thストリート沿いにあり、家の中に入っての見学も可能です。またオーガスタは、プロテスタント系キリスト教の宗派・バプテストの大きな勢力である、南部バプテスト連盟発祥の地でもあります。リバーウォーク沿いにあるスプリングフィールド・バプテスト教会は、最も古い歴史を持つアフリカ系アメリカ人のためのバプティスト教会です。奴隷解放運動にも寄与したと言われる教会は、一見の価値あるスポットと言えるでしょう。その他にもオーガスタの歴史を辿ることができるスポットは、ルーシー・クラフト博物館や航空博物館、聖心文化センターやオーガスタ運河国立遺産地域などがあります。オーガスタが育む芸術を楽しみたいのなら、モリス美術館やガートルードハーバート美術館、インペリアルシアターなどがおすすめです。オーガスタで宿泊するのにおすすめの地域は、まずはダウンタウンでしょう。ダウンタウンは、サバンナ川からブロードストリート、グリーンストリートを経てジェームス・ブラウンアリーナの辺りまでの、都市の中心地にあたります。特にブロードストリート沿いに多くのホテルがあり、リバーウォークの周辺にも豪華なホテルがあります。またオーガスタ・ナショナルゴルフクラブの西側、ワシントンロード沿いにも評判の良いホテルが点在しています。カールサンダース・ハイウェイの出入り口にも近いので、アクセスの良さも魅力です。カールサンダース・ハイウェイ沿線では、大きなインターチェンジのあるウェストウッド周辺もおすすめです。周辺には百貨店や映画館など、レジャー施設も充実しているので、宿泊だけではなく買い物や食事も大いに楽しめそうです。美しくて穏やかで、南部の雰囲気溢れるこの都市は、アメリカの歴史や文化を辿りながら観光するのには最適な都市だと言えるでしょう。