アメリカ - アライアンスについて

アライアンスは、米国オハイオ州の都市です。都市のほとんどはスターク郡の北東部に位置し、小さな地域はカントンの北東約26km、ヤングスタウンの南西43km、クリーブランドの南東82kmに隣接するマホニング郡にあります。国内ではオハイオ州の花でもある「カーネーション・シティ」として知られています。20世紀の大半にわたって、製造業と鉄道の中心地で、産業、鉄道の歴史が豊富な町です。
アライアンスは、1827年に設立されたウィリアムスポート（Williamsport）、1838年設立のフリーダム（Freedom）、および1850年に設立されたリバティ（Liberty）と呼ばれる3つの小さなコミュニティの合併によって、1854年に設立されたとされています。その後、4番目のコミュニティであるマウントユニオンが1888年に追加され、1889年にアライアンスという都市が設立されました。
1856年4月に、アライアンスは竜巻に見舞われ、町は大きな被害を受けました。ある教会では屋根が破壊され、また別の教会では建物の地盤自体が破壊されたところもありました。ほかにも、駅に停車していた列車が、レールから押し出されるほどの被害があり、被害額は15,000ドルから20,000ドルにも及んだと推定されています。
アライアンスという名前の由来に関しては、一般的に2つの説があります。ひとつは、3つの小さな集落が、より大きな実体に「同盟（アライアンス）」したことが由来とされるものです。そしてもうひとつは、2つの主要な鉄道線、クリーブランド・ウェルズビル鉄道とオハイオ・ペンシルベニア鉄道が、かつて交差点として知られていたという事実を反映するものによる説です。
この町は、アメリカ国内において「カーネーション・シティ（カーネーションの都市）」と呼ばれています。カーネーションはオハイオ州の公式な州の花で、1959年にオハイオ州議会によって指定されました。この都市とカーネーションとの関係は、1866年に医師であるレヴィ L.ラムボーンが自宅の温室にて栽培するために、6つの鉢植えカーネーションを購入したことが起源とされています。当時、カーネーションはアメリカではほとんど栽培されていませんでした。1876年、ラムボーンはウィリアム・マッキンリーと対戦し、この地区の議会議席を獲得しました。二人は政治的にはライバルではありましたが、個人的な友人でした。マッキンリーは、ラムボーンが栽培していたカーネーションに賞賛を表していました。ラムボーンは政治的議論の前にマッキンリーに、彼の襟につけるカーネーションをプレゼントしました。その後マッキンリーは選挙で勝利し、カーネーションを成功のきっかけと考え、オハイオ州知事選とアメリカ合衆国大統領選のためのキャンペーン中にもカーネーションを身に着けました。マッキンリーはその後アメリカ大統領となっています。彼の暗殺後から3年後の1904年に、オハイオ州議会は、彼への愛と敬意の象徴として、カーネーションを公式な州の花として指定しました。マッキンリー大統領の生誕記念日である、毎年1月29日に、コロンバスの議事堂にあるマッキンリーの像の手には、赤いカーネーションの花束が置かれます。また、1960年以来、毎年8月にカーネーション・フェスティバル（Greater Alliance Carnation Festival）が開催されています。
自然豊かな都市、アライアンスにあるおもな観光スポットをご紹介します。
・ビーチ・クリーク植物園および自然保護区（Beech Creek Botanical Garden & Nature Preserve）
ビーチ川沿いにあるとても広大な植物園と自然保護区で、アライアンスでは人気の観光スポットです。カーネーション・フェスティバルの会場でもあります。さまざまな植物はもちろんのこと、花に寄ってくる蝶などを間近で観察したり、触れ合うことができるので、子供連れにもぴったりの場所です。鉄道の町であったアライアンスらしい鉄道模型も展示されています。
・グラモーガン城（Glamorgan Castle）
1900年代初頭に個人の邸宅として建設されたもので、バーモント大理石が使用されていることで知られています。人気の観光スポットのひとつです。
ホテルは都市全域に点在しており、数は多くはありません。メインストリート沿いに多少集まっているので、このエリアが一番おすすめです。観光時はレンタカーが一番の交通手段となり、車がある場合は予算に合わせて選ぶとよいでしょう。