アメリカ - グレートフォールズについて

グレートフォールズはアメリカのモンタナ州カスケード郡の都市にして、郡庁所在地です。2010年度の国勢調査で58,505人という記録も出しており、カスケード郡を含めたグレートフォールズ都市圏の主要都市でもあります。都市の名前である「グレートフォールズ」は、1805年から1806年にかけてのルイス・クラーク探検隊に10マイルの距離を陸路で31日間もかけて進ませる事になった、5つの滝を由来にしています。この探検の時に出て来た2か所の未開発地域は、現在ではグレートフォールズ・ポーテージに含まれており、国の国定歴史史跡に登録されています。此処をランドマークに推す声も少なくありません。
グレートフォールズの気候については、冬に吹く暖かい風のチヌーク風が大きい特徴です。そのおかげで冬も比較的温暖なのですが、風が無いと一気に－29度まで温度が急降下する事もあり、長期滞在で冬季も町に残る予定がある場合はある程度注意した方が良いです。夏は、グレートプレーンズ北部にあるモンタナ州の中心に近く、カナダから160Km地点に立地している事もあり平均気温が30度以上になる事は滅多にありません。過去には41度を超える様な記録も無い訳ではありませんが、暑さで体調を崩しやすかったり循環器系が弱い人にしてみたらかなり条件が良い町と言えます。
グレートフォールズの歴史は古く、この地域に最初に人が住んだのは紀元前9500年から同8270年にかけて移り住んだパレオ・インディアンと考えられています。山岳とローレンタイド氷河の間にある大陸分水界東のモンタナにその痕跡が確認出来るのですが、長く定住する様な事は無かった様で少なくとも先史時代においてはこの状況は変わりませんでした。状況が大きく動くのは、それからずっと後の1600年頃になります。
この時期に、時折アメリカバイソンを狩りにこの地を訪れていたセイリッシュ族インディアンをピーガン・ブラックフット族インディアンがロッキー山脈に押し返し、1803年にアメリカ合衆国政府がルイジアナを買収するまでこの土地を領土としていました。そんなグレートフォールズの土地に最初に白人と黒人訪れる事になったのは、1805年6月13日です。この日、ルイス・クラーク探検隊を率いるメリウェザー・ルイスが白人の最初の1人目で、探検隊に所属していたアフリカ系アメリカ人奴隷ヨークが黒人側の初めの1人になります。
ルイス・クラーク探検隊は大体1年程残った後に帰還しますが、それから次の白人の来訪までにはかなりの空白が開きます。再びの来訪者は、1822年の探検家であり猟師でもあったジム・ブリッジャーになりますが、それまでこの地を白人が訪れたという公式記録は残っていません。ブリッジャー到着後の1823年4月にブリッジャーとアンドリュー・ヘンリー少佐の毛皮交易隊がブラックフットインディアンにキャンプ地で襲撃される事件等も発生しますが、土地の探査は順調に続く事になります。
そして1838年アメリカ合衆国政府が派遣した地図制作遠征隊がブリッジャーの案内で、4年間この地で過ごす事となり、1862年にマーガレット・ハークネス・ウッドマンが白人女性として、この地に初めて足を踏み入れる等の出来事を経て、グレートフォールズは未開の土地で無くなっていきました。その流れの中で1855年のヘルゲート条約が結ばれる事となり、それを切欠に開発が一気に進んで、1883年に現在のグレートフォールズの位置に町が設立される事となります。
事業家のパリス・ギブソンは町の名前の由来にもなったグレートフォールズの滝付近に水力発電が使える工業都市を作りたいと考えており、グレートフォールズの町の計画は一気に加速していきます。半年後には最初の住人である最初の住人サイラス・ビーチリーも到着して、町は現在にも通じる形へと整備されていく事となりました。
そんなグレートフォールズのランドマークの筆頭は、グレートフォールズの滝です。自然公園として整備されており、景色もとても雄大で時間を掛けてゆっくり回るというのも1つです。ピクニックも出来ますし、ベンチ等も設置してありますので休憩が手軽に出来る事もポイントになります。自然公園のランドマークとしては、他にもジャイアント・スプリング・ステイトパーク等も綺麗な河と景色と自然が楽しめるという点で見逃せません。
観光で訪れる場合は、こういった自然公園へのアクセスを考えて宿を取る事をお勧めします。治安情報等で問題が報告される事も無い観光地ですので、一般的な海外防犯意識を持っていれば十分楽しい観光が出来ます。他のスポットも含めて満遍なく回りたい等があるのでしたら、市内の中心部にホテルを取るのがベストです。