スウェーデン - カールスタードについて

カールスタードはスウェーデンのヴェルムランド地方ヴェルムランド県にある県都で、スウェーデン最大の湖であるヴェーネルン湖北岸のデルタ地帯にある島の上に建設された都市です。カールスタードは1584年の3月に、のちのカール9世であるカール公によって都市としての地位が与えられました。カールスタードは「カールの都市」という意味を持っており、カール公は自身の住居となるクングスゴルを建設しました。その後、1724年から1730年にかけて大聖堂が完成しています。
カールスタードは幾度もの大火に見舞われ、1865年に起きた最後の大火によって一つの教会と少数の民家以外は焼失してしまいました。このことから出火しても広まらないようにと、市街はチェック模様のように道路も拡張され樹木で囲まれて再度建設されました。
年間のカールスタードの気温は、夏は暑さも落ち着いた気候ですが、冬季は寒さが厳しく寒い期間が長いのが特徴となっています。暖かい気候は5月末ごろから9月の初頭までのおよそ3カ月程度で、気温も30度近くまで上がることもありますが、猛暑日を記録することはなく、比較的穏やかです。寒い時期は11月中旬から3月中旬と4カ月ほど続き、この時期は氷点下を記録することも多々あり、降雪なども少なくはありません。
カールスタードで使われる言語は主にスウェーデン語です。ただ、日常会話はスウェーデン語ですがフィンランド語やロマ語を使う人もいます。第二言語として英語を話すことができる人の割合も高いので、観光の際には英語でもほぼ通用します。
カールスタードはスウェーデンの王の名前を冠にしている都市でもあり、歴史的な建造物も点在しており観光スポットとしても親しまれているのです。カールスタードの旧市街中心部にある大広場は国内最大級の規模を誇っています。この大広場は幾度も発生し住民たちを悩ませていた大火の経験によって、火を回避する為の場所として1865年に造られたものです。現在では人々の憩いの場所として、散歩をしたり、のんびりと休息に訪れたりなど、多くの人々から愛される場所となっています。
この大広場に面している建物は1905年にノルウェーが平和的に独立を果たすことができた舞台として知られており、この建物と広場がワンセットで観光される方の多いスポットでもあります。バス移動の中心地ともなる場所で、この広場からカールスタードの散策を始めるといったツアーも多いです。
歴史的な建物を楽しむことができるカールスタードのランドマーク的な存在となっているのがカールスタード大聖堂です。火事が多い土地柄から、この大聖堂も二度焼失したという記録があります。現在見ることができる大聖堂はカール9世によって建てられました。大広場が造られるきっかけになった1865年の大火事でも大きな被害を受けたものの、かろうじて残された部分を修復して公開しています。
大聖堂は大きさ的には迫力には欠けるかもしれませんが、白壁に堂々とそびえ立つ尖塔が美しいことから、カールスタードのランドマーク的な存在として大切にされており、観光スタート地点にもされる大広場からも徒歩で訪れることが可能です。
他にも歴史的な建造物が多く、観光スポットとして人気なのが丸50年かけて1811年に完成をした東橋とも呼ばれている旧石橋です。花崗岩で作られている12のアーチがとても美しく、眺めるだけではなく橋は渡ることもでき、長い歴史を共に生きた旧石橋を渡り歴史と自然を堪能することができる人気の散策コースにもなっています。
カールスタードでの宿泊は中心市街地でもある、大広場の周辺が便利です。大広場の周辺には海外からの観光客が気軽に宿泊することができるホテルが点在していますので、旧市街やランドマークである大聖堂を観光されるのであれば、広場付近に宿泊をすると、バスなども市街だけではなく郊外に向けても出ていますので、交通の利便性は非常に高いです。
カールスタードには空港もあり、空港付近にも宿泊施設があります。すでに観光を終えて翌朝は移動をするだけといった場合であれば、空港付近のホテルを利用されるといいかもしれません。観光を次の日に控えているといった場合には、やはり広場付近が便利です。広場の周辺には飲食店や商店などもありますので、素泊まりで宿泊施設を利用されても食事の場所に困るということはありません。