南アフリカ - ブルームフォンテーンについて

ブルームフォンテーンは南アフリカ共和国の中部に位置する地区です。2000年まではフリーステイト州の州都として独立した都市でしたが、現在はフリーステイト州モテオ郡マンガウング地方自治体に属しています。
司法首都として機能しており、最高裁判所が設置されています。街の規模は大きく街内には空港やワールドカップの開催会場となったスタジアムがあります。製造業が盛んでプラスチックや金属の加工が行われています。
気候はステップ気候で年間の平均最高気温は24度、平均最低気温は8度です。年間降水量は600ミリに届かず、あまり雨が降りません。標高が1400メートルあるので6月や7月は平均最低気温がマイナスになります。アフリカだから暖かいと思っていると体調を崩してしまうので気を付けましょう。
ブルームフォンテーンはアフリカーンス語で直訳すると「花咲く噴水」となるため、「薔薇の街」という愛称がつけられました。毎年開催されるローズフェスティバルは人気の高いイベントとなっています。
ブルームフォンテーンの街は19世紀にでき、オレンジ自由国の首都でもありました。しかしダイヤモンドなどの地下資源を狙ったイギリス軍に侵略されてオレンジ自由国は1900年に陥落します。街の崩壊後はイギリスに併合されていましたが、1910年に南アフリカ連邦が成立したことで最高裁判所が設置されて1912年にアフリカ民族会議が結成されています。

街には歴史を感じられるランドマークが多くあります。ブルームフォンテーンの名所をいくつかご紹介しましょう。
・国立博物館
国立博物館ではヒトが誕生してから現在に至るまでの進歩を知ることができます。人の頭蓋骨や土器などが展示されており、人類が進化していく様子を学べます。他にもアフリカの先住民族に関する情報や恐竜の化石もあるのでとても楽しめるでしょう。
・フレデフォート・ドーム
フレデフォート・ドームは2005年に世界遺産に登録された、世界最古の隕石の衝突跡です。直径は190キロメートルあり、約20億年前にできたものと考えられています。
衝突当時はドームの大きさが300キロメートル程度あったと見られますが、長年の侵食を受けて現在残っているのは50キロメートル程度です。衝突跡は草原地帯になっていて近くにある川ではラフティングや沢登りが楽しめます。
・南アフリカ兵器博物館
実際に使用されていた軍事病院や戦車、兵器などが展示されています。展示されているものは地下資源を狙ったイギリス軍に侵略されたときに起きたボーア戦争で使われたものです。ボーア戦争という名前の由来は、イギリス人と戦ったのが当時オレンジ自由国に住んでいたオランダ系移民のボーア人だったためです。
ボーア戦争に関係する名所には騎手の目印に造られた白馬のマークが施された、ネーヴァルヒルの斜面があります。ネーヴァルヒルにはネルソン・マンデラの像が設置されているので合わせて観光するとよいでしょう。像はアフリカ民族会議発祥の地を見すえることができる場所にあります。
・旧大統領官邸
イギリス軍に占領されていたときは植民地総督の庁舎として使われた歴史があります。現在は国の文化財に指定されていて、内部は博物館となっています。
・旧政府庁舎
旧政府庁舎はオレンジ自由国の政府庁舎として建てられましたが、現在は博物館として使用されています。街の中心地に歴史的建造物が集まっているので散策を楽しみましょう。
歴史的を感じられるランドマーク以外にも、フリーステイト州で唯一の植物園や動物園などがあり観光できます。名所がたくさんあるので観光に困ることはないでしょう。大きな街ではありますが自然が豊かなため、多くの動物が生息しているフランクリン自然保護区もあります。
ブルームフォンテーンには世界遺産があり、南アフリカの司法首都でもあることから多くの観光客が訪れます。そのため宿泊施設に困ることはないでしょう。高級ホテルからゲストハウスまでさまざまな宿泊施設があります。
基本的には治安が良いですが人通りの少ないところでは強盗の被害に遭う可能性があるため注意してください。夜は人通りが少なくなるので出歩くことはおすすめしません。
ブルームフォンテーン動物園の近くにホテルが集まっているエリアがあるので、その周辺に宿泊しましょう。観光客が多い地域なら手荷物等に十分気を付ければ安全に過ごせます。