ノルウェー - トロンハイムについて

トロンハイムはノルウェーの中部にあり、第3の都市です。997年、ヴァイキングの王、オーラヴ1世が都を築き、ノルウェー王国の最初の首都になりました。
毎年夏至の前後（7月末から8月初旬）には、ノルウェーにキリスト教を広めたオーラヴ2世を祝う「聖オーラヴ祭」が行われます。
市内には歴史的遺産が数多く残されている上、街並みもカラフルでかわいらしいので、観光するのにはピッタリの場所です。まだ、日本人にあまり知られていないので、出かけるなら今のうちです。
・ニーダロス大聖堂
この大聖堂には観光客だけでなく、聖地としてたくさんの人たちが巡礼に訪れます。
1070年に建設が始まった大聖堂は、現在も保存と修復のための活動が続けられています。ゴシック様式の重厚な石造りの建物は、国内最大の建築物として有名です。特に西正面の壁面には、キリストなど54体の聖人が彫刻されていて、いつまで見ていても見飽きません。
大聖堂の展望台からは街並みが一望できるところも、観光客に人気のポイントです。
・クリスチャン要塞
1680年頃に建てられた白壁の建物は、要塞というには、あまりにかわいらしく感じられます。美しい丘の草原の中に建っていて、周りにはテーブルやベンチが置いてあるので、ピクニックをするのにも最適です。クリスチャン要塞の敷地は広く、街並みだけではなく、ノルウェー特有のフィヨルド（氷河の侵食によってできた細長い湾のこと）や山の風景も楽しめます。
夕暮れ時には美しい街並みを見るために、たくさんの観光客が訪れるということですが、周囲には大砲も置かれているので、やはりここが要塞だったのだと感じられます。
1718年にスウェーデンから攻撃を受けた際には、実際にこの要塞が街を守りました。
要塞の中は現在、博物館となっていて、要塞の歴史がわかるようになっています。
・音楽歴史博物館
木造のかわいらしい建物が、国立の音楽歴史博物館です。世界各国の楽器だけではなく、ノルウェーの伝統楽器も展示されています。中には中世から伝わる貴重なものもあるそうです。
楽器の展示だけではなくツアーも行っていて、オルゴールなどの音色を実際に楽しめるので、特に音楽好きの人でなくても、充分に楽しめる場所です。
音楽歴史博物館には子ども専用の建物があり、工作をして楽器を作ったり、子ども用の楽器を体験して楽しめます。思い切り楽しんでもらえば、子どもたちも、おとなしく博物館の鑑賞に付き合ってくれるかもしれませんね。
・バックランデ旧市街
石畳に昔ながらの建物が並ぶ、美しい旧市街は保存地区に指定されています。古い歴史があるのに、レストラン、カフェ、ショップからスーパーマーケットまでがそろっている活気のある場所です。若者たちが集まるおしゃれな街としても知られていますし、ほかの観光スポットから近いのでお土産を買うのには便利です。色彩豊かな木造の建物を見ながら、散歩をするだけでも、楽しくなる街ですね。
・跳ね橋
先ほど紹介したニーダロス大聖堂とバックランデ旧市街をつなぐのが跳ね橋です。跳ね橋として使われていたのは昔のことで、今は人気の観光地になっています。
橋には彫刻が施された赤い門が建っていますが、これがとてもかわいく、童話の世界を連想させます。この門は幸せの門といわれていて、ここでキスをしたカップルは、永遠に恋が続くそうです。
この橋がかかるニデルヴァ川沿いには、カラフルでかわいらしい建物が並んでいますが、これらはみな倉庫です。赤い門とともに倉庫が建ち並ぶ風景は写真撮影のスポットとしても大人気です。
・トロンハイムに泊まるなら
歴史のある街なので、歴史を感じさせるホテルに泊まるのもよいでしょう。自分も歴史ある街の一員になった感覚を味わえます。歴史を感じさせる建物であっても、内装や設備は、充分に現代の私たちに対応しているので安心です。
また、近代的なホテルに泊まることで、歴史ある街との対比を感じるのも面白いですね。
市内には30件以上のホテルがありますから、好みや予算に合わせて選んでください。トロンハイムではあまり交通手段がありませんから、自分が行きたい場所に合わせてホテルを選ぶのもよい方法です。
・トロンハイムに出かけるなら、おすすめの季節は
日本で7、8月は、大変な猛暑です。トロンハイムでも７，8月がもっとも暑い時期ですが、平均気温は17℃程度なので、日本人には過ごしやすい気候です。夏休みの旅行にはおすすめです。
もっとも寒いのは1、2月で、平均気温は－4℃ということですから、北海道なみと考えるとよいかもしれません。12月のクリスマスマーケットを楽しむのは、冬の旅行のおすすめです。
泊まるホテルや季節に関わらず、楽しめるのがトロンハイムの街なのです。