モロッコ - アガディールについて

アガディールは、モロッコの南西部にある街です。モロッコでも最大級のビーチリゾートの街としても知られ、モロッコ国内だけでなく世界中から観光客が集まっています。
このあたりにはモロッコの中でもベルベル人の文化が強い場所で、ベルベル人の郷土文化や、アルガンオイルの生産、集積地としても重要な役割を果たしています。この街の主な産業は観光業と農業で、アルガンオイルやベルベル人の雑貨などモロッコらしいものをお土産屋などで多く見ることができます。

アガディールは、人口約60万人で大西洋とアトラス山脈の隣にあります。この辺りは、中世の時代には小さな漁村の街でしたが、1505年にポルトガル人によって、サンタクルーズ・ド・カボドゲという町がつくられて、貿易で発展しました。1541年にはワッタース朝の支配化におかれ、1572年に要塞が築かれてから約200年の間非常に繁栄することとなります。

アガディールでは、アガディール・アル・マシーラ空港が空の玄関口となっています。カサブランカか飛行機で約１時間。「モロッコのマイアミ」と呼ばれるこの街は特に夏のバカンスシーズンには、ヨーロッパからの観光客で賑わいます。

アガディールの天候は、ステップ気候に分類され、夏は穏やかで天気の良い日が多いのが特徴です。最も暑い月は、平均最高気温が約27度、平均最低気温は19度ととても気持ちのいい夏日和です。最も寒い月は1月で、平均最低気温が約9度、平均最高気温が約20度です。冬でもそれほど気温が下がらず、日中は暖かですが雨は夏よりも多くなります。
アガディールのベストシーズンは6月～9月です。マリンスポーツなどのアクティビティを楽しみたい方は、天気が良い日が続くこの時期がお勧めです。また、ビーチでは、6月～9月の間はライフセーバーが見回りをしているので、特に安心です。

アガディールの有名なスポットはやはりビーチです。大西洋の沿岸沿いには、なんと10㎞の長く美しいビーチがあります。その周りには、商業施設や高級マンションも立ち並び、メインのストリートにはパームツリーが植えられており、ヨーロピアンスタイルの一大リゾート地となっています。マリンスポーツでは、サーフィン、パラグライダー、水上スキーなども楽しむことができます。

アガディール・マリーナ
アガディールの美しいリゾート地に花を添えるのが、このアガディール・マリーナです。約300隻のヨットを係留できるこのマリーナから遊歩道が続いていて、ホテル、レストラン、リゾートホテル、バーにクラブなど歩いているだけでもリゾート気分を味わえます。

アガディールカスバの廃墟
マリーナから遊歩道を歩いて行くと見えてくるのが、アガディールカスバの廃墟です。カスバとは城塞のことでです。この町で唯一のカスバは1540 年に建設、1752 年に改修されましたが、1960 年の地震で崩壊してしまいました。ただ、そこからの景色には目を見張るものがあるので、散策してみるといいでしょう。すぐそばには、入場無料のメモワール ダガジール博物館もあります。

スーク・エル・ハド
スークとは市場のことで、このスーク・エル・ハドがアガディールで最も大きい市場です。数千軒の店が並び、野菜やフルーツだけでなくスパイスやモロッコ工芸品、革製品などもあります。この市場が一番賑やかなのは週末です。お店の人との交渉が必要な場合も多いので、あまりに値段が高いと感じる場合は、一度お店を出るフリをするといったテクニックも必要です。

ヴァレ・デ・ゾワゾー（動物園）
ビーチのすぐ近くにあるこの動物園は、無料で入場することができます。鳥類が多いですが、ヤギやラマ、カンガルーやワラビーなどの動物も見ることができます。子供向けの公園もあるので、家族連れに人気のスポットとなっています。

クロコパーク
数百のワニを見ることができるのがこのクロコパークです。ちょっとビーチを離れたアクティビティに行きたいときに、ぴったりです。公園内は広く、食事ができるスペースもあるのでピクニックもいいでしょう。また夜はライトアップされる時期もあるので、幻想的な公園を楽しめます。

アガディールのお勧めの宿泊場所は、10㎞続くビーチ沿いが便利でしょう。見どころの多くがビーチから徒歩圏内にあります。また少し離れたところを散策したい場合は、観光電車やタクシーも便利に利用できます。