ガイアナ - ジョージタウン(ガイアナ)について

ジョージタウン(ガイアナ)は、南アメリカ大陸北東部に位置するガイアナ共和国の首都になります。西にベネズエラ・南にブラジル、東にスリナムと国境を接しており、北側はカリブ海・大西洋に面した国土です。南米大陸では三番目に国土が小さく、英語が公用語に採用されている唯一の国家です。旧宗主国がイギリスであったことも関係して、他のラテンアメリカ諸国よりは、カリブ海の島嶼国に近い文化を形成しています。ポルトガルやオランダ・イギリスなどの欧米列強が植民地獲得競争を繰り広げる以前の時代には、カリブ人やワラオ人などの現地民が漁業や狩猟で生計を立てていました。1
1498年にはクリストファー・コロンブスが、1499年にはアメリゴ・ベスプッチが渡来します。当時ガイアナに注目が集まったのは、この地域には黄金郷が存在するとの「エルドラード伝説」がささやかれたからでした。
その後16世紀末から17世紀初頭にかけて行われたイギリスの入植計画はいずれも失敗に終わり、17世紀から18世紀にかけてオランダが植民地を建設しますが、ナポレオン戦争によりヨーロッパの覇権に変化が生じ、1814年には再びイギリスの植民地となり、1831年にはオランダ領地も統合されて「イギリス領ギアナ」になります。中心地スタブルークは、イギリス国王ジョージ3世にちなんでジョージタウンと改称されることになりました。1834年に奴隷制度が廃止されると、黒人奴隷に代わってイングランド人やドイツ人などのヨーロッパ人労働者が流入し、やがてインド人が主な砂糖工場などの労働力を担うことになります。1838年から第一次世界大戦直前の1914年までの間に、約34万人のインド・パキスタン系住民が流入したと推測されています。
1955年にはイギリス直轄植民地になり、女性参政権も認められ1953年には初の選挙が行われ、インド・パキスタン系住民の支持を集めたチェディ・ジェーガン率いる人民進歩等（PPP）が勝利します。PPPはスターリン主義を標榜しており、ガイアナの共産化を恐れたイギリス政府が軍事介入し、一時期憲法を停止させて暫定統治に乗り出したこともありました。1955年にはアフリカ系のフォーボス・バーナムが、PPPから分派して人民国民会議（PNC）を結成することになります。PPPとPNCはその後も対立を継続し、1964年にはゼネストが全土で決行され、ジョージタウン(ガイアナ)での焼き討ちを発端にして暴動が全土に拡大しました。1964年には一部白人政党と連立したPNCは政権を掌握、1965年5月26日にはイギリス連邦内で完全独立をはたすことになりました。
ガイアナは4つの地域にわけることができ、ジョージタウン(ガイアナ)が位置する沿岸地域、内陸の白砂地帯・国土の大半を占める深い熱帯森林地域と、南部の内陸サバンナ地域です。ゲッペンの区分では熱帯雨林気候に属し、5月から7月半ばと11月から1月にかけてが雨季になり、8月から12月までが短期間の乾期になります。熱帯特有の気温と湿度が高い特徴をもっていますが、大西洋からの貿易風の影響で、ジョージタウン(ガイアナ)を含む沿岸地域は比較的過ごしやすいようです。
南米大陸の国々では、ポルトガル語やスペイン語などが公用語に採用されていることもあり、日本人にとっては敷居が高い印象ですが、ガイアナは南米では唯一英語が公用語なので、日本人が足を運んでも比較的言葉が通じやすい国です。ジョージタウン(ガイアナ)を代表するランドマークのひとつが、聖ジョージ大聖堂。一面を真っ白くホワイトに塗られた外観は、年中降り注ぐ明るい太陽光に生えて、ひと目を引きます。ジョージタウン(ガイアナ)の中心街にそびえる聖ジョージ大聖堂は、アクセスも便利で人気の観光スポットになっています。
ジョージタウン(ガイアナ)を代表する癒しスポットが、ガイアナ植物園です。国内の豊かな自然を象徴するかのように色とりどりで、外観も変化に富んだ花々を観察することが出来ます。南国らしさ一杯のトロピカルな雰囲気を体感することができ、散策するだけでも迫力を感じるはずです。
ジョージタウン(ガイアナ)で一番の観光スポットといえば、スタブロークマーケットです。ガイアナ国内でも最大規模を誇るスタブロークマーケットは、観光客の人気スポットと言うだけでなく地元民もよく利用します。観光客向けの価格設定ではないので、ガイアナ独自の品々をリーズナブルな価格で購入することが出来るのが魅力的です。