美しい湖に佇むフランスの街アヌシーのおすすめ観光スポット17選

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美しい湖に佇むフランスの街アヌシーのおすすめ観光スポット17選

アヌシー湖の畔に位置する街アヌシーは、夏には避暑地として、冬はスキーリゾートとして人気の観光都市です。人口およそ約5万人と決して大きくはありませんが、世界屈指の透明度を誇るアヌシー湖や中世の面影を残す旧市街、湖水が流れるティウー運河、自然豊かな公園、教会など見どころがたくさんあります。パリから列車で4時間とアクセスも良く、美しい自然に囲まれていることからフランス国内でも人気上昇中の湖畔の街アヌシー。今回は、そんな魅力あふれるアヌシーでおすすめの観光スポットを厳選して17ヶ所ご紹介していきます。

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美しい湖に佇むフランスの街アヌシーのおすすめ観光スポット17選

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1.アヌシー湖

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ヨーロッパで最も透明度が高い湖として知られる「アヌシー湖」は、コバルトブルーの水面が美しいことから別名「サヴォワの宝石」と例えられています。スイスとの国境付近に位置することもあり、フランスとは少し異なるアルプスのリゾート地らしい雰囲気を楽しめるのが魅力です。

湖では遊泳はもちろん、ヨットやウィンドサーフィン、水上スキー、ダイビングなど様々な水上スポーツを体験できるのもうれしいところ。周辺には砂浜もたくさんあり、小さなお子様連れや年配の方でも安心して遊べます。フランス国内外からたくさんの観光客が訪れるのも納得ですね。

湖畔沿いの道にはサイクリングロードが整備されているので、自転車で走りながらアヌシー湖の絶景を眺めるのも良いでしょう。アヌシー湖畔の小さな村々を通るコースや高台から湖を見下ろせるコースなど、いろいろな角度からアヌシーの風景を楽しめますよ。遊覧船での観光もおすすめです。

2.旧市街

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「フランスのヴェニス」と呼ばれるアヌシーの「旧市街」エリアは、その名の通り運河に囲まれた美しい街並みが見どころです。旧市街には小さな路地がたくさんあり、まるで迷路のよう。カフェに入ったりお土産を買ったりしながら、中世の面影が残る街並みを満喫しちゃいましょう。

アヌシーは、フランスで活躍した哲学者ジャン=ジャック・ルソーが暮らしていた街としても有名です。
旧市街には、かつてルソーが暮らしていた建物やヴァラン夫人と出会った司教館などが残されており、その前の通りは「ジャン=ジャック・ルソー通り」と名づけられ人々に親しまれています。

3.マルシェ

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旧市街で週に3回行われている「マルシェ(市場)」は、地元アヌシーの人だけでなく観光客にも人気のイベントです。新鮮な野菜や果物はもちろん、肉、魚、パン、オリーブなどの日常の食料品に加え、チーズやワイン、ソーセージ、ジャムといったアヌシーの特産品が所狭しと並びます。

アヌシーに来たらぜひ味わって頂きたいのが、サヴォワ地方特産のチーズ。ロブロッションやアボンダンス、ボーフォール、トム・ド・サヴォアなど、ローヌ=アルプ地方でしか製造することができない特別な味を、この機会に体験してみてください。

毎月開かれるアンティーク市では、高級なアンティーク家具から日用品まで様々なレトログッズが市場を飾ります。一見ガラクタのように見えるものも、実はプレミアが付いた非売品アイテムだったりと、宝探しさながらのワクワクを体験できちゃうかも。ただし、スリには充分に注意しましょうね。

4.パレ・ド・リル

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運河の中洲に浮かぶ堅固な佇まいの「パレ・ド・リル」。黒ずんだ石壁が武骨な感じの建物ですが、アヌシーで最も人気のある観光スポットの一つです。1132年にジュネーブ伯爵の宮殿として建てられ、その後、牢獄や裁判所として使われましたが、現在は歴史博物館として一般公開されています。

ペリエール通りにあるペリエール橋は、パレ・ド・リルの撮影スポットとして大人気。この橋からの眺めは、アヌシーを代表する景色でもあります。夜になるとライトアップされ、昼間とはまた違った美しさで観光客を迎えてくれますよ。

5.ヨーロッパ庭園

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「ヨーロッパ庭園」は、湖畔の湿地帯に造られたイギリス式庭園です。庭園からは湖水に浮かぶ人工島「イル・デ・シーニュ(白鳥の島)」を見ることができるほか、1874年にカプチン会修道士のアルセールによって作られた日時計があるなど散策にぴったりの観光スポットとなっています。

ヨーロッパ庭園から橋を渡って南へ下ると見えてくるのが遊覧船乗り場。この遊覧船はアヌシー湖を1時間かけて周遊するクルーズ船で、毎日11時~18時まで30分に1便運航しています。陸からは見られないアヌシー湖とアヌシーの街並みのコラボを楽しめるとあって、いつも観光客で賑わっていますよ。

6.シャン・ド・マルス

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「シャン・ド・マルス公園」は、ヨーロッパ庭園の北側に広がる公園です。毎年6月に開催される人気の映画祭「アヌシー国際アニメーション映画祭」の上映会場としても知られており、世界中から大勢のアニメーション関係者やファンが集まります。

ヴァゼ運河沿いの遊歩道を歩きアルベール・ルブラン橋を渡ると、前方右手に文化センター「ボン・リュー」が見えてきます。中には劇場や図書館、観光案内所が入っておりちょっとした休憩にはおすすめ。
リベラシオン広場に設置された100年以上の歴史を誇るメリーゴーランドも要チェックですよ。

7.愛の橋

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ヨーロッパ庭園とシャン・ド・マルス公園を結ぶ湖畔の橋「ポン・デ・ザムール(愛の橋)」は、その名の通り恋人たちのデートスポットとして親しまれています。カップルが手を繋ぎながら渡ると願いが叶うといわれていることから、この愛の橋を訪れる観光客が後を絶ちません。

恋人に限らず、橋の上から眺めるアヌシー湖の景色に思わず見惚れてしまうことでしょう。とくに夕暮れ時にきらめく湖面の美しさはひとしおですよ。カップルじゃなくても必ず訪れたい観光スポットです。

8.ティウー運河の水門

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旧市街にあるレピュブリック橋の下には「ティウーの水門」があります。1874年に建築技師のサディ・カルノによって造られた機械式水門で、これによって川岸の製糸工場の水車へ安定した水量を供給できるようになりました。アヌシーの近代工業化の第一歩となる歴史的資産であると言えます。

ティウーの水門から少し上流へのぼると「コルドリエールの岸」があるのですが、この一帯がかつての製糸工場跡です。跡地には現代的なマンションが建っていて、中世の街並みが残るアヌシーで近代と現代の息吹を感じられる珍しい観光スポットとなっています。

9.聖フランソワ・ド・サール教会

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「聖フランソワ・ド・サール教会」は、1614年に建てられたバロック様式の教会です。カトリック司祭であったフランソワ・ド・サールとジャンヌ・ド・シャンタルによって設立された、「聖母訪問修道女会」初めての教会として知られています。

フランス革命下では工場として使われていた聖フランソワ・ド・サール教会でしたが、1923年に再び礼拝堂となり2003年には大規模な修復が完了。ティウー川沿いに佇む白壁のファサードが特徴的な教会は、アヌシー旧市街から湖畔へ向かう途中で目にすることができますよ。

10.サン・モーリス教会

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アヌシー旧市街から湖畔へ向かう途中にあるのが、優美な雰囲気漂う「サン・モーリス教会」です。15世紀から16世紀にかけてアヌシーの中心的役割を果たしていた旧ドミニコ教会で、歴史的遺産にも指定されています。見どころは、通路の突き当たりにある墓石の騙し絵。地方領主であったフィリベルト・ド・モントズによる作品です。

11.アヌシー城

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旧市街の小高い丘の上に、1219年に建てられた「アヌシー城」があります。ジュネーブ伯爵により建設されたこのお城は、16世紀まで歴代領主の住居として使用されていました。その後、軍隊の兵舎としての役割を経て、現在は湖観察所と郷土博物館として一般公開されています。

郷土博物館は、先史時代の遺物やサヴォワ地方の生活にまつわる資料のほか、アニメーション映画や現代美術の展示などもあり実に見応え充分。学生割引や無料開放日があることから、地元の学生の学びの場としても度々利用されています。

アヌシー城からは、赤い屋根が連なる美しいアヌシー旧市街とアヌシー湖、そして壮大な山々が一望できますよ。周辺は落ち着いた雰囲気ながらもホテルやレストラン、カフェなどが充実しているので、ここを拠点にアヌシーを観光するのも良いかもしれませんね。

12.ラ・ヴィジタシオン寺院

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アヌシー城の裏手にある道を上ると見えてくるのが、アヌシーで最も見晴らしの良い教会として有名な「ラ・ヴィジタシオン寺院」です。聖母訪問修道女会の巨大な修道院の中にあり、カリヨン(組み鐘)が備えられた鐘楼やステンドグラスが見どころとなっています。

なんとこの教会には、聖母訪問修道女会を設立したフランソワ・ド・サールとジャンヌ・ド・シャンタルが眠っているんですよ。隣接する美術館では二人の蝋人形も見ることができるので、あわせて観光してみてくださいね。

13.サン・ピエール大聖堂

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「サン・ピエール大聖堂」は、1535年にフランシスコ会の修道院教会として建てられたゴシック様式の大聖堂です。17世紀初頭の宗教改革期には、ジュネーブから避難してきたフランソワ・ド・サールの司教館として使われていました。聖堂内では、彼の功績を描いたステンドグラスを見ることができます。

他にも『埋葬』や『サン・ピエール・ド・マゾラの解放』といった素晴らしい絵画が残っているほか、19世紀のパイプオルガンなど見どころがいっぱい。サン・ピエール大聖堂にある聖歌隊員養成所は、かつて哲学者ジャン・ジャック・ルソーが思春期に音楽を学んでいたことでも知られています。

14.ノートル・ダム・ド・リエス教会

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サン・ピエール大聖堂から運河を挟んだ北側にある「ノートル・ダム・ド・リエス教会」は、14世紀後半にジュネーブ伯アマデウス3世によって建てられました。教会には、16世紀に備え付けられた鐘が当時のままの姿で残されています。

建物はフランス革命の時に壊されてしまいましたが1850年に再建。19世紀初頭には、アヌシーの政治の中心地として機能していたそうですよ。ファサードの片側にだけそびえる尖塔が威容を放つ、アヌシーの人気観光スポットです。

15.アヌシー市庁舎

出典: 空/PIXTA(ピクスタ)

ヨーロッパ庭園と旧市街の間にある「アヌシー市庁舎」は、1855年に建てられました。クリスマスシーズンには大規模なイルミネーションが始まり、地元アヌシー市民やたくさんの観光客で賑わいます。

市庁舎前の広場はアヌシーの憩いの場として、様々なイベントに使用されています。中でも山小屋の形をした露店が並ぶ市場は、散策やお土産探しをするのにぴったり。ホットワインやお菓子、チーズ、雑貨などサヴォアの名産品が手に入りますよ。

16.インペリアル・パレス

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かつて宮殿だった「インペリアル・パラス」は、アヌシー湖畔に佇む4つ星ホテルです。1913年に開業したホテル内にはカジノやスパが備えられており、世界各国の王室関係者をはじめ多数の有名人が足を運んでいます。テラスにあるバラ園からは、美しいアヌシー湖を一望できますよ。

観光で訪れるなら「カジノ・インペリアル」へどうぞ。スロットやルーレットのほか、ブラックジャック、ポーカー、バカラなど様々なゲームを楽しめます。毎年8月には「音楽の喜び」というフェスティバルが開催されているので、音楽好きの方は時期を合わせて訪れてみてはいかがでしょうか?

17.タロワール

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アヌシー湖畔の小さな村「タロワール」は、印象派の巨匠ポール・セザンヌの作品『アヌシー湖』にも描かれた美しい村です。アヌシー湖畔に点在する村の中でも特に人気のある高級リゾート地で、夏になるとフランス内外から訪れるバカンス客で賑わいます。

可愛らしい建物が並び歩道のあちらこちらが花で飾られている様子は、まるでおとぎ話の世界のよう。あまりの美しさにセザンヌが「絵画的すぎて退屈」と言ったとか言わなかったとか。セザンヌが滞在したという「L'Abbaye de Talloires(ラベイ・ドゥ・タロワール)」」も要チェックです。

ラベイ・ドゥ・タロワールは17世紀の修道院を改装したホテルで、日本でも有名なフランス人俳優ジャン・レノが経営者の一人であることで知られています。彼が訪れた際に滞在する「ジャン・レノ・スイート」やセザンヌゆかりの「セザンヌ・スイート」に泊まって、優雅なひと時を過ごすのも良いかも。

◎まとめ

美しい湖と雄大な山々に囲まれたアヌシーの街は、いつの時代も変わらず人々を魅了します。「サヴォワの宝石」と呼ばれるこの街で、時間を忘れのんびり過ごしてみませんか?アヌシーは一日あれば回りきれてしまう小さな街ですが、見どころがたくさんあるので飽きることはないでしょう。情緒あふれるアヌシーの街や青く澄みきったアヌシー湖の畔を散策していると、自然と心も晴れやかになっていきますよ。

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