名称:Cattedrale San Ciriaco
住所:Piazzale del Duomo, 60121, Ancona, Italy
公式・関連サイトURL:http://www.rivieradelconero.info/it/san-ciriaco-tra-fede-e-spiritualita
イタリア共和国中部のアドリア海にあるアンコーナは、古代ギリシア人によって築かれました。人口約10万人の中規模都市で、首都ローマから北北東へ約200kmの距離に位置します。ギリシャ語で肘を意味するアンコンがアンコーナの名称の起源と言われています。
港町として栄えた町は中世にはビザンチン(ビザンツ)帝国に属し、その後自由都市として発展していきました。しかし16世紀中頃、教皇庁に支配されてしまいます。そのためにアンコーナは教会が多く、今でもその歴史が町に刻まれているのです。今回はイタリア・アンコーナで行きたい観光スポットを紹介しましょう。
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イタリアの古き良き歴史の街アンコーナ観光スポットBEST6!
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1. サン・チリアコ大聖堂
アンコーナで最も有名な観光名所と言えば、サン・チリアコ大聖堂ではないでしょうか。町の守護聖人チリアーコに捧げられた聖堂で、この美しい大聖堂は1128年に聖化され、1189年に完成しました。建造物自体はロマネスク様式でギリシャ十字型の構造ですが、ファサードはゴシック様式で1228年にジョルジョ・ダ・コモの手によるものです。しかも装飾には東方の影響もあり、マルケ州でも貴重な中世の建築物なんですよ。ローマ時代に神殿があった丘の頂上にあり、埋葬されている聖チリアーコ、聖マルチェッリーノら聖人たちが静かに町を見守っています。
2. 戦争記念碑
8つの柱に支えられた同心円状の白い建物が特徴の、第一次世界大戦の戦争記念碑。綺麗な海岸を見下ろす高台にあります。アンコーナではモニュメントとして親しまれ、重要な国民行事などのイベントが開催される場ともなっています。2002年以降は記念碑の階段でファッションショーも開催されるほど、アンコーナの人々にとって身近なもの。階段を上がった高台から見下ろすアドリア海の素晴らしい景色には、目を奪われること間違いなしです!晴れた日は戦争記念碑の建物自体が宝石のようで、白さがより際立って目に映るでしょう。アンコーナ観光の際は是非とも訪れてみてください。
名称:Monumento ai Caduti
住所:Piazza Quattro Novembre 1, 60123, Ancona, Italy
公式・関連サイトURL:http://www.itinerarigrandeguerra.it/Monumento-Di-Trieste-Ai-Caduti
3. アンコーナのプレビシート広場
通称パパの広場。アンコーナのプレビシート広場は長細く、広場の奥にはティツィアーノなどの名作を持つサン・ドメニコ教会があります。パパとは、一旦は衰退したアンコーナを自由港として復活させたローマ法王クレメンテ12世のこと指し、広場の中央に彫像が飾られています。
町の中心である現県庁舎があり、その建物は16世紀のコヴェルノ館を利用しています。お洒落なレストランやショッピングエリアでもあるので、アンコーナの観光の際は足を延ばしてみましょう。歴史的な広場でジェラートを食べ歩き!なんてイタリアの人達を真似てみるのもいいかもしれませんね。
名称:Piazza del Plebiscito di Ancona
住所:Piazza del Plebiscito, 60121, Ancona, Italy
公式・関連サイトURL:http://www.turismo.marche.it/Guida/Teatri/Title/Ancona-Piazza-del-Plebiscito/IdPOI/6192/C/042002
4. トラヤヌスのアーチ
大理石製のアーチは18mの高さがあり、11世紀に港の壁に続く歩道へ至る入り口として建てられました。マルケ州内で重要なローマ遺跡の一つです。元々は青銅で作られた豪華な装飾は珍しく、今ではほとんど見ることができません。アーチ下の通路はわずか3mの幅で、2本のコリント様式石柱が側面に施されています。ローマ帝国の巨大なアドリア海港に接近する船の目印として形作られました。このトラヤヌスのアーチ、日中に観光するのもいいですが夕方がオススメです。夕日に照らされたアーチが黄金のように輝いて見えますよ。
名称:Arco di Traiano
住所:Lungomare Vanvitelli, 60121 Ancona AN, イタリア
公式・関連サイトURL:http://www.comune.benevento.it/bn2_pagine/_mediagallery/pid.php?id=11
5. サンタ・マリア・デッラ・ピアッツァ教会
5世紀と8世紀の教会を基にして、13世紀にロマネスク様式で建てられた教会です。美しいファサードを持ち、ファサードの下側部分はブラインドアーチで覆われ、その中心にビザンチンレリーフが彫られています。地下には教会の基になった2教会の跡があり、ガラスの床を通してモザイク画を見学することができます。地下のモザイク画はゴシック様式とビザンチン様式の2種類が存在しましたが、残念ながら戦争によって破損していまいました。しかしその後復元され、現在に至ります。サンタ・マリア・デッラ・ピアッツァ教会は、信仰における戦争を繰り返してきたアンコーナの歴史とも言えるでしょう。
名称:Chiesa Santa Maria della Piazza
住所:Piazza Santa Maria, 60121, Ancona, Italy
公式・関連サイトURL:http://www.comune.ancona.gov.it/ankonline/
6. 州立触覚博物館オメロ
アンコーナにあるオメロ博物館。ここの最大の特徴は触ることができるということでしょう。芸術的な感動は視覚から感じるものだけではなく、多感覚から感じ取ることができる。そういったコンセプトのもと、州立触覚博物館オメロは視覚障害者にも芸術に触れて欲しいという想いから建てられました。
ミケランジェロのルネサンス、ベルニーニのバロック、カノーヴァの新古典主義にエトルリア・ローマ・ロマネスク様式と、ゴシック様式のコピーが石膏や樹脂で再現されており、古典ギリシャの彫刻に直に触れることができます。アンコーナに観光に訪れた際は触って体験する少し変わった博物館へ行ってみてはいかがでしょうか。
名称:Museo Tattile Statale Omero
住所:Banchina Giovanni da Chio 28 | Mole Vanvitelliana, 60121, Ancona, Italy
公式・関連サイトURL:http://www.museoomero.it
◎まとめ
アドリア海の港町アンコーナは、建物一つ一つに様々な歴史を感じられる町です。決して大きな町ではありませんが、イタリアの貿易を支える重要な都市。その為に様々な国や民族から攻撃を受けた歴史があります。
何世紀にもわたり戦争を繰り返し、その度に教会は破壊され、再構築されてきました。そんな背景からか、アンコーナの人々は地元を愛する気持ちが強いと言われているんですよ。そんな愛の溢れるアンコーナの歴史にぜひ触れてみてください。きっとアンコーナの町が好きになりますよ!