ギャンジャの観光スポット5選！アゼルバイジャン第2の都市を歩こう

カスピ海に面したコーカサス地方の国アゼルバイジャン。ギャンジャは首都バクーに次ぐ第2の都市で、海沿いのバクーに対して同国内陸部の中心として機能しています。5世紀ごろに成立したといわれるギャンジャには歴史的な見どころも多く、比較的観光のしやすい街といえるでしょう。今回は、そんなギャンジャでおすすめの観光スポットを、5選に厳選してお送りします。

1. ニザーミー廟

ニザーミー・ギャンジャヴィーは12世紀に活躍したギャンジャ生まれの詩人で、15世紀末にかけてのペルシア古典文学に多大な影響を与えた人物とされています。とくにラブロマンスや悲恋物語の分野で手腕を発揮し、その作品群はユネスコの記憶遺産にも登録されています。

ギャンジャの郊外にあったニザーミーのお墓は19世紀には荒廃してしまい、20世紀中ごろに再建された霊廟も1980年代後半までには崩れてしまっていました。1991年に新しく建造されたのが、現在のニザーミー廟です。

国道をまたぐ広大な土地に円筒形のモニュメントがそびえ、側面には彼の叙事詩を記念する金属製の彫像が設けられています。地元の歴史的な偉人として真っ先に名前の挙がるニザーミーの廟は、地元の人もしばしば訪れる人気スポットです。

2. 金曜モスク

ギャンジャ市街中心部の金曜モスク（ジュマ・モスク）は、1606年に建立された歴史ある建造物の1つです。サファヴィー朝ペルシャのアッバース大王の時代に建てられたことから、シャー・アッバース・モスクとも呼ばれています。

なんといっても目を引くのは、青い灯台のような頂部をもつ2本のスマートな尖塔（ミナレット）！この塔部分は1776年に増築されたもので、イスラームのモスクにヨーロッパとアジアの風を加えた端正なシルエットを生み出しています。

2008年に全面改修され、ギャンジャの観光名所としても人気の金曜モスク。ですがあくまで祈りの場なので、見学の際は節度とルールを守るように気を付けましょう。

3. ハーン・ガーデン

ギャンジャ市民の緑のオアシスとなっているハーン・ガーデンは、1847年に開放された歴史ある公園です。もともとはギャンジャ・ハン国の最後の君主ジャバド・ハーンの庭園で、自然を愛した彼はギャンジャを訪れる商人に依頼してさまざまな珍しい草木を集めていました。

そのため、園内には日本の東北地方とほぼ同じ緯度にあるとは思えないような、南国の植物がいっぱい！タイルが敷き詰められた道を歩いていると、コーカサス地方にいることを忘れてしまいそうになります。市街の中心部にあるので、買い物や散策の合間にふらっと立ち寄るのがおすすめですよ。

4. ジャバド・ハーン通り

金曜モスクの近くから始まるジャバド・ハーン通りは、東京でいえば銀座や原宿にあたるショッピングストリート。歩行者専用の広い通り沿いには、オシャレなショップやカフェ、レストランなどが建ち並んでいます。

ジャバド・ハーン通り周辺の建物は19世紀のロシア帝政時代に建造されたものが多く、歴史的な価値も高いエリア。折れ曲がりながら進む綺麗なタイル張りの道は、ただぶらぶらと歩いているだけでも楽しくなりますよ。

5. ギョイギョル湖

ギャンジャは郊外にも美しい観光名所があります。ギャンジャの南30kmほどのところにあるギョイギョル湖は、1139年の大地震によって誕生した大小19の湖沼の1つ。決して大きな湖ではありませんが、高い透明度と深い青色が見るものを惹きつけます。

湖畔にはホテルやコテージもあり、保養地としても人気のスポット。美しい森と湖と眺めながらテーブルを囲んだり、水辺まで下りて静かに涼んだりと、楽しみ方はいろいろです。ただし湖はギョイギョル自然公園のなかにあり、外国人の観光には申請が要る場合があるので、かならず事前に現地の旅行会社などに問い合わせましょう。

◎まとめ

ギャンジャには、ほかにも金曜モスクと同時期に建てられたチョカク浴場や、ジャバド・ハーンの墓所、大聖堂のような国立人形劇場など多くの見どころがあります。アゼルバイジャンの首都バクーまでは、中東やロシアで乗り継いで成田からおよそ13時間。バクーからギャンジャへは、やはり飛行機で約1時間で着きます。また、そのまま鉄道やバスでジョージアの首都トビリシへ抜けることもできますよ。コーカサス地方を旅行される際は、ぜひアゼルバイジャン第2の都市ギャンジャにも立ち寄ってみてください。

ギャンジャの観光スポット5選！アゼルバイジャン第2の都市を歩こう