アメリカ・ワシントン郊外の古都、アレクサンドリアのおすすめ観光スポット

画像出典:Ser Amantio di Nicolao (CC BY 3.0)

アメリカ・ワシントン郊外の古都、アレクサンドリアのおすすめ観光スポット

アメリカ・ワシントンDCから地下鉄で20分程の所にあるアレクサンドリアは、アメリカ建国前の1749年に港町としてスコットランド人が造った歴史ある街です。歴史が浅いアメリカ合衆国において、18世紀から19世紀のレンガ造りの建物が多く残る貴重なエリアで、首都ワシントンとは異なる観光を楽しめます。アレクサンドリアの最寄りの駅であるキングストリート駅から、アレクサンドリアの観光中心であるオールドタウンまでは徒歩で20分ほど。駅とオールドタウンをレトロな車両のトロリーが走っているので、観光の際はぜひ利用してみてください。今回はそんなアレクサンドリアの主要観光スポットをご紹介します。

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アメリカ・ワシントン郊外の古都、アレクサンドリアのおすすめ観光スポット

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1. アレクサンドリア市庁舎

出典: Ser Amantio di Nicolao (CC BY 3.0)

大きなアメリカ国旗が掲げられているビクトリア調建築が印象的な市庁舎は、アレクサンドリアの旧市街、オールドタウンの中心にあります。近くに観光案内所もあるので、この市庁舎を起点にアレクサンドリアの観光を始めるのがおすすめ。1749年、アレクサンドリアの街が造られたときに市場と一緒に建設され、その後学校や刑務所、時計塔などが増築されましたが1871年に一度消失。改築や増築が行われ、1962年に現在の姿になりました。

今もアレクサンドリアの市庁舎の前では、アメリカで最も古い市場が毎週土曜日の朝に開かれています。初代大統領ジョージ・ワシントンの邸宅、マウントバーノンで採れた野菜や果物もこの市場で売られていたというエピソードもあるんですよ。現在は70ほどのお店があり、農場で作られた野菜や果物、チーズなどを買うことができます。素敵な観光土産も見つけられることでしょう。

2. ギャッツビーズタバーン

出典: Dmadeo (CC BY-SA 3.0)

ギャッツビータバーンは1770年建築のジョージアスタイルのバーと、1792年建築のフェデラルスタイルのホテルの2つの建物からなる、かつてのバー兼ホテルです。最盛期の18世紀にこれらを経営していたジョン・ギャッツビーの名前を冠しています。当時はここでよく集会が開かれて、アレクサンドリアの政治、文化の中心の場所でありました。しかし20世紀に入ってから荒廃し、アレクサンドリア市に寄贈され、1976年から博物館として観光可能となりました。現在は、アメリカ建国当時の様子を伝える場所として多くの観光客で賑わっています。

ツアーによる見学が可能で、博物館内では当時の衣装を着たガイドのデモンストレーションを見ることができます。またバーはレストランとなり、当時からのレシピも受け継がれています。アレクサンドリア観光中に一度はここで食事をしてみたいですね。

3. クライストチャーチ

出典: Ken Lund (CC BY-SA 2.0)

高くそびえる塔が印象的なレンガ造りのクライストチャーチは、観光でぜひ訪れてみたい教会。アレクサンドリア観光の中心となる、オールドタウンが始まるあたりに位置しています。1970年に国の記念物に指定された、アメリカの重要な文化財の1つです。

1773年に英国国教会として建てられ、初代ワシントン大統領や南北戦争で活躍したロバート・E・リーの教区教会でした。普段はアレクサンドリアの信者たちの日曜礼拝が行われたり、観光客が訪れたりするこじんまりとした教会。今でもワシントンの信徒席が残されていて、アメリカの歴代大統領はワシントンの誕生日に近い日曜日、この席で礼拝を行うのが伝統となっています。そのためアレクサンドリアのみならず、多くのアメリカ国民が知る非常に有名な教会です。

4. ライシーアム・アレクサンドリア歴史博物館

出典: Ser Amantio di Nicolao (CC BY 3.0)

ギリシャ神殿風の柱が特徴のかつて文化会館だった建物は、観光客がアレクサンドリアの歴史をじっくり学べる博物館になっています。1839年に初めての文化会館として建てられ、南北戦争のときには病院、その後は住居、商工会議所としても使用され、時代とともに用途が変化してきた歴史があります。

この博物館では、アメリカ建国当時のアレクサンドリアの様子、南北戦争時代の街の様子、この街がどのように発展してきたかがパネルや写真などでわかりやすく展示されています。アレクサンドリアの概要を知るために観光プランの初めの方にこの博物館へ行くのもいいですね。また観光客も楽しめるような多くのイベントが開催されており、地元のお酒についてのレクチャーやハンドベルのコンサートなど、かつての文化会館の一面も受け継がれています。

5. スタブラー・リードピーター薬局

出典: Julian Dunn (CC BY 2.0)

ワシントン大統領や南北戦争のリー将軍など、アメリカ史に残る人々が常連だったのがスタブラー・リードビーター薬局です。1792年、アレクサンドリアに最初に建てられた薬局で、現在は博物館として残されています。博物館ではアメリカ最古の1つである薬局の店内や、店内奥の調合室などを見学することができます。当時の医療器具や薬の調合のためのすりこぎ、アンティークガラスのボトルなどが当時のままに展示されていて、まるでタイムスリップしたようなひとときを過ごせます。ワシントン大統領のマーサ夫人の注文書や、薬の調合書、顧客リストなど、興味深い資料も豊富です。

この薬局は、アレクサンドリアの観光ビジターセンターにほど近い場所にあります。アレクサンドリアのオールドタウンに多いレンガ造りと、淡いクリーム色のドアの外観も素敵なので、観光の時間が足りない時には外観だけでも見学してくださいね。

6.リー・フェンドールの家

出典: Ser Amantio di Nicolao (CC BY 3.0)

アレクサンドリアの観光名所キングストリートから4ブロック入ったところにある、白い壁に深緑の雨戸が美しいリー・フェンドールの家。アメリカ建国時代の弁護士、そして銀行頭取でもあったリー・フェンドールによって1785年に建てられました。

アレクサンドリアの歴史上、常に重要な役割を果たしていたリー家が暮らし続けた家は、今は一般公開されています。リー家の経歴や貴重な資料、何世代にも受け継がれた家具などを見ることができますよ。歴史ある建物はもちろん、緑が広がる庭も素敵なのでお見逃しなく。

この庭園は結婚式やガーデンパーティーなどで貸切ができる、アレクサンドリア近郊の人々に人気のレンタルスペースでもあります。貸切のためクローズになる場合があるので、観光の際は日程を観光案内所などでお確かめください。

7. 旧長老派教会集会所

出典: Doug Kerr f (CC BY-SA 2.0)

スコットランド系アイルランド人によって礼拝所兼集会所として1775年に建てられた教会は、アレクサンドリア観光のスタートポイント、市庁舎からさほど離れていません。当時は礼拝だけでなく、アメリカ建国の主要メンバーたちが集う集会所として重要な役割を果たしていました。ジョージ・ワシントンも説教を聞きにたびたび訪れ、そのワシントンが亡くなった時には鐘が4日間鳴らされ続けました。南北戦争の後になると集会所はだんだんと廃れ、一時は閉鎖されてしまったものの1949年に教会として復活し現在にいたります。

現在もアレクサンドリア市民に親しまれる教会であり、観光客向けの施設ではありません。観光の際は礼拝している人の邪魔にならないよう、写真撮影などにはご注意ください。

8. ワシントン記念石塔

出典: Ron Cogswell (CC BY 2.0)

アレクサンドリアの最寄り駅であるキングスリート駅から、観光のメインであるオールドタウン側とは逆方向へ少し歩いたところにワシントン記念石塔があります。アメリカ建国の父、ジョージ・ワシントンを讃えて建造されたもので、空に突き抜けるようにそびえ立っています。ワシントンDCの観光スポットであるワシントン記念塔と名前が似ていますが、こちらはアレクサンドリアにある記念石塔ですので、観光の際に混同しないようご注意ください。

1932年に建設された石塔の内部には、ワシントンの壁画や肖像画、銅像が飾られています。大統領であり、農園主であり、軍人であった彼のいろんな側面を紹介するゆかりのものや、かつての市庁舎内部のジオラマなど、様々な資料が展示されています。塔の展望台へはガイドツアーで上ることができ、高さ約100mの展望台からはワシントンDC市街、空港、アレクサンドリアの街の奥に流れるポトマック川などを一望できます。

9. ウォーターフロント

出典: Michel Curi (CC BY 2.0)

魚雷工場美術センター前のウォーターフロントから、ジョージ・ワシントンの邸宅でであったマウントバーノンやワシントンDCのジョージタウン、対岸の街ナショナルハーバーなど、いくつかの行き先のボートが出ています。同じ場所へ戻ってくるのが良い場合には、アレクサンドリア・シーボート・クルーズがおすすめです。このクルーズはヨットハーバー、オールドタウン、ジョンズポイント灯台などを船上からガイドとともに見学できる約40分の観光クルーズ。アレクサンドリアやポトマック川の歴史についても説明を聞くことができます。水上から見るアレクサンドリアの街はまた違った趣がありますよ。

この観光クルーズは季節によってスケジュールが変わりますので、乗船したい場合はクルーズ会社のホームページやアレクサンドリアのビジターセンターなどで事前に日程を確認ください。

10. マウントバーノン

出典: Mount_Vernon,_Virginia.jpg (CC BY-SA 3.0)

アレクサンドリアの南東にアメリカ初代大統領、ジョージ・ワシントンの邸宅であるマウントバーノンがあります。マウントバーノンは政治家の家というイメージからは遠い、緑豊かな18世紀の古き良きアメリカの典型的な大農園です。見学コースは、まず赤い屋根と白い壁のコントラストが美しい邸宅から始まります。広大な敷地内には他に、ワシントン夫妻のお墓、家畜小屋や農園、使用人たちの家、農具倉庫、ワシントンゆかりの物を展示する博物館などがあるので、ざっと観光するだけでも3時間くらいは見積もっておいたほうが良いでしょう。お土産ショップも充実しています。

アレクサンドリア近郊の有数の観光地であるため、入口前には観光バスがいつもいっぱいです。アクセスするには公共交通機関では難しいので、観光バスツアーを利用するか、アレクサンドリアやDCから出ているマウントバーノン行きポトマック川ボートツアーがおすすめです。

11. ジョージ・ワシントン蒸留酒製造所

出典: Orygun (CC BY-SA 3.0)

アレクサンドリア郊外のマウントバーノンから5km程離れたところに蒸留所があります。ジョージ・ワシントンは大統領としてだけでなく、測量技師、軍人としても活躍し、農園管理をする傍らウイスキーの醸造もしていました。その醸造所をマウントバーノンからのシャトルバスで観光できます。

アレクサンドリアからの観光バスツアーだと立ち寄る時間がないかもしれませんが、ゆっくりとマウントバーノン観光をされる方にはおすすめです。焼失した蒸留所の跡地に2007年に再建された製造所を、ガイドの説明を聞きながら見学できます。緑に囲まれた石造りの小屋の横を小川が流れる景色はとても牧歌的で、マウントバーノンの邸宅に比べ観光客も少なく、のんびりとしたひとときを過ごせます。この蒸留所で生産されたウイスキーはマウントバーノン内のブティックで購入可能なので、アレクサンドリア観光の思い出に1本は持って帰りたいですね。

◎まとめ

アレクサンドリア観光案内、いかがでしたでしょうか?常に時代の先端を行くアメリカにあって、18世紀からの建物が多く残るとても貴重な観光スポットです。アレクサンドリアを観光すると、アメリカ建国の歴史を体感しながら理解することができます。またアレクサンドリアから少し離れると、緑あふれる景色が広がります。ワシントンDCのすぐそばにありながら全く違う趣を持つアレクサンドリアで、お気に入りの観光スポットを見つけてみてください。

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