名称:Holašovice Historical Village
住所:Holašovice
公式・関連サイトURL:http://whc.unesco.org/en/list/861/
ホラショヴィツェの歴史的集落は、チェコの南ボヘミアの田舎にあるとても小さな村。南ボヘミア地方でしか見ることができないという独特でかわいらしい建物が残る村が、ホラショヴィツェの歴史的集落として世界遺産に登録されています。
建物の多くは18世紀から20世紀に建てられたもので、パステルカラーの壁や切妻屋根が絵本の中から飛び出してきたように可愛らしい風景。訪れる人々をわくわくさせてくれること間違いなしですよ。ここでは、世界遺産ホラショヴィツェの歴史的集落のご紹介をします。チェスケー・ブジェヨヴィツェという南ボヘミア最大の都市を拠点にして、ぜひ訪れてみてくださいね。
目次
南ボヘミアの小さな村の世界遺産!ホラショヴィツェの歴史的集落
ホラショヴィツェの 歴史的集落とは?
ホラショヴィツェの歴史地区は、1998年にユネスコ世界遺産に登録されました。チェコの南ボヘミア、チェスケー・ブジェヨヴィツェ市から約15km西にあります。
1520年から1525年にかけて、ホラショヴィツェはヨーロッパで大流行した黒死病と言われるペストに見舞われました。ホラショヴィツェで生き残ったのはわずか2名。その後、ドイツのバイエルンやオーストリアの農民たちが南ボヘミアに移り住んだので人口が少しずつ増えていきました。1895年にはドイツ系の住民が160人弱、チェコ人が20人弱というようにチェコ人の住民よりドイツ系の住民数が遥かに上回りました。
ホラショヴィツェの歴史地区の建物の多くが、19世紀後半に建てられ、南ボヘミアのこの地方独特のバロック様式。パステルカラーの壁や切妻屋根の素朴な家々が、当時のままの姿でほぼ完全に保存されているので世界遺産として登録されています。第二次世界大戦後にドイツ人が国外追放されたことにより放棄され荒れ果てましたが、1990年以降に修復が行われました。
ホラショヴィツェの歴史的集落へのアクセス
世界遺産のホラショヴィツェの歴史的集落へのアクセスは、チェコ南部の都市チェスケー・ブジェヨヴィツェが拠点となります。プラハからチェスケー・ブジェヨヴィツェまでは、バスや鉄道で2時間から3時間半程度。
チェスケー・ブジェヨヴィツェから世界遺産のホラショヴィツェの歴史的集落は15km程です。バスではJankov, Holasovice下車で、所要時間はおよそ40分。バスの本数は限られているので、訪れる際には帰りのバスの時間も調べておくことをおすすめします。
ホラショヴィツェの 歴史的集落のおすすめポイント2
ホラショヴィツェ
南ボヘミア風のバロック様式で、独特の建物で並ぶ「ホラショヴィツェの 歴史的集落」。バロック様式とは言え、教会やお城などで見られる華やかなものではなく、とても素朴で田舎風にアレンジされたもの。ピンクやクリーム色などのパステルカラーの壁の家々は、まるで絵本から飛び出してきたようです。そのかわいらしさは、実は花嫁を呼び込むためだったとも言われています。どの家にも記号のような模様がついているのも見どころ。
また、村の北端には「ストーンヘンジ」と呼ばれるペスト死者墓地があります。ペストによって多くの人を失ったことからつくられました。町の中心部には、ネポムクの聖ヨハネ礼拝堂があり、1755年に建てられています。
チェスケー・ブジェヨヴィツェ
世界遺産に登録されているホラショヴィツェの歴史的集落を訪れる際、多くの人が拠点とする町チェスケー・ブジェヨヴィツェ。南ボヘミア州最大の町で、世界遺産ではありませんが、チェコを訪れる日本人からも人気が高い町の一つです。
オーストリアのリンツからも遠くないので、リンツとプラハを結ぶ中心都市でもあります。旧市街の広場はバロック様式、ルネッサンス様式の美しい建物に囲まれており、中心にある噴水の彫刻も素晴らしいですよ。また、チェスケー・ブジェヨヴィツェは、ビール「ブジェヨヴィツキー・ブドヴァル」が有名。アメリカのバドワイザーは、この町の名前を使い販売しています。バドワイザーの発祥の地はこの町で、醸造所もあるので、本場のビールを味わえますよ。
世界遺産のホラショヴィツェの歴史地区に行く際には、ぜひチェスケー・ブジェヨヴィツェも堪能してくださいね。
◎まとめ
チェコの世界遺産、ホラショヴィツェの歴史地区をご紹介しました。素朴なバロック様式の家が立ち並び、とても可愛らしい村ですよね。歴史に翻弄されながらも、現在もそのままの姿を残しているでとても貴重な世界遺産です。チェコを旅行する際にはチェスケー・ブジェヨヴィツェを拠点として、セットで訪れてみてはいかがでしょうか。